自己啓発に疲れるときのサインと楽になる3つの距離の取り方
今回は自己啓発に疲れるときのサインについて解説します。
・自己啓発本や動画を見ても自己否定ばかり増える
・頑張っているはずなのに、むしろしんどさが増している
こうした疑問や思いをお持ちの人はたくさんいます。
一方で自己啓発に疲れる時期を上手にやり過ごし、必要な分だけを生活に残して、ほどよいペースで成長を続けている人もいます。
この違いは自己啓発に疲れるサインを早めにキャッチして距離を調整しているか、自分を追い込み続けているかです。
そこで今回は自己啓発に疲れるときに起こりがちな状態、疲れやすくなる三つの背景について解説します。
この動画を見ると自己啓発に疲れる悪循環から抜け出し、自分のペースで学びを続けるための現実的なヒントが分かります。
それでは早速、自己啓発に疲れるときにどんなサインが現れるのかから見ていきましょう。
自己啓発に疲れるときに現れるサインとは何か
自己啓発に疲れるとき最初に現れるサインは、学んだ内容が楽しみではなく義務に感じられることです。
元々は前向きになりたくて始めたのに、自己啓発に疲れる段階に入るとやらなければいけない作業のように感じ始めます。
・今日も本を読まなきゃ
・アウトプットしないと意味がない
その結果、読書やノートの時間が憂うつになり、自己啓発に疲れる感覚がさらに強まっていきます。
・あの人のようになれていない自分はダメだ
・まだまだ努力が足りない
こうして他人や理想の自分と比べて落ち込む時間が増えてきたら、心がすでにかなり疲れているサインです。
具体的には、自己啓発に疲れるときには次のような変化が出やすくなります。
・以前はワクワクしながら読んでいた本を開いても、内容が頭に入ってこない
・動画やセミナーを見終わった後、結局自分は何も変えられていないとドッと虚しさが押し寄せる
・ノートに理想や目標を書くほど、現実との距離が気になって苦しくなる
これらは、自己啓発に疲れるほど頑張ってきたからこそ起こる反応でもあります。
大事なのは意志が弱いから続かないと責めるのではなく、今は休憩や距離の調整が必要なタイミングと気づくことです。
自己啓発は本来、心を軽くしたり視野を広げたりするためのものです。
そこから外れてしんどさの原因になり始めているなら、方向を少し変えるサインだと受け取って構いません。
自己啓発に疲れる人がハマりやすい3つの落とし穴
自己啓発に疲れる人には、共通する落とし穴があります。
一つ目は、足りないところ探しに偏ってしまうことです。
自己啓発の本やセミナーには、理想の生き方や高い基準がたくさん出てきますが、それ自体は悪いことではありません。
ですが自己啓発に疲れる人ほど、できていない点やまだ到達していないレベルばかりを意識してしまいます。
すると、今できていることや実はすでに変わってきている部分に目が向きにくくなります。
二つ目は、完全にやろうとする真面目さです。
・毎日一時間の読書
・毎朝のアファメーション
・アウトプットの投稿
こうした自己啓発のメニューを完璧にこなそうとして、生活の余白がなくなっていきます。
その結果、自己啓発に疲れるばかりか人付き合いや休息の時間まで削られ、何のためにやっているのかが見えなくなります。
三つ目は、他人の価値観をそのまま採用してしまうことです。
自己啓発の著者や講師、それを実践している人たちにはそれぞれの前提条件があります。
職種、家族構成、体力、お金や時間の使い方など、自分とは違う部分がたくさんあるのです。
なのにこの人の通りにやらなければと思い込んでしまうと、自分に合わないペースで走り続けることになります。
こうした落とし穴が重なると、自己啓発に疲れるのはむしろ自然な反応です。
自分はダメだと判断する材料ではなく、やり方が自分に合っていない考え直すことで、心の負担は大きく変わります。
自己啓発に疲れるときに試したい心と行動の整理ワーク
自己啓発に疲れると感じたとき、いきなり全部をやめてしまう必要はありません。
まずは心と行動を整理して、何に疲れているのかをはっきりさせることが大切です。
そこで役立つのが、紙やノートを使った簡単な整理ワークです。
やり方はシンプルで自己啓発を始めて良かったことと、疲れると感じることを左右の欄に分けて書き出します。
良かったことには、小さな変化も含めてかまいません。
・前より落ち込みから立ち直るのが早くなった
・人付き合いで無理をしすぎなくなった
一方で自己啓発に疲れる点としては、心身の負担になっているものを素直に挙げていきます。
・本を読む時間を確保するのが負担
・SNSの情報量に振り回される
この整理をすると自己啓発ではなく、やり方や量で自分に合わない部分が疲れの原因だと気づきやすくなります。
次のステップとして、続けたいことと一度やめてみたいことを分けるワークに進みます。
良かったことリストの中から、これは今後も残したいと思うものに丸をつけます。
同時に疲れの原因になっている行動の中で、しばらく休んでみてもいいと感じるものにバツをつけます。
ここで大切なのは、全部を白黒はっきりさせることではありません。
一度二週間だけ止めてみるといった、試験的な距離の取り方を選ぶことです。
こうして自己啓発に疲れる理由を具体的に言葉にしていくと、何となくしんどいといった状態から抜け出せます。
自己啓発に疲れるときに距離を調整する3つのステップ
自己啓発に疲れるときには、完全にやめるか無理に続けるかの二択にする必要はありません。
そこに距離を調整するという第三の選択肢を持つことが大切ですので、そのための三つのステップを紹介します。
第一のステップは、情報の入口を絞ることです。
自己啓発に疲れる人の多くは本、動画、SNS、セミナーなど複数のチャンネルから一度に情報を浴び続けています。
まずは信頼できている著者やチャンネルを一つか二つだけ残し、その他のメルマガやフォローを整理してみましょう。
入口を減らすだけでも追いかけなきゃというプレッシャーが軽くなり、自己啓発に疲れる感覚がゆるみ始めます。
第二のステップは、インプットの日と休む日を決めることです。
毎日何かしら自己啓発をしようとするほど、心も体も休みどころがなくなります。
週に一日、自己啓発に関することを一切しないオフの日を決めてみましょう。
すると他の日に集中しやすくなり、自己啓発に疲れる負のスパイラルを防ぎやすくなります。
第三のステップは、一度に変えようとするテーマを一つに絞ることです。
仕事、恋愛、お金、人間関係などすべての課題を同時に解決しようとすると、どこまで進んだのか分からなくなります。
・今は仕事のストレスを軽くする時期
・今は生活リズムを整える時期
こうした具合に自己啓発のテーマを一つにすることで、少しずつでも変化を実感しやすくなります。
こうしたステップを通じて自己啓発に疲れる状態から、ちょうどよい距離で付き合う状態へと移行していくことができます。
これから自己啓発とどう付き合うかを決め直す視点
自己啓発に疲れる経験をすると、自分は自己啓発に向いていないのではと感じてしまうかもしれません。
実際には自己啓発に疲れるほど頑張ってきたからこそ、自分に合うペースや方法を見直すタイミングが来ただけです。
これから自己啓発とどう付き合うかを決め直すときが来たのです。
まず意識したいのは自己啓発をしているかどうかより、日常が少し楽になっているかどうかを基準にすることです。
本を何冊読んだかや、セミナーに何回参加したかも指標にはなります。
ですが最終的に大事なのは前よりも自分に優しくなれているか、身近な人との関係が楽になっているかといった変化です。
そこから一年、自己啓発で大事にしたいテーマは何かを一つ決めてみましょう。
たとえば自分を責めすぎない、仕事で自分の意見を一つ増やすことなど、小さくても具体的なテーマを選びます。
そしてそのテーマに役立つ自己啓発だけを残し、それ以外は一度手放してみるのも選択肢です。
自己啓発に疲れたからこそ、全部取り入れなくてもいい、合わないものはやめていいと決められるようになります。
そうやって自分なりの線引きをし直したとき、自己啓発はもう一度自分の暮らしを支える道具の位置に戻ってきます。
大切なのは自己啓発に疲れる自分の否定ではなく、その経験から自分にちょうどよい距離とペースを見つけることです。
編集後記
自己啓発に疲れるときって、頑張っているのに変わらない、やる前よりつらいと凹んでしまったときですよね。
私も本やセミナーに頼りきり、うまくいかないときほどさらに情報を詰め込んでしまい、負のスパイラルに嵌りました。
そのときに楽になれたのは、自己啓発をしていない時間を意図的に作ると決めたことでした。
あえて本を開かず、ただ散歩をしたり、何も生産的なことをしない時間を許してみるのです。
不思議なことに、何もしない自分への罪悪感が少しずつ弱まっていきました。
すると、また学びたくなるタイミングが自然に戻ってくるのです。
もし自己啓発に疲れる感覚が強いなら無理に前へ進もうとせず、立ち止まる勇気を選択肢として持ってみてください。
その小さなブレーキが長い目で見れば自分を守り、また歩き出す力を育ててくれるはずです。
- 自己啓発に疲れるときのサインを責めず、今は調整のタイミングと受け止めよう
- 自己啓発に疲れる原因を整理しながら情報量とテーマをしぼって距離を整えよう
- 自己啓発に疲れる経験をきっかけに、自分に合うペースと付き合い方を決め直そう
