自己啓発が気持ち悪いと感じる理由と安全な付き合い方のコツ
今回は自己啓発が気持ち悪いと感じる理由について解説します。
・自己啓発に友人や同僚がハマる様子を見て宗教っぽく感じる
・自己啓発が好きな人は妙にテンションが高くて疲れる
こうした疑問や思いをお持ちの人はたくさんいます。
一方で同じ自己啓発でも、静かに自分を見つめ直して仕事や人間関係を整えている人もいます。
この違いは自己啓発そのものではなく、どんな関わり方をしているかと周りへの振る舞い方です。
そこで今回は自己啓発が気持ち悪く見える典型パターンと、その裏にある心理について解説します。
この動画を見ると危ない自己啓発の見分け方、距離を保ちながら役立つ部分が分かりますので是非最後までご覧ください。
それでは早速、自己啓発を気持ち悪いと感じてしまうのがなぜ普通の感覚なのかから見ていきましょう。
自己啓発を気持ち悪いと感じてしまうのは自然な反応
自己啓発を気持ち悪いと感じること自体は、ごく自然な反応です。
なぜなら多くの自己啓発では次に挙げる要素が前面に出やすく、人によっては危うさや居心地の悪さを感じるからです。
・強いポジティブさ
・急激な変化の強要
・現実離れした成功物語
無理に前向きな言葉を並べられたり、信じれば絶対うまくいくと断言されると疑問や不安の方が先に立つのは当然です。
特に落ち込んだ気持ちや不安な現実を受け止めないまま、ポジティブな言葉で上書きする振る舞い薄っぺらく映ります。
また悩みの深さに関係なくそれは考え方が悪いからだ、もっと感謝しなさいなどの言葉で片づけられたらどうでしょう。
すると自分の苦しさを分かってもらえていないと感じてしまい、この自己啓発は気持ち悪いと距離を取りたくなります。
一方で本来の自己啓発は教えや導きから自身を見つめ直し、心構えを構築することことです。
自己啓発を気持ち悪く感じる原因は、不安につけ込む売り方や相手の気持ちを置き去りにした押しつけ方です。
まずは違和感を覚える自分の感覚は間違っていないと認めて問題ありません。
そしてどのポイントに気持ち悪さを感じているのかを言葉にしていくことが、健全な付き合い方の第一歩です。
自己啓発が嫌い・胡散臭いと感じる場面の共通点
自己啓発が嫌いだと感じる場面には、いくつかの共通点があります。
1,人の不安を煽って高額な商品につなげようとする
2,成功した人だけを見せて現実的な失敗やリスクを語らない
3,絶対・必ずといった言葉でシンプルに言い切りすぎる
こうした要素が重なると、多くの人が自己啓発を胡散臭いものとして見てしまいます。
これは論理よりも感情だけを動かそうとする姿勢に、本能的な警戒心が働いている状態です。
またうまくいかないのは全部あなたのせい、というメッセージが強すぎる自己啓発も嫌悪感につながりやすくなります。
確かに、自分の考え方や行動を見直すことは大切です。
ただし社会構造や環境要因を一切無視して努力が足りない、信じ方が足りないとだけ言われると違います。
これでは自己責任論を押しつけられているように感じるのは自然なことです。
この自己啓発は現実の複雑さをわざと見ないふりをしているのではないかと感じ、全体を胡散臭いと判断してしまいます。
分かりやすくするために自己啓発が嫌い・胡散臭いと感じやすいパターンと、比較的健全なパターンを整理してみましょう。
この表は、違和感を覚えたときにチェックするポイントとして使ってください。
| 見え方 | 気持ち悪さや胡散臭さを感じやすい例 | 比較的健全に感じられる例 |
|---|---|---|
| メッセージの内容 | 不安を強く煽り「この商品だけが解決策」と言い切る | 不安も認めつつ、複数の選択肢や限界も説明してくれる |
| 説明の仕方 | 「絶対」「必ず」といった断定表現が多く、根拠が曖昧 | 多くの人に効果があった例として前提や条件も含めて話す |
| 失敗やリスクへの向き合い方 | うまくいかなかった人を「信じてない」と片づける | うまくいかなかったケースも含めて分析して共有している |
こうして見ると自己啓発が嫌い、自己啓発を胡散臭いと感じるときには特徴があります。
多くの場合は中身そのものよりも、伝え方や売り方に問題があることがほとんどなのです。
違和感のあるパターンを言語化しておくことで、自分なりの判断基準を持ちましょう。
そうすれば、必要以上にすべての自己啓発を遠ざけずに済むようになります。
自己啓発がうざい人との距離をとりつつ自分を守る方法
職場や友人関係の中で、自己啓発に強くハマった人からの影響に困っている人もいるはずです。
・この本を読まないと損だよ
・あなたももっと前向きになるべきだ
このようにと繰り返し勧められると自己啓発がうざいと感じてしまい、その人との関係自体も重たくなります。
ここではそうした相手と距離を取りつつ、自分の心を守る方法を考えてみましょう。
まず意識したいのは、相手の価値観を完全に否定しなくてよいが、自分のペースを守る権利はあるということです。
自己啓発に救われた経験がある人ほど、良いものだから広めたい気持ちで勧めており、悪意がない場合も多いです。
しかし、だからといって自分の感覚を押し殺して付き合う必要はありません。
今は他のことに集中したい、自分のペースで考えたいといった本音をできる範囲で伝えてもかまわないのです。
実際の対応としては、いきなり真っ向から反論すると相手も温度感が高くなりがちです。
興味はあるけれど、今は仕事や生活のペースを優先したいといった形でやわらかく伝えるのがおすすめです。
「教えてくれてありがとう。今は他にも試していることがあるから、まずはそれを続けてみて必要だったらその本も読んでみるね」
こうした一言を用意しておくと、自己啓発を熱心に勧める相手との距離を少しだけ置きやすくなります。
自己啓発がうざいと感じたら、何を受け取り何は受け取らないかを自分で選ぶ意識を持ちましょう。
それが自分を守る一番の方法です。
危ない自己啓発と健全な学びを見分けるチェックポイント
自己啓発が気持ち悪いと感じる背景には、これは大丈夫なのか、危ないものではないかという不安も含まれています。
そこで危ない自己啓発と、健全な学びを見分けるためのチェックポイントをいくつか押さえておきましょう。
大事なのは不安を完全に消すことではなく、違和感を覚えたときに立ち止まるためのサインを自分の中に持つことです。
・高額なセミナーや教材にすぐ申し込ませようとする
・家族や友人など、周りからの反対を一律に足を引っ張る人と決めつける
・教祖的な人物への絶対的な服従を求める
こうした要素が強いものは、距離を取った方が安全です。
・すべての悩みはあなたの思考のせいと極端に話をまとめるケース
・専門家のサポートが必要な心身の不調まで自己責任にされるような場
こうした場合も、慎重に離れる判断が必要になります。
一方で健全な自己啓発や学びの場ほど、自分で考えることを歓迎し、疑問や不安に対しても対話の姿勢を持っています。
必ず成功するとは言わず、こういう前提なら多くの人にとって役に立ちやすいと条件や限界も含めて説明します。
またお金や時間についても、無理のない範囲での参加を勧め、他の選択肢の存在も認めていることが多いです。
自己啓発が気持ち悪いと感じたときは、この場は私が自分で考え続ける余地を残しているかを客観視してみましょう。
違和感を残したまま自己啓発を上手に活かすコツ
最後に自己啓発に違和感はあっても全部は否定しないという人に向けて、距離を保ちながら活かすコツをまとめます。
大切なのは自己啓発を信じるか、拒絶するかの二択ではありません。
自分に合う部分だけを持ち帰るという、第三の選択肢を持つことです。
具体的には自己啓発の本や動画、セミナーなどに触れるときも全部を取り入れようとはしないことです。
この中で自分の生活や価値観にフィットしそうな一つだけを探そう、と決めておきます。
そしてその一つを実際の生活で小さく試してみて、無理なく続けられそうなら自分の習慣として残します。
もしこの時に違和感があれば手放す、というスタンスで付き合っていきます。
こうして選ぶ側に立つことで、自己啓発に振り回されにくくなります。
すると気持ち悪い部分と、役に立つ部分を冷静に切り分けられるようになっていきます。
また自分自身のしんどさや弱さをそのまま認める場所を、別に持っておくことも大切です。
・信頼できる友人や家族との会話
・カウンセリングや医療的なサポート
こうした自己啓発とは別のルートで心身を支える手段を持っておくようにしましょう。
すると全部を自己啓発で解決しようと思わなくて済むようになります。
自己啓発が気持ち悪いと感じる人は、自分の感覚を大事にして役立つ考え方だけ借りてくるという距離感を意識しましょう。
編集後記
自己啓発が気持ち悪いと感じると「みんな前向きに頑張るのに私だけひねくれているの?」と落ち込みがちです。
私も元気な言葉が並ぶ場に違和感を覚えながら、うまく乗れない自分が嫌になる時期がありました。
ただ、違和感があるからこそ見えるものもあります。
・この言い方は人を追い込みやすいな
・この考え方なら自分も周りも楽になれそうだな
こうした一歩引いたところから選ぶ視点が役に立ちます。
あなたの中にある、ちょっとそれは違う気がするという感覚は決して邪魔なものではありません。
それは自分と周りを守る大事なセンサーだと思って行動してみると、視点が変わります。
- 自己啓発が気持ち悪いと感じるのは自然な感覚である
- 自己啓発が嫌いに感じる場面の共通点を知ると距離を取りやすい
- 自己啓発との距離感を工夫すれば役立つ部分だけを選んで使える
