信念を持つために七つの恐怖を克服する~第六の恐怖~|ナポレオン・ヒルの成功哲学

人間が持つ恐怖には七つの種類がある、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

第一は貧困の恐怖、第二は批判の恐怖、第三は病気の恐怖、第四は愛を失う恐怖、第五は老いの恐怖でした。

そして、第六の基本的な恐怖は、自由を失う恐怖です。

自由を求めていない人は、この世の中には居ないと言っても過言ではないほど、誰もが追い求めているものです。

自由というものは、生きていく上で、ありとあらゆるものに紐づいていくものです。

この自由を失うことを考えてみれば、どれだけこの恐怖が恐ろしいことかは、推して知るべしでしょう。

・自由を失いたくない
・自由になりたい

このような思いから、束縛からの脱却を図ろうとして、これまで以上に縛られてしまっている人も、世の中にはたくさんいます。

真の自由というものを得るためには、自由について知り、そして自分が望む自由を明確にする必要があります。

そこでこの記事では

・現在の自由を知ること
・自分が望むべき自由とは

これらについて、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。

現在の自由を知ること

自由を失う恐怖は、十の基本的なモチベーションの一つである、心身の自由に対する欲求とは正反対の感情である、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

この恐怖は今、世界中で大きな問題になっています。

それは特定の政治勢力が、計画的に自由を脅かしているからです。

私達が今、享受しているこの自由は、長い年月に渡る、尊い犠牲の上に築かれたものです。

それを軽視することも、当たり前の事と考えることもできません。

自由を守り、発展させるためには、一時たりと言えども、注意を怠ることはできないのです。

ここまでで学ぶこと

現在、私達が生きていく上で、かなりの自由を持てている理由は、これまでの歴史における、沢山の人達の尽力無くして語ることは出来ません。

なぜなら、これまでの世界中の歴史の中で「自由に生きること」を制限されていた人たちが実際におり、その人達の血と汗と涙の結晶が、現在を作っているからです。

私達は、基本的に自由です。

もちろん、人には生きていく上で、ルールというものがありますので、それに従い、守る必要があります。

なぜなら、社会から法と秩序が無くなってしまえば、それは制御が効かなくなり、また昔に戻ってしまうからです。

よく、成功を志す人の口から「自由になりたい」という言葉を耳にすることがあります。

しかし、私達は基本的に自由なのです。

なぜなら、あなたが現在、成功を志そうとして、それに向かって進もうとしている時点で、既に「自由という土俵の上」に立っているのと同意だからです。

仮に、あなたが本当に、あらゆる面で束縛されているのだとしたら、そのようなことを考えたり、実際に行動に移すことなど、夢のまた夢のはずだからです。

つまり、あなたの現在の人生においても「自由になっていること」と「自由になっていないこと」があることを知る必要がある、ということです。

例えば、人によってはそれが「金銭の束縛からの開放」かもしれませんし「時間による束縛からの開放」かもしれません。

まずは、これらを明確にするところから、真の自由を求める旅が始まるのです。

自由を失う恐怖

自由を失う恐怖が、あなたの信念を揺るがすとは、具体的にはどういうことでしょうか?

これは、ナポレオン・ヒルの成功哲学の中でも、非常に深く考えさせられる内容でもあります。

なぜなら、この恐怖は陽炎のようなものだからです。

もし、現在あなたに自由が全く無いのだとしたら、この恐怖は生まれることはありません。

また、あなたが人生を完全に束縛され、窮屈に感じ、誰かに支配されているのだとしたら、それはもう既に「失うものはない」という状態です。

ですので、歴史的に見ても、このような状況に置かれていても、人生を生きなければいけない人がたくさんいたので、各国で革命や一揆というものが起きています。

ここで、改めて考えて頂きたいのですが、現在「そこそこ自由」であるにも関わらず、なぜ信念を揺るがすレベルで、恐怖を感じるのでしょうか?

ナポレオン・ヒルの成功哲学の中でも「一時たりと言えども、注意を怠ってはいけない」とされています。

それであれば、あなたも「どの自由を失うことが恐怖なのか?」に注意を払う必要があります。

自由の恐怖?

実は、自由になればそれはそれで、新たに自由の恐怖というものが生まれ、それに苦しんでいる人も、実はたくさんいるのです。

なぜなら、人は仮初めの自由になったら「何をしたら良いか分からなくなる」ことがあるからです。

例えば、時間の拘束が嫌で、会社員を辞めて、自分で仕事を始めてみようとする人がいたとしましょう。

すると、何をするのも自身の自由となりますので

・一体、自分は何を仕事にしたら良いのか?
・何をするか決めても、具体的に何をして、軌道に乗せれば良いのか?

このような新しいジレンマに、とらわれてしまうのです。

つまり、自分が求める自由を決めずに、見切り発車してしまったのです。

世の中には、実際にこうした恐怖に包まれて、疑心暗鬼になったり、何もせずに動けなくなったり、動いても成果にならず悩んでいる人が大勢います。

これは「そこそこ束縛されている」ことを、自身の活動のエネルギーや、モチベーションにしようとするから、陥ってしまうのです。

なぜなら、本当に人生を束縛されている人たちは、先程も申し上げた通りで、革命や一揆というレベルにまで、自分の信念を昇華させているからです。

ですので、新しいジレンマに囚われないためには、具体的にあなたが望む自由と、望まない不自由を、ハッキリとさせる必要があるのです。

これまでの人類史において、束縛や差別、偏見などからの開放を試みた人たちの、信念を振り返ってみて下さい。

そのためには人生を賭し、自分が望む自由を成し遂げるために、命を懸けて戦うことが出来たのは、自身が望む自由をハッキリと持っていた以外にありません。

自由からの開放

あなたが仮初めの自由にとらわれなくなるためには、あなたが自分の人生で、何を望み、何を望まないかを、ハッキリと決める必要があります。

なぜなら、それがあなたの動力源となり、あなたを曲げない添え木となり、結果的に陽炎のような、自由を追い求めることがなくなるからです。

そのためには、まずはあなたの心構えを構築し、そして望む自由をハッキリと決める以外には、方法はありません。

しかし、見方を変えれば、たったそれだけで良いのです。

・見たことも、聞いたこともない知識が必要だったり
・一部の人しか知らない、秘伝の奥義が必要だったり
・あなたには到底無理な脳力を求めたり

このような無理難題は、求められていないのです。

なぜ、このように言い切れるのかと言えば、ここまででも述べたように、これまでの歴史を見れば明らかですよね。

自由を求め、それを手に入れた人たちは、特殊能力や、秘伝の奥義を習得していた訳ではありません。

ですので、心の自由を求めるのであれば、まずはあなたの望みを、ハッキリと決める必要があるのです。

あとは、ナポレオン・ヒルの成功哲学でも、耳にタコができるほど語られている

「Do It Now」つまり「今すぐやれ!」のみなのです。

この「今すぐやれ!」は決して「今すぐ動け!(行動しろ)」ということではありません。

ここまでご覧の人であれば、既にご理解頂いているように「今すぐ考える」ことが、重要になるのです。