自己啓発で病む人が増える理由と心を守るための安全な距離感

今回は自己啓発で病む人が増える理由と、安全な距離感について解説します。

・自己啓発の本や動画、セミナーに真面目に取り組むと心が重くなる
・「自分はダメだ」「もっとやらなきゃ」と心が病む

こうした疑問や思いをお持ちの人はたくさんいます。

一方で同じように自己啓発に触れていても、必要な部分だけを取り入れ、自分のペースで前に進んでいる人もいます。

この違いはどこまでを自分の責任とするか、どこからは距離を取るかという心の線引きができているかどうかです。

そこで今回は自己啓発で病んでしまう背景、本当に危ないサインについて解説します。

この動画を見る心を守るための安全な距離感、しんどいときの具体的な対処法が分かりますので是非最後までご覧ください。

それでは早速、なぜ自己啓発で病む人が増えているように感じるのかから見ていきましょう。

自己啓発で病む人が増えているように感じる背景

自己啓発で病む原因は頑張れば変われるというメッセージが、頑張れない自分は価値がないと自己否定に変わるからです。

自己啓発は本来、人を励ましたり行動のヒントを与えたりするためのものです。

その受け取り方や量が正反対になると、成長していなければならない、休んではいけない追い詰める材料になります。

特に真面目で責任感が強い人ほど、この言葉を自分に厳しく当てはめてしまいやすく、心が疲れやすくなります。

真面目な人ほど、自己啓発にハマる人の共通点を先に知ると予防の設計がしやすくなります。

なぜ今この傾向が強くなっているかというと、SNSや動画サイトで自己啓発系の情報に触れる機会が増えたからです。

スマホを開けば、成功事例や努力の名言がたくさん流れてきます。

強い断言が多い情報は、自己啓発が胡散臭いと感じる要因を点検してから距離を決めましょう。

それ自体は悪いことではありませんが、頑張っている人たちと自分を常に比べ続ける状態が続くとどうでしょう。

これだとまだ足りない、自分は遅れていると感じやすくなります。

その結果、自己啓発に触れるほど不安が増え、心が休まる時間がないという状態に陥りやすくなるのです。

実際に私も自己啓発動画を毎晩1時間以上見ていた時期は、翌朝の集中が落ちて行動が止まりがちでした。

そこで閲覧を週3回・各20分までにし、見たらノートに次の一手を1行だけ書く形に変えてみました。

すると2週間で睡眠の乱れが減り、翌日に実行できる回数が増えました。

ただし時間を絞り過ぎると必要な情報まで切り捨てやすいので、週末に10分だけ振り返る枠は残しました。

こうした背景を整理すると自己啓発が悪いのではなく、情報量と自分への当てはめ方が心の負担になっています。

まずは成長し続けなければという思い込みがないかチェックすることが、病まないための第一歩です。

自己啓発で本当に心を追い詰めてしまう危険なパターン

自己啓発に触れるだけで、すぐに誰もが病んでしまうわけではありません。

本当に危ないのは、自分の限界や状況を無視してしまうパターンです。

・寝る時間を削ってでもがんばるべき
・人間関係がつらくてもポジティブでいなければならない

こうしたメッセージを今の自分の状態とは関係なくそのまま信じてしまうと、心も体も休むタイミングを失ってしまいます。

それが続くと気力が湧かない、何もする気がしないといった状態に近づいていきます。

特に注意したいのは弱音を吐いてはいけない、ネガティブな感情はすべて悪いという考え方です。

これは一見前向きに見えますが、人にとって自然な感情の悲しみや怒り、疲れのサインを塞ぎ込む原因になります。

その結果、表面上は頑張っていても、心の中では本当の気持ちを誰にも言えないという孤独感が積もります。

私のクライアントで営業職の人は、名言系の投稿を見て自分を責める回数が増え、睡眠が浅くなっていました。

そこで自己啓発の情報は一旦ミュートし、代わりに週1回だけ記事を読み、1つだけ試す運用に切り替えてもらいました。

すると3週間で自己否定の頻度が下がり、商談準備の集中時間が戻りました。

ただし最初の1週間は情報が減った不安が出やすいので、読む曜日を固定してブレを減らしました。

これが積もると、もう何もやりたくないという状態に近づいてしまうのです。

危険なパターンをイメージしやすいように、代表的なケースを表にまとめると次のようになります。

パターンどんな状態になりやすいか
成長のために休みを削り続ける慢性的な睡眠不足・疲労感が取れない
ネガティブな感情を一切認めない本音を誰にも言えず、ひとりで抱え込んでしまう
いつも前向きでいなければならないと思う落ち込んだときに「自分はダメだ」と強く責めてしまう
一つの考え方やグループに依存しすぎるその枠組みから外れることが怖くなり、視野が狭くなる

いくつかあてはまるなら弱いから病んでいるのではなく、自己啓発との距離感が合っていないと考えてみてください。

そして今は休んでもいい、合わないなら離れてもいいと自分に許可を出すことが、心を守る事な一歩になります。

もし日常生活に支障が出るほどしんどい場合は、自己啓発の情報からいったん離れましょう。

そして信頼できる家族や友人、必要であれば専門家に相談することも検討してください。

心を守りながら自己啓発と付き合うための安全な距離感

自己啓発で病まないためには、全部を信じない自由と少しだけ参考にする柔らかさの両方を持つことが大切です。

自己啓発のメッセージは、その人の経験から生まれたヒントにすぎません。

この考え方は合う、これは今の自分にはきついと自分なりの基準で選んでかまいません。

合わないと感じたら、自己啓発が嫌いになる背景を言語化すると線引きが作りやすくなります。

大事なのは自己啓発のために自分を削るのではなく、自分を大切にするために自己啓発を使うという視点です。

行動が止まりがちな時は、自己啓発が無駄になる流れを先に止める方法も確認しましょう。

心を守る距離感を作るのに分かりやすい基準の一つは、読んだ後に少しほっとするかどうかです。

実際に私も合わない言葉を真に受けてしまう時期は、読むほど行動が止まっていました。

そこで読後に気持ちが軽くなるかを基準に記事を選び、合わないものは保存せず閉じると決めてみました。

すると1ヶ月で読む量は減ったのに実行メモは増えました。

ただし基準を厳しくし過ぎると選別が作業化しやすいので、迷ったら一度保留にするルールも併用しました。

・もっと頑張らなきゃ
・自分はまだまだダメだ

このように強く感じるものばかりに触れていると、心の中が足りないもの探しでいっぱいになってしまいます。

・今の自分でもできそうな一歩が見えた
・少しだけ気持ちが軽くなった

このように感じられる自己啓発なら、自分のペースを保ちながら付き合いやすくなります。

具体的な距離感の作り方として、次のような工夫が役に立ちます。

・自己啓発に触れる時間をあらかじめ決めておく
 - 毎日深夜に延々と見るのではなく、週に○回○分までと上限を決める

・複数の考え方を並べて見る習慣をつくる
 - 一人の発信者や一つの理論にだけ依存せず、こんな見方もあるんだなと視野を広げておく

・自分へのメッセージと他人向けのメッセージを分けて受け取る
– 今の自分には合わないと思ったら、この考えは別の誰かには役立つのかもと一歩引いて眺める

こうした距離感を意識していれば、自己啓発は心を削るものではなく、必要なときに少し手を借りる道具になります。

すべてを真に受ける必要はありませんので、自分を守るための線引きを自分の言葉で決めてみてください。

しんどいときに試したいセルフケアと相談の一歩

もし現時点で正直かなりしんどい、もう何もやる気が出ないという状態であれば、自己啓発いったん脇に置きましょう。

しんどい時は、自己啓発をやめた後の立て直し方を知ると判断の迷いが減ります。

そして、心と体を休めることを最優先にしてかまいません。

自己啓発は元気がある程度残っているときにこそ役に立ちます。

エネルギーが底をつきそうなときに、さらに自分を追い込む必要はありません。

まずは何もしない時間を意識的につくることから始めてみてください。

スマホや本から離れて10分だけでも横になったり、ぼんやりする時間を取るだけでも心は少しずつ回復します。

それと同時に、今の状態を誰かに話してみることもとても大切です。

家族や友人でもかまいませんし、職場の信頼できる人や相談窓口を利用するのも一つの方法です。

こんなことで相談していいのかなと迷うようなことでも、言葉にするだけで気持ちが整理されることがあります。

セルフケアと相談の一歩として、次のようなステップを意識してみてください。

・一日の中で自己啓発のことを考えない時間を必ず作る
・正直しんどいと素直に言える相手を、頭の中で一人だけ思い浮かべる
・話すのが難しければ、紙やスマホのメモに今つらいことを三つだけ書き出す
・つらさが続いたり、仕事や生活に支障が出ているなら早めに専門家の相談窓口も検討する

これらはどれも、完璧にできる必要はありません。

今日は一つだけやってみた、一行だけ書けたというレベルで十分です。

自分を追い込む自己啓発から距離を取りつつ、助けを求める力と休む力を少しずつ取り戻しましょう。

それが自己啓発で病まないための何よりの土台になります。

編集後記

自己啓発でしんどくなった人の話を聞くと「向上心があるから無理をしたんだろうな」と感じることが本当に多いです。

なんとか今より良くなりたいと思って動いて心が疲れてしまっただけで、その気持ち自体は決して間違いではありません。

私からの提案は、一度頑張るための自己啓発から離れて、休むための自己啓発を探してみることです。

たとえば休んでもいい、ゆっくりでいいと背中をなでてくれるような言葉を一つだけ選んでみましょう。

そして、手帳やスマホの待ち受けにそっと置いてみてください。

その小さな一行が、これからの自己啓発との付き合い方を柔らかく整えてくれるはずです。

まとめ
  • 自己啓発で病む背景には「常に成長しなければ」という思い込みがある
  • 危険なのは自分の状況を無視して休むことを許せなくなるパターン
  • 心を守るには距離感のルールと休む力・相談する力を取り戻すことが大切