【思考は現実化する】解説｜あなたは自分自身の運命の支配者である

今回の「思考は現実化する」の解説内容は、ナポレオン・ヒルが記念講演を行った際に、聴衆の一人としてその場にいた、学生時代のジェニングス・ランドルフの実話です。

ジェニングス・ランドルフは、上院議員として活躍した人物です。

また、ジェニングスが聴いた記念講演は、後に「伝説のスピーチ」として語り継がれる「虹の端を追い求めて」という題が付けられた、有名なものです。

今回のエピソードは「教えや導きを活かせる人」について、学ぶことが出来る記事です。

・色々なセミナーに参加しているが、成果にならない
・自分を変えるために、どうしたら良いのか分からない

このような悩みを抱えている人にとっては、物事の本質の部分に気付くきっかけになるかもしれません。

今回の内容からは

・あなたの人生はあなたのために在る
・決断することの重要性

これらについて、学ぶことができます。

それでは早速、具体的な内容について、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。

あなたは自分自身の運命の支配者である

詩人ヘンリーは「我こそが、運命の支配者にして、我が魂の船長なり」と言っています。

つまり、自分の思考をコントロールできるのは、自分のみだということです。

もし、あなたの頭の中に、ある考えが生まれても、ヤル気がなければ、好ましい状況を作り出すことはできません。

たとえば、あなたの願望が莫大な富を築くことにあるならば、お金持ちになりたいという願望を、強く胸に焼きつけなければならないのです。

そして、お金持ちになりたいと強く願うことにより、 具体的な計画が生まれてきます。

詩人ヘンリーが言いたかったのは、この事だったのでしょう。

ヘンリーは、詩人であって哲学者ではなかったので、この真理を詩的に表現したのでしょう。

成功するための考え方を学ぶ、心の準備はすっかりできたことと思います。

どうか、心を開いて学んで下さい。

これまで多くの人々が、ナポレオン・ヒルの成功のノウハウを応用してきました。

それは、あなたにとっても必ず役立つことでしょう。

このノウハウを実行に移すことは、決して難しいことではありません。

ここまでで学ぶこと

詩人ヘンリーの言葉は、成功を志す人にとって、とても重要な要素が含まれています。

なぜなら、世の中の上手く行かずに悩んでいる、ほとんどの人が自分の思考や、心構えのコントロールができていないためです。

重要なことは、スキルやテクニックで過度に武装することや、知識で頭を膨らませることではありません。

もちろん、知識やスキルというものは、持っていないよりは、持っていた方が良いものです。

しかし、人生の成功を収めるために本当に必要なものとは、あなたという人間を、あなた自身がきちんとコントロールできるようになることです。

・本当は願いたいのに、願う前から諦めたり
・自分が、何を欲しているのかが分からなかったり
・やらなければならないのに、サボったり
・素直になるのが怖くて、天邪鬼になったり

このように、自分自身をコントロール出来ないことが原因で、頭を悩ませている人がほとんどであることに、気付くことが重要です。

なぜなら、そこに気付くことができれば、本当に必要なものは武器や防具、そして知識ではなく、心構えであることに辿り着くことが出来るからです。

あなたの心構えの問題を探り、その解決法を見出すことができれば、真っ暗闇の中から、一筋の光明を発見することができるようになります。

そして、ナポレオン・ヒルがサラッと一言で表現させて終わっているので、ついつい見逃されてしまいがちな部分ですが「心を開いて学ぶこと」が重要です。

私達も、沢山の人から個別相談を受けていますが、素直になれていない人は、とても多いものです。

周囲や自分に素直になれない場合には、間違いなく成功は遠のいていきます。

なぜなら、自分に素直になれないということは、自分の感情にも素直になれない事と、同意だからです。

自分の感情に素直になれないということは、感動することが出来ません。

感動は、あなたという人を動かすには、十分過ぎる動機です。

ですので、これを使えないことは、間違いなくあなたの成功を遠のかせてしまいますから、今すぐに改善するようにしましょう。

それでは続いて、ナポレオン・ヒルの記念講演と、その後のランドルフの手紙について見ていきましょう。

虹の端を追い求める決断をした学生

何年か前、私はウェストヴァージニア州にある、セーラム大学の卒業式で、記念講演を行ったことがあります。

この講演の中で、私は成功するためのノウハウのことを、真剣に話しました。

すると、この私の話を聞いて、一人の学生が大変感銘を受けたようでした。

この学生は、後に国会議員となり、フランクリン・D・ルーズベルト大統領の元で要職に就きました。

その彼から、私の講演した成功ノウハウについて、後年、その感想が届けられたので、ご紹介しておきます。

ナポレオン・ヒル博士へ

私は、国会議員になり、人々の色々な苦悩が分かるようになりました。

苦悩を抱えている多くの人々にとって、少しでも役に立てればと考え、このようにお手紙を差し上げる次第です。

1922年のセーラム大学の卒業式で、私はあなたの記念講演を聴きました。

そのとき、あなたの講演のおかげで、私は国民に対する責任感と、将来への使命感を持つことができました。

私がこうして成功できたのも、ひとえに、あなたのあの時の講演のおかげです。

昨日のことのように覚えていますのは、ヘンリー・フォードが教育らしい教育を受けず、 貧乏であったことです。

しかも、有力なコネもないのに、遂には高い地位にまで上り詰めたお話でした。

あのとき私は、講演がまだ終わらないうちに、今後どんなに多くの困難に遭遇しようとも、必ずやそれらを克服することを誓いました。

そして、自分で自分の人生を切り開いていこう、と決心したのでした。

今年も、そしてこれからも、毎年何万人という学生たちが卒業していきます。

彼らも、当時の私と同様、あなたから実践的な教えを受けることを期待しています。

彼らは、どの方向に人生を踏み出したら良いのか、何をどういう風にやって、人生を切り開いていったら良いのかを、知りたがっています。

これまでに、多くの人々の悩みを、無数に解決してこられた、あなたの知恵を是非お貸し下さい。

現在、わが国では、成功ノウハウを活用して成功したいと思っている人が、どれほど多いか分かりません。

そして、十分な資金もないまま、出発しなければならない人々、あるいは失敗を取り戻さなければならない人々が、実にたくさんいます。

このような人々を救うことができるのは、あなた以外にはいないと信じています。

ジェニングス・ランドルフ

こうして私は、あの講演から35年経った1957年に、再びセーラム大学の卒業式で、記念講演をすることになり、そのとき私は名誉文学博士の称号を贈られました。

一方、ランドルフは世界有数の航空会社のエグゼクティヴとして、また後には上院議員として活躍を続けています。

ここまでで学ぶこと

ナポレオン・ヒルは、セーラム大学での記念講演を行い、その内容の賞賛から、名誉文学博士の称号を与えられました。

これはつまり、その内容に価値があったことの証明でもあります。

そして、その講演を聴き、感銘を受けた当時の学生の一人は、実際に上院議員になることができました。

なぜなら、ランドルフは実際に自分の人生の支配者となり、そして人生で何を成し遂げるべきか、を決断したからです。

このエピソードを見れば

・何をするか
・何を知るか

これらが決して重要な訳ではなく、いかに自分自身をコントロールすることが重要かが、理解できることでしょう。

実際に、あなたの周囲を見渡してみて下さい。

自分のことはコントロールできているけど、上手くいかなくて悩んでいる、という人は存在しないのです。

これは、自分は成果が出せたけど、部下や社員を動かせずに悩んでいる人でも、同じことです。

なぜなら、周囲を動かすのも、他の誰でもない、あなた自身だからです。

人は、スキルやテクニック、そして知識を追い求めがちですが、本当に重要なのは、あなた自身の「在り方」です。

例えばですが、恋愛でモテようとして、異性を落とすテクニックや、トークスキル、異性に対する知識を身につければ、結果を得ることが可能でしょうか？

もちろん、これらも無いよりは、あった方がマシなのは事実です。

ただし、これは「加点要素」とはなり得るが「決定要素」になるわけではない、ということです。

なぜなら、最終的に異性があなたに好意を持つかどうかの判断基準は、あなた自身の「在り方」に懸かっていますよね。

もし、本当に現状を変えたいのであれば、武装することに注力するのではなく、あなた自身を変えることに着眼するようにしましょう。

そうすれば、現在の課題や問題も、アイデアや閃きによって、解決へと進んでいくようになります。