明確な目標を定めると開発される6つの力|ナポレオン・ヒルの成功哲学
目標設定という作業は、苦手であったり、なかなか思うように進まない人もとても多いものです。
ほとんどの人が目標設定が出来ない、もしくは目標設定することが嫌いという人の原因は、「目標を設定したけど達成できなかった」という実体験を経験しているからです。
もし誰もが、どんな目標でも設定さえすれば達成されるのだとしたら、世界から目標設定が嫌いな人など存在しなくなるでしょう。
つまり、目標を設定したところで達成できないことがあらかじめ分かっているような、諦めの境地でいるから目標設定が嫌いなのです。
きっと、この記事をお読みの方の中にも
・目標設定を行うメリットが分からない
・目標設定って本当に意味があるの?
・行動しながら色々と計画していけばよくない?
このようにお考えの方もたくさんいらっしゃることでしょう。
この記事では、ナポレオン・ヒルの成功哲学を元に、明確な目標設定を行うことで開発される6つの力を、目標以外からの観点から見て、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、詳しく解説していきます。
明確な目標や願望を定めることにより開発される6つの力
明確な目標を立てることで、これから成功を収めるための必須条件となる、6つの力が開発されるようになります。
この6つの力が足りない、欠如しているといった症状の多くは、目標の欠如が原因だとナポレオン・ヒルの成功哲学では説いています。
具体的に明確な目標設定を行うことで開発されていく6つの力について、ひとつひとつ詳しく解説していきます。
1,自己信頼が培われる
目標設定とは、自分との約束をすることと同意です。
例えば、友人や知人が約束を守ってくれたら、相手への信頼が上がるのと同様に、自分との約束を決め、それを果たそうとすることは、自分自身との信頼関係を築くためには絶好の機会です。
自分のことが信用できない、これまでに自分との約束や目標を破り続けてきてしまっていた場合には、より慎重に、今度こそ自分との約束を果たすようにしないといけません。
これは例えるなら、融資を受けた銀行への返済期限を何度も遅れていたら、次は融資が受けられなくなってしまうのと同様に、いつかは自分自身にも見限られてしまうようになってしまうのです。
もし現時点でそうなってしまっている場合には、一から信頼を築き直す他ありません。
挫折を繰り返したことで、もう目標設定することに取り組みたくない場合には、目標設定の前段階である、心構えの構築から取り組むことをおすすめします。
2,パーソナルイニシアティブ(自主性)を重んずるようになる
目標設定を行うことは、自主的に自身の将来について考え、前進し、達成しようとする意欲を前向きに示すことです。
そのために自ら考え思考し、計画のために不足している知識や物事を調べ、達成への道筋において予測され得る、障害や障壁などを未然に解決しておこうとする姿勢は、自主性以外の何物でもありません。
常に受け身で、誰かからの提案やチャンスを待っているだけでは、絶対に成功することはない、とナポレオン・ヒルの成功哲学でも語られています。
成功するためには自ら思考し、解決の糸口を見つけ、行動し、挑戦を続けないといけません。
目標を設定することは、これから起こる問題やトラブル、障害や壁に立ち向かうための自主性を事前に形成することが出来るのです。
目標を設定した後には、その達成のために必要な計画を立て、さらには必ず行動が必要になります。
その時には、たくさんの挫折したくなるような問題で山積みになります。
目標設定の時点で自主性を養うことは、その先に待っている問題解決の能力を手に入れることにもつながるのです。
3,想像力、イマジネーションが高まる
目標を達成するために計画を建てることは、まだ起きていない未来を考えることです。
これらは、想像する以外に解決法はありません。
24時間、この先の未来について考え、計画することは、常に想像力を必要とします。
この想像力がアイデアを生み出す際に、栄養源として役立ちます。
成功するためにはアイデアを生み出せるかどうかが、非常に重要な役割を果たす、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。
なぜ非常に重要な役割を果たすかというと、目標設定の次に控えている、達成計画を練るためには、このイマジネーションを駆使しない限りは構築することが出来ないためです。
アイデアが目標設定に関して非常に重要な役割を果たすことについては、以下の記事が参考になります。
4,エンスージアズム(熱意)が湧いてくる
エンスージアズム(熱意)というものは、熱源がないと燃えることは出来ません。
これは分かりやすく例えるなら火起こしと同じで、まず火を起こすための火種が必要であり、火種が出来たら着火しやすい火口が必要になり、その火口で火種を炎へと変え、燃料となる薪へと引火させることで着火させます。
そして火を保つためには、常に燃料となる薪を加え続ける必要があります。
人間が熱意を持つというのも、火起こしと全く同じで、まず火を起こすための火種が必要になります。
ここで言う火種とは、明確な目標になります。
目標が明確でないと、仮に火種となりそうな物ができても、不安定なのですぐに消えてしまうのです。
さらには逆境に負けてしまう精神状態だと、火種が出来ても、すぐに逆風にかき消されてしまうのです。
潜在意識レベルで常に燃え滾る熱意というものは、誰かに着火してもらうものではなく、火起こしと同じで自分自身で起こすものなのです。
明確な目標を設定することは、自分自身の中に燃え滾る熱源を持つことに繋がります。
このエンスージアズムが湧いてこないと、達成計画を練った後に控えている、行動の継続性に関わってくることになります。
5,規律に目覚める
目標に向かって前進することは楽しく在るべきものですが、簡単なことではありません。
そして、目標に対して一点集中で立ち向かうことは、誘惑や甘えに負けない、自分自身の形成が必須になります。
目標を達成するためには、何かを犠牲にしないといけないことも多々あるのです。
その時に自分を律することが出来ないと、誘惑や甘えに負けてしまい、目標が未達成になる可能性を、自ら高めてしまうことにもなりかねないのです。
例えるなら、健康管理のためにダイエットや禁煙、禁酒を行うためには、自己訓練と自身を律することが必須なのと同意です。
目標を定めることで、自分自身を正しく律することが出来るようになります。
自分自身を律することが出来ないと、達成までの間の自分の行動や、思考を規制することが出来ず、結果的にたるんでしまったり、自分に甘くなってしまうのです。
6,集中力が高まる
明確な目標を設定し、その行動計画を立てることは、一朝一夕でできるものではありません。
常に現在の自分自身と向き合い、また将来のあるべき姿を常に意識しなければなりません。
それは集中して行わないと、綿密な行動計画ではなく、雑な計画になってしまいます。
雑な計画では、自分との約束を守ることも出来ませんので、約束を果たすためには、より精度の高い計画が必要です。
この綿密な計画を建てることは、自然と集中力が養われることになります。
なぜなら、目標設定とその行動計画を立てるためには、この記事をお読みの方が思っている以上に、時間と労力が掛かるものだからです。
さらには、その目標を達成させるための行動に至っては、目標設定や行動計画よりも、より長い時間を要することになります。
この時に、集中力を持って取り組むことが出来ないと、あなたの計画を頓挫させる原因にも繋がりかねないのです。
成功は、全ての歯車が回り始めることで始まる
これまでこの記事で一つ一つ詳しく説明したように、明確な目標を設定することは、これから成功に向けて必須となる能力であり、歯車であるその他の部品を構成していくことができます。
すべての部品を正しく構成し、全能力を備えていないと、これからいざ行動へと移した時に、あらぬトラブルや問題、障害を抱えることになってしまいます。
成功とは、何か一つが身についていればどうにかなるものではない、とナポレオン・ヒルの成功哲学でも説いています。
自分自身の目標を達成するためにも、全ての歯車が正しく動作するようにしないといけません。
この時に欠品や不足があると、目標の未達成という結果を引き起こす要因となります。
それぞれの部品をきちんと揃え、正しく動作させて、目標達成へと進んでいきましょう。
- 明確な目標を設定することは、同時に他の必要な成功への要素を構築することにも繋がる
- 6つの力のどれかが足りないと感じる場合には、目標設定してみると改善することもある
- すべての部品が揃い、正しく動作することで初めて成功への道が拓ける