自己啓発が無駄か見極めるポイントと時間とお金をムダにしないコツ

今回は自己啓発は無駄なのかを見極めるポイントについて解説します。

・自己啓発の本やセミナーに時間とお金を使ったのに何も変わっていない
・自己啓発のあの投資は無駄だったのでは

こうした疑問や思いをお持ちの人はたくさんいます。

一方で自己啓発によって必要な部分を取り入れて日々の行動を変え、仕事や人間関係を着実に改善している人もいます。

この違いはどこから本当に無駄かを自分で定義しているかと、かけた時間とお金をどう回収するかを考えているかです。

そこで今回は自己啓発が無駄だと感じてしまう理由について解説します。

この動画を見ると本当に無駄になるパターンと、そうでないパターンの違いが分かりますので是非最後までご覧ください。

それでは早速、なぜ自己啓発が無駄だと感じやすいのかから見ていきましょう。

自己啓発が無駄だと感じてしまう理由

自己啓発が無駄だと感じてしまうときには、次に挙げる三つの要素が重なっています。

1,行動が変わっていない
2,結果が見えない
3,かかったコストばかりが気になる

読んだ本や参加したセミナーの数が増えるほど、これだけやったのにとハードルが上がります。

費用と時間を掛けているはずなのに、変われていない自分が目立ちやすくなるのです。

つまり自己啓発が無駄というより、期待していた変化と実際の変化のギャップが大きいので無駄だったと感じるのです。

このギャップが生まれる理由は、自己啓発に触れる前の期待が人生が激変、大成功など大き過ぎるイメージだからです。

自己啓発本や講座の宣伝でも短期間で人生が変わる、一気に収入アップなど極端な表現が使われることがあります。

ですがそのイメージをそのまま信じると、現実のゆっくりした変化が物足りなく見えてしまいます。

その結果、本当は少しずつ考え方や行動が変わっていても、自分では何も変わっていないと判断してしまいます。

すると、あれは全部無駄だったとまとめてしまうのです。

自己啓発が無駄だと感じやすい理由を表にまとめると、次のようになります。

無駄だと感じる理由背景にあるギャップ
読んだ本や講座の数に比べて成果が見えない期待が過度で現実の変化はゆるやか
行動が続かず三日坊主で終わってしまう行動目標が大きすぎて日常生活と両立できていない
お金だけが減って貯金が心細くなっている投資額と自分の家計バランスを事前に決めていなかった
家族や友人から冷ややかな目で見られる周囲の期待と自分の行動の変化が合っていない

こうして見ると、自己啓発が無駄というより、期待と設計の仕方が合っていなかったと言えるケースも多いと分かります。

続いて本当に無駄になりやすいパターンと、工夫次第で無駄にしないパターンを分けて見ていきましょう。

本当に自己啓発が無駄になりやすいパターン

自己啓発が無駄だと感じる理由が、すべて誤解というわけではありません。

中には、確かにこれは無駄になりやすいと言えるパターンも存在します。

それは内容そのものよりも、選び方とお金や時間の掛け方が偏っているケースです。

特に注意したいのは、次に挙げる三つのパターンです。

1,不安を埋めるためだけに次々と買ってしまう
2,高額であるほど価値が高いと信じてしまう
3,現実の行動を変える前に、次の本や講座を探してしまう

なぜこうしたパターンが危険かというと、学ぶことが現実からの一時避難になってしまいやすいからです。

読んでいるときや講座に参加している間は不安が和らぎます。

ですが日常生活に戻ると状況は何も変わっていないため、また別の自己啓発に頼らざるを得なくなります。

この繰り返しが続くと変わっていない自分と増えていく出費に挟まれて、自己啓発が重荷になってしまいます。

そうなってしまうと本来は役に立つ考え方やツールでさえ、もう見たくないものに感じられてしまうのです。

自己啓発が本当に無駄になりやすいパターンをチェックしやすい形でまとめると、次のようになります。

パターン無駄になりやすい理由
気分が落ち込むたびに本や講座を購入するその場しのぎの安心感だけで行動が変わらない
価格が高いほど「きっとすごい」と思う中身より値段で選び、家計を圧迫しやすい
読み終わる前に次の本を買ってしまう一冊から何も実践しないまま新しい情報を重ねてしまう
家族に言えない金額をこっそり使っている後ろめたさが増え、学びそのものを素直に楽しめなくなる

複数に該当する場合、自己啓発が悪いのではなく自分にとって無理のある付き合い方になっていると考えた方が自然です。

この段階では買う・通うという行動を止め、すでに手元にある本やノートを振り返ることからやり直した方が安全です。

自己啓発を無駄にしないための時間とお金のルールづくり

自己啓発を無駄にしないためには、時間とお金にあらかじめルールを決めておくことが効果的です。

どれだけ素晴らしい本や講座でも、生活や健康を削ってまで続けているのでは本末転倒です。

・ここまでなら自己投資としてOK
・ここから先は様子を見る

この基準を決めておけば、その範囲内で安心して学びを試すことができます。

枠を決めるという発想がないと不安や焦りに押されて、つい限度を超えてしまいやすくなります。

なぜ時間とお金のルールが重要かというと、人はその場の感情に弱いからです。

セミナーやオンライン講座のセールスは、気持ちが高ぶっているタイミングを狙って行われることが多いです。

ですのでその流れのまま申し込んでしまうと、後から冷静になったときに後悔しやすくなります。

事前に自分の上限や条件を決めれば、どれだけ魅力的でも超えたら一度持ち帰る、というブレーキがかけられます。

具体的なルールづくりの例は次のようなイメージです。

・お金のルール
 - 自己啓発に使うお金は「毎月の可処分所得の○%まで」「年間で○万円まで」と上限を決める
 - 高額な講座は「一晩置いてから決める」「家族に一度相談する」ことをルールにする

・時間のルール
 - 毎日の学習は「15〜30分まで」「週に○回まで」と仕事や家事に影響しない範囲に収める
 - 学んでいる時間と同じ量の、振り返りの時間を手帳やカレンダーに組み込む

こうしたルールを紙やスマホに書き出しておくと、その場の雰囲気に流されにくくなります。

自己啓発を無駄にしないコツは、本や講座を精査する以前に、自分の生活を守る枠組みを先に用意することです。

自己啓発との付き合い方を決めるシンプルな基準

最後にこれから自己啓発とどう付き合っていくかを決める、シンプルな基準を持っておきましょう。

過去にかけた時間とお金を完全に取り戻すことはできません。

ですがここから先をどうするかは、いつでも選び直すことができます。

重要なのは、自分にとってちょうどいい距離感を探すことです。

・もう二度と自己啓発に触れないと極端に切り捨てる
・何も考えず今まで通り続けるか

こうした極端な二択にする必要はありません。

なぜこの基準が必要かというと、過去の失敗感が強いほど全部無駄だったとまとめがちだからです。

しかしふり返れば自己啓発をきっかけに出会えた人や、考え方が少し楽になった瞬間があったかもしれません。

その小さなプラスまで否定してしまうと、頑張ってきた自分まで否定することになり自己肯定感が下がります。

過去を振り返るときは、これは無理していた、これは少し役に立ったと自分なりに仕分けをしていきましょう。

そして、これから残したい部分だけを持っていく意識が大切です。

これからの自己啓発との付き合い方を決めるために、次の質問を自分に投げかけてみてください。

・今まで自己啓発に触れてきて、これはやって良かったと言えることは一つでもあるか
・今の生活や家計の中で、無理なく続けられる範囲はどこまでか
・これから自己啓発に期待したいことは、劇的な変化ではなくどんな小さな変化か

これらの問いに答えていくと、自己啓発は全部が無駄ではなく、無駄だった部分も役に立った部分もあると気付きます。

そのうえで、これからの付き合い方を決めていこうと考えられれば十分です。

自己啓発を完全にやめる必要も、全力で続ける必要もありません。

自分のペースと状況に合わせて距離や量を調整していくことが、あなたに合った自己啓発との付き合い方です。

編集後記

自己啓発に時間やお金をかけるほど「あれは全部無駄だったのでは」と胸が痛くなる瞬間ってありますよね。

あのときの自分なりの必死さを知っているからこそ、簡単に笑い話にもできないつらさがあります。

私のおすすめは、過去に買った本やノートから「今でも役に立っている考え方」を一つピックアップすることです。

そして、それを紙に書いて見えるところに貼っておくことです。

たとえ一文でもこれだけは残せたと感じられれば、自己啓発との関係は優しいものに変わっていきます。

まとめ
  • 自己啓発が無駄だと感じるのは期待と現実のギャップが大きいとき
  • 自己啓発が本当に無駄になるのは不安埋めや過度な投資に偏ったとき
  • 自己啓発を無駄にしないには時間とお金のルールを決め距離感を調整する