自己啓発が嫌いになる理由と程よい距離へと変える3ステップ

今回は自己啓発が嫌いと感じる人について解説します。

・自己啓発の本や動画を見るたびにどこか押しつけがましく感じる
・自己啓発はきれいごとばかりに思えてモヤモヤする

こうした疑問や思いをお持ちの人はたくさんいます。

一方で自己啓発に触れながら上手に距離を取り、自分に合う部分だけを取り入れて暮らしを少しずつ良くしている人もいます。

この違いは自己啓発との付き合い方と、心を守るための線引きができているかどうかです。

そこで今回は自己啓発が嫌いになる理由とその裏にある心理について解説します。

この動画を見ると無理なく付き合うための具体的な工夫が分かりますので是非最後までご覧ください。

それでは早速、自己啓発が嫌いだと感じるのは自然な反応であることから見ていきましょう。

自己啓発が嫌いだと感じるのは自然な反応

自己啓発が嫌いだと感じることは、決して性格がひねくれているからでも、向上心が足りないからでもありません。

多くの場合はこれ以上自分を追い込まれたくない、これ以上責められたくないという自然な防御反応です。

仕事や家事、人間関係で頑張り続けている人ほど、もっと頑張れ、考え方を変えろといったメッセージに敏感になります。

そして心のどこかでブレーキを踏みたくなります。

前向きな言葉で元気になる瞬間もある一方で、できていない自分を突きつけられたように感じる場面もあります。

このため、自己啓発は好き嫌いが分かれやすいのです。

例えば派手なサクセスストーリーを見てこんなの現実じゃない、一部の特別な人の話だと感じたことはないでしょうか。

その違和感はあなたの価値観や経験が、今の自分の状況には合わないと教えてくれているサインでもあります。

自己啓発が嫌いだと感じる自分を責める必要はありません。

今の自分にはこういう言葉はきついんだなと気づけることが、すでに自分を大切にする第一歩と言えます。

自己啓発が嫌いになるよくある背景

自己啓発が嫌いになる背景には、その人なりの具体的な経験が隠れていることが多いです。

一つ目は、過去に上司や家族から本やセミナーを半ば強制された経験です。

・この本を読めば変われる
・君のためだから受けておきなさい

善意のつもりで押しつけられると、自分の弱さや欠点ばかりを指摘されたように感じてしまいます。

二つ目は、高額セミナーやマルチ商法とセットになった自己啓発に触れてしまったことです。

これにより結局はお金目当てなのでは、と不信感を抱いたパターンです。

三つ目はポジティブな言葉ばかりが並び、現実のしんどさや環境要因が軽く扱われている内容に触れたことです。

これによりこんなに簡単な話じゃない、と怒りや虚しさを感じたケースです。

こうした経験が重なると、自己啓発は人を追い込むもの、怪しい商売というイメージが強く刻まれていきます。

本来、自己啓発は暮らしを少し楽にするための選択肢の一つにすぎません。

ですが過去の嫌な記憶と結びつくことで、言葉そのものを聞くだけで疲れてしまうこともあります。

まずは自分がいつ、どんな場面で自己啓発が嫌いだと感じたのかを書き出してみましょう。

そして、そう感じて当然だったよねと一度認めてあげることから始めてみましょう。

自己啓発が嫌いでも成長していける考え方

自己啓発が嫌いでも、自分の人生を少しずつ良くしていくことは十分に可能です。

その鍵は成長=自己啓発本を読むことという狭いイメージを手放すことです。

そして、日々の小さな選択や工夫も成長と認める考え方に切り替えることです。

例えば、残業が続いてぐったりしているときがあるとします。

この時五分だけ早く寝る工夫をするのも立派な変化ですし、苦手な相手との会話時間を少し短くするのも自己防衛の一歩です。

これらは本もセミナーもいりませんが、確実に未来の負担を軽くしてくれます。

また、足りない部分を直すことばかりに意識を向けることをやめるのも必要です。

すでにできていることや、昔よりマシになっていることに目を向ける姿勢が大切です。

たとえば、以前はミスを引きずって一日中落ち込んでいたとします。

それが最近は半日で気持ちを切り替えられるようになったなら、それだけでも大きな成長です。

自己啓発が嫌いな人ほど、派手な目標よりも昨日の自分より楽になれたかどうかを基準にしてみましょう。

そうすることで心がすり減りにくくなります。

自己啓発が嫌いな自分を守る具体的な工夫

自己啓発が嫌いな自分を守るには、合わないものから離れる権利が自分にあると自覚することが大切です。

特にSNSや動画サイトでは、アルゴリズムの関係で自己啓発系の投稿や広告が繰り返し表示されがちです。

そのたびにモヤモヤしたり罪悪感を覚えていては、せっかくの休憩時間が休まりません。

まずはミュートや非表示の機能を使って、自分にとって刺激が強すぎる情報との距離を少しずつ空けてみましょう。

それだけでも見たくないのに見せられているという無力感が減り、心の余白が戻ってきます。

また仕事仲間や知人からセミナーに誘われたときに備えて、あらかじめ断り方の一文を用意しておくのも効果的です。

「今は別のことで手いっぱいなので、今回は遠慮しておきます」
「お金と時間の余裕ができたら、そのときまた考えます」

こうした自分の事情を静かに伝える一言を持っておくと安心です。

そして、自分の中に「これはやらない自己啓発リスト」を作っておきましょう。

高額なもの、不安を煽るもの、人間関係を変えさせるものなどを書き出しておくと、迷ったときの基準になります。

自己啓発が嫌いな人に合うゆるいセルフケア

自己啓発が嫌いな人には、頑張るための習慣よりも力を抜くための習慣の方がしっくりくることが多いです。

常に前向きでいなければと自分を追い込み続けると、かえって気持ちが動けなくなってしまうからです。

そこでおすすめなのが、毎日の中に何もしない10分間を意識的につくることです。

スマホやパソコンから少し離れてお茶をゆっくり飲んだり、窓の外を眺めたり、何も生産しない時間を確保します。

一見ムダに思えるこの時間が、心の回復には大きな役割を果たします。

さらに、自分を責めないための小さなメモ習慣も役立ちます。

寝る前に今日できたことを三つだけ書き出すようにします。

朝起きられた、仕事に行った、ご飯を用意したなど、どんな些細なことでも構いません。

これを続けるうちに、私は全然ダメだというざっくりとした自己否定が薄まります。

そして、疲れていてもちゃんと日々をこなしている自分が見えてきます。

自己啓発が嫌いな人ほど自分を奮い立たせる言葉ではなく、自分をいたわる行動から整えていく方が合いやすいのです。

自己啓発が嫌いなまま、程よい距離感に変える

自己啓発が嫌いでも、完全に拒絶するか全部受け入れるかの二択にしないことが、長期的には心を守ることにつながります。

ポイントはここまでなら触れても大丈夫、ここから先は無理をしないと自分なりのラインを決めておくことです。

まずはこれまでに嫌だと感じた自己啓発のパターンを紙に書き出してみましょう。

そしてその隣になぜ嫌だったのか、何がしんどかったのかをメモしてみましょう。

それを眺めるだけでも自分が大切にしたい価値観や、避けたい状況が少しずつ見えてきます。

次にもし今後また自己啓発に触れる機会が来たときは、次に挙げるようなルールを自分にプレゼントします。

・時間とお金の上限を先に決める
・一度試したら必ず振り返りの時間を取る

そして気になった時のために、事前に許容する行動も次のようにセットで決めておくとより良いです。

・無料の動画を三本だけ見る
・本を一冊読むなら関連する高額講座には申し込まない

こうしてあらかじめ決めておけば、流れで巻き込まれにくくなります。

そして何より自己啓発が合わなかったとしても、自分が悪いわけではないと自分に何度も伝えてあげてください。

そのうえで必要なときだけ、自分のペースで扉を少し開けるような距離感を選べば十分です。

それでも自己啓発に触れたくなったときの選び方

しばらく自己啓発から離ると、人生の節目や環境の変化で何かヒントが欲しいと感じる瞬間が訪れことがあります。

そのとき大切なのは、過去の嫌な記憶を乗り越えて前とは違う選び方をしてみよう、と慎重に一歩踏み出す姿勢です。

具体的には派手な成功談よりも、失敗や迷いも含めて正直に書かれている本や、自分と似た立場の人の体験談を選びます。

またこの一冊で人生が変わるといった極端なコピーより、正直に書かれているものを目印にすると安全です。

さらに、その本や動画から今日できる小さな行動が一つでも見つかるかを基準にするようにしましょう。

すると、ただのやりっぱなしで終わりにくくなります。

・心が少し軽くなったかどうか
・誰かを見下したくなっていないか
・自分を過度に責めていないか

これらを静かに振り返る時間を取りましょう。

もし違和感が大きかったなら、合わなかっただけとそっと本を閉じて構いません。

自己啓発が嫌いだった過去を持つからこそ、自分の感覚を信じて選び直す力が育っていることに気づいてあげてください。

編集後記

自己啓発が嫌いだと感じるとき「前向きになれない自分が悪いのでは」と心の中で自分を責めてしまいがちですよね。

でも本当はこれまで必死に頑張ってきたからこそ、これ以上急かされたくないという気持ちが強く出ているだけです。

そんな時に私がおすすめしたいのは、成長のノートではなく安心のノートを一冊用意することです。

そこには今日少しホッとした瞬間や、助けてもらってありがたかったことを三つだけ書き留めてみてください。

しんどい日が続いてもそのノートを読み返すと、ちゃんとやってきた自分が見えてきます。

自己啓発に向き合うかどうかより、自分を雑に扱わない感覚の方がずっと大事です。

どうか焦らず、自分のペースで心の安全地帯を広げていってください。

まとめ
  • 自己啓発が嫌いでも自分のペースで少しずつ成長できる
  • 自己啓発が嫌いなときは心を守る距離感を静かに決めよう
  • 自己啓発が嫌いだからこそ小さな安心を日々積み重ねるのが大切