自己啓発スピーチでは何を話せば良い?8つの具体例と注意点を解説

自己啓発を目的としたスピーチは、社内の朝礼や1分間スピーチなどでも幅広く活用されています。

なぜなら自己啓発スピーチを行うことで、社内の活性化や聞き手のモチベーションを芽生えさせるなどの効果が期待できるからです。

他にもスピーチを行うことによって、社内のコミュニケーション能力を上げることも可能になります。

自己啓発でコミュニケーション能力を上げるポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

例えばテレビやYouTubeなどのメディアでも、感動した話や泣ける話、心を打たれた話などは非常に需要も高く、視聴者の心を強く惹きつける効果がありますよね。

とはいえ、上記のような話を聞く分には良いのですが「自己啓発の内容で話して下さい」と言われると、なかなかスピーチ内容が思い浮かばずに悩む方も非常に多いものです。

  • 自己啓発できるようなスピーチって一体何を話せば良いのだろう?
  • 自己啓発スピーチの一例とかってないものだろうか?

上記のような疑問も、自己啓発とはどういうものなのかを理解できるようになると、話のネタにも困らないようになります。

この記事で分かること
  • 自己啓発スピーチでどのようなことを話せば良いかの実例
  • 自己啓発スピーチを行う際の注意点

自己啓発の業界に20年従事しており、さまざまな企業内研修や社内セミナーを行なっている専門家が自己啓発スピーチのポイントと注意点について、一つ一つ解説していきいます。

この記事を書いた人

1982年生まれ。2004年(22歳)から20年間自己啓発の世界に身を置き、自己啓発のプロフェッショナルとして営業、社内講演や研修をメインに活動していました。

ナポレオン・ヒル財団・アジア/太平洋本部で、日本唯一の販社オーナーとして当時の個人、代理店共に月間セールス日本一の記録も保持していました。

以下の自社取扱いプログラムを所有、実践しており、ナポレオン・ヒルが一番好きです。

  • ナポレオン・ヒル(成功哲学の祖。「思考は現実化する」など成功法則を体系化)
  • ジョセフ・マーフィー(マーフィーの法則や潜在意識活用法)
  • マクスウェル・マルツ(サイコ-サイバネティクス理論)
  • ジグ・ジグラー(自己イメージ改造理論)
  • ブライアン・トレーシー(営業の神様)
  • デール・カーネギー(道は開ける・人を動かす)
  • ジョー・ヴィターレ(引き寄せの法則を広めた「ザ・シークレット」の賢人エイブラハム)

現在はほぼ隠居状態でのんびり、山籠りで自給自足の生活も良いなぁとか考えたりしてます。

自己啓発スピーチとは?

自己啓発スピーチとは、聴衆に自分自身をより良くするためのアイデアや具体的な行動を提供することが目的となります。

なぜなら、自己啓発というものが「自身で教えや導きなどから自分自身を見つめ直し、物事を明らかにするために心構えを整えること」を指すからです。

自己啓発を製造業や接客業で取り入れようと検討している場合には、以下の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

例えばこの記事の冒頭でも述べましたが、感動する話や心打たれる話などもその話を聞いて終わりではなく

  • 私もこの話の主人公のように明日から心掛けよう
  • なんて素晴らしい心を持っている人なんだ!私も見習おう!

上記のように自分を見つめ直して物事を明らかにし、心構えを整えた上で行動を改善しようとしますよね。

自己啓発スピーチも同様に、スピーカーの役割としては聴衆の心を動かし、かつ自分自身を見つめ直してもらって、今から何をどうするのかを改めてもらうことに自己啓発スピーチとしての価値があります。

自己啓発スピーチを行う際の注意点

自己啓発スピーチをする際は、自分自身の経験や知識をベースに話すことが大切です。

なぜなら人から聞いた話や書籍にあった内容では、スピーカーとなるあなたの心や想いが全く入っていないからです。

分かりやすく例えるなら、食べたことのないラーメンについて他のラーメンにはない特徴や美味しさ、食べて欲しいといった想いを伝えようとしているようなものです。

これは自分自身を騙すことができる人でもない限り、とても難しいものですよね。

また自己啓発スピーチを行う際には、聴衆が共感しやすい具体的な例を提供し、聴衆が実践しやすいアドバイスを提供することも重要です。

自己啓発スピーチを行う際の8つの具体例

1、自分自身の強みと弱みを知ることの重要性

自己啓発スピーチを行う際には、本人の強みと弱みの両方を知ることをテーマとして話すと良いでしょう。

なぜなら、世の中にある自己啓発やカウンセリングといったもののほとんどは、本人の弱みだけにフォーカスが当てられがちだからです。

例えば自己啓発に限らずコンサルでもカウンセリングでも同じですが、弱みや弱点を克服できると聞くと誰でも興味を持ちますので、そこから本題のセールスに入ったりします。

しかし、本来あるべき自己啓発というものは、弱みだけではなく自身の強みを知らなければ成り立たせることができないのです。

2、目標に関する話は設定することを説くだけでなく、達成までがセット

自己啓発スピーチと聞いて頭に浮かんでくる有名なテーマとしては、目標設定なども挙げられます。

しかし、このテーマをスピーチとして取り扱う際には、よくある「目標設定しよう!」だけで終わらせてはいけません。

必ず目標設定だけではなく、達成するために必要な要素までセットになっていなければなりません。

なぜならそうしないと、中身が空っぽで受け売りのような内容で終わってしまい、聴衆にとっても有益でなく惹きつけることもできないからです。

もし、あなたが目標達成についてまでの内容を話すことができないのであれば、自分で無理に話すような事はせずに、自己啓発の専門家などにスピーチへ入ってもらうようにするべきです。

例えば身体の調子が悪ければ病院に行きますし、説法や法話を聞きたいならお寺に行きいますよね。

餅は餅屋なのです。

そうしないと、あなたが適当なことを話して聴衆が目標達成できない場合には、あなたの信頼を落としてしまうことにも繋がってしまい、惹きつけるどころか離れていってしまうのです。

3、ストレス管理やメンタルケアについて

自己啓発スピーチを行う際には、ストレス管理やメンタルケアをテーマにしてスピーチすることも有用です。

なぜならこの記事の冒頭でも述べた通りで、自己啓発というものが「自身で教えや導きなどから自分自身を見つめ直し、物事を明らかにするために心構えを整えること」を指すからです。

正しい自己啓発では、考え方ではなく心構えを構築するために自分自身を見つめ直します。

この心構えというものが潜在意識というものになるのですが、ストレスやメンタルを病んでしまう原因はこの潜在意識を蔑ろにしてしまっていることが原因なのです。

ただしこちらの内容は、自己啓発の中でも他の要素が絡み合う非常に複雑な部分ですので、自己啓発スピーチとして取り入れる際には専門家の手を借りることをお勧めします。

4、ポジティブであること、積極思考、自己肯定感について語る

自己啓発スピーチとして一般的な内容で知られているものは、ポジティブシンキング、積極思考、自己肯定感などについてのテーマで話すことです。

なぜなら、自己啓発というものは正しく行うことができれば、自己成長にも繋がり人格や性格を望み通りに変えることもできるものだからです。

しかし、世の中には様々な勘違いがまるで当然のように転がっています。

ポジティブなどはその典型例です。

世間のポジティブと正しい自己啓発のポジティブとの差については、以下の記事で詳しく解説しています。

例えばスポーツなどの勝負事の世界でも、自己啓発をして自身の心構えをしっかりと形成できている方が、相手に打ち勝つことができます。

しかし、このテーマで自己啓発スピーチを行う際の注意点としては、スピーカーであるあなたが言葉の意味をきちんと理解できていることです。例えばですが

  • 積極と楽観の違いは?
  • ポジティブとはどういう状態であるのか?
  • 自己肯定感とは一体何を起点にして生まれるのか?

上記の内容が全く説明できない場合には、このテーマを選んで自己啓発スピーチを行うのは控えた方が良いでしょう。

5、リーダーシップの重要性とその自己研鑽や能力開発法

自己啓発スピーチとして企業に好まれる内容の際たるテーマとしては、リーダーシップの重要性や、リーダーシップにまつわる内容の自己研鑽や能力開発を行う方法について語ることも有効です。

自己啓発を学ぶことでリーダーシップを身につけることも可能になります。

リーダーシップを身につけるためのポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

こちらは自己啓発というよりは自己研鑽や能力開発というジャンルになるのですが、社会では一緒くたになっているので具体例に混ぜてみました。

自己啓発と能力開発や自己研鑽の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

  • リーダーシップはなぜ大切なのか?
  • リーダーシップを身につけるために必要なことや知識
  • リーダーシップスキルを向上させるために知っておくべきこと

上記のような内容を織り交ぜながら、実践的である内容でスピーチを行うのが良いでしょう。

6、モチベーションの管理や維持について話す

自己啓発スピーチとしてモチベーションをテーマにして取り扱うことも非常に有効です。

なぜなら人間である以上は世界中のどのような大成功者であっても、気分の上下やモチベーションが芽生えない、という状況は発生するからです。

自己啓発とモチベーションの正しい意味と関係については、以下の記事で詳しく解説しています。

例えば人の見た目をしただけの機械であれば別ですが、人として感情を持ち合わせている以上は気分やモチベーションといったものは副産物として必ず存在するものですから、興味がない人はいません。

しかし、このテーマについて自己啓発スピーチをするのであれば、きちんと論理的に話ができないといけません。

そうでないと世間一般的に言われているような精神論や根性論扱いされて、聴衆を惹きつけるどころかあなたの価値を下げて終わってしまうことになります。

一般的に自己啓発は精神論や根性論だと言われる所以も、ここにあるのです。

7、コミュニケーションについてスキルや向上方法を語る

こちらも自己啓発スピーチとしてよく使われるテーマです。

なぜなら自己啓発を正しく行えていれば、自分自身の心構えが変わることで思考が変わり、その次にセルフイメージが変わることで、これまでと話す言葉の内容や雰囲気まで、本人が望んだ通りに変化させることができるからです。

そんな馬鹿な、と思われるかもしれませんがこれは周知の事実です。

例えば明朗快活な人が何かのショックをきっかけに、正反対の消極的で鬱鬱怏怏な人格になる事を見たことがある人は多いはずです。

これほどナイーブで誰でも起こり得ることだからこそ、自己啓発スピーチのテーマとしてもとても有効なものとなります。

8、自身の成功や失敗の体験談を共有し、得た学びも共有する

自己啓発スピーチの具体例として最後に挙げるものは、自身の成功や失敗の体験談を共有し、そこから得た学びも共有する形で語るものです。

これを自己啓発スピーチのテーマとして扱う際には、必ず成功体験だけでなく失敗体験も加えることです。

なぜなら、成功体験よりも失敗体験の方が価値があるからです。

そして必ず「どのような学びを得たのか?」まで共有するようにしましょう。

その方が聴衆も自己啓発スピーチに聞き入るようになり、あなたに興味を惹きつけることができます。

自己啓発スピーチを有効活用して組織活性化を図ろう

自己啓発スピーチは有効に使うことができれば組織の活性化を図ることができます。

しかし、実際に有効活用できなかったよくある企業例で挙げるなら、誤った自己啓発スピーチによって組織が分散してしまい、会社から社員が離れていってしまったという実例もあります。

この成功と失敗の分かれ道は

  • 自己啓発をよく知らないけど見様見真似で行なった
  • 中身のない受け売りばかりでスピーチを行った

上記が一番多い原因です。

自己啓発は実態がないので簡単に見え、誰でもできそうな気がしますが、実のところそんなに甘くはないのです。

しかしきちんと有効活用できれば組織活性化を図れるのは事実ですので、独力でやれるのか専門家の力を借りるのかをきちんと選定してからスピーチを行うようにしましょう。

まとめ
  • 自己啓発スピーチを活用すれば、社内全体の向上を図ることができる
  • 自己啓発スピーチを行う場合には、その内容にも気を遣うようにしよう
  • 自己啓発スピーチを行う際には、自分のエピソードや感情が入らないと逆効果になる