信念を芽生えさせるコツ|ナポレオン・ヒルの成功哲学

信念を持てる人と、そうでない人には、明確な差があります。

なぜなら、信念を持つためには、事前準備が整っていないといけないからです。

・信念の持ち方が分からない
・信念を持ったつもりが、2~3日ですぐに戻ってしまう
・自分に信念が持てるとは思えない

このような悩みを抱えている人も非常に多く、実際に私達のところへ、個別相談へ訪れる方もたくさんいます。

そこでこの動画では、非常にロジカルに、信念とはどうしたら芽生えるのかについて、あるエピソードを交えながら、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、一つ一つ解説していきます。

それでは早速、あるエピソードから聴いていきましょう。

この記事を書いた人

1982年生まれ。2004年(22歳)から20年間自己啓発の世界に身を置き、自己啓発のプロフェッショナルとして営業、社内講演や研修をメインに活動していました。

ナポレオン・ヒル財団・アジア/太平洋本部で、日本唯一の販社オーナーとして当時の個人、代理店共に月間セールス日本一の記録も保持していました。

以下の自社取扱いプログラムを所有、実践しており、ナポレオン・ヒルが一番好きです。

  • ナポレオン・ヒル(成功哲学の祖。「思考は現実化する」など成功法則を体系化)
  • ジョセフ・マーフィー(マーフィーの法則や潜在意識活用法)
  • マクスウェル・マルツ(サイコ-サイバネティクス理論)
  • ジグ・ジグラー(自己イメージ改造理論)
  • ブライアン・トレーシー(営業の神様)
  • デール・カーネギー(道は開ける・人を動かす)
  • ジョー・ヴィターレ(引き寄せの法則を広めた「ザ・シークレット」の賢人エイブラハム)

現在はほぼ隠居状態でのんびり、山籠りで自給自足の生活も良いなぁとか考えたりしてます。

あるビジネスマンのトラブル

ある人が、ロサンゼルスからパームスプリングスへ向けて、車を走らせていたところ、突然エンストしてしまいました。

何度もセルモーターを回しましたが、エンジンはまるでかかりません。

彼はビジネスマンであり、自動車のメーカーはさっぱり分からず、手の施しようもなく、ボンネットを開けてみても、機械の複雑さに、ただ驚くばかりです。

そこで仕方なく、彼はボンネットを閉めて、ドアをロックすると、修理工場を求めて歩き出しました。

彼は、炎暑の砂漠を5キロも歩き続け、ようやく修理工場にたどり着き、修理工の車で、再び自分の自動車のところへ戻ってきました。

彼は、故障車を前にしたときの修理工を見て、さすがにプロは違うと感じました。

修理工は、自分のなすべきことを知っていました。

彼は、キャブレターを開けると、小さなスクリーンを取り出し、それを太陽光線に当てて、素早く息を吹きかけました。

そして2~3度振ってから元に戻すと、たちまちエンジンは始動しました。

修理工が言うには、故障の原因は、キャブレターのスクリーンの目詰まりでした。

ガソリンが一時的に遮断されたことで、エンジンが止まってしまったのです。

さらに彼は、まるで哲学者のような顔をして

「人間も同じようなものだ。時々心が目詰まりして、世の中の様々なアイデアや恩恵を、受け入れそこなっている」

と語ったのです。

ここまでで学ぶこと

「餅は餅屋」「適材適所」と言ったことが、よく分かるエピソードです。

人は、何かの分野に優れていても、すべての分野に優れているとは限りません。

すべてが自分でできる必要がないので、あなたの周囲に、その分野に優れている人がいるのであれば、それはその人に任せた方が、物事はうまくいきます。

これは、世間一般でも当たり前のことで、パンを食べたいならパン屋へ行きますし、スーツが必要であれば、専門店へ足を運びます。

また、自分の会社でも、税務に関しては、税理士と顧問契約を結びますよね。

自分で解決できないことは、無理に頑張っても、時間と労力とお金を無駄に使うだけです。

餅は餅屋で、専門家に解決の依頼をした方が、うまくいきます。

そして、このエピソードの修理工の発言にも、学べる点はたくさんあります。

これについては、この後に続く内容の後に、まとめていきます。

それでは、先程の続きを聴いていきましょう。

ビジネスマンが気付いたこと

この一件は、そのビジネスマンの心に、一つのヒントを提供しました。

彼は、無限の叡智から流れ込む生命のエネルギーや、インスピレーションを遮断することで、いかに多くの不幸な人生が生まれているかを、突如として理解したのです。

疑いや恐怖や不安によって、目詰まりを起こした心のスクリーンが、いかに私達から生命のエネルギーや、インスピレーションを奪い去っているかを、以前にも増して、はっきりと理解したのです。

この実話によって、私達は、信念の実現、言い換えれば、信念を現実化する問題に直面することになります。

ここまでで学ぶこと

まず、ナポレオン・ヒルの成功哲学によく出てくる、無限の叡智という聞き慣れない言葉から解説していきます。

いきなり、この言葉を聞かされると、ほとんどの人が宗教的な何かと勘違いをされます。

ナポレオン・ヒルは宗教だ、と勘違いしている人も、これらが大きな原因です。

まず、無限の叡智を簡単に説明するなら「火事場の馬鹿力のようなもの」と捉えてもらえれば、問題ありません。

これは、潜在意識というものを、活用できるようになった先に在る、人智を超えた力のことです。

「火事場の馬鹿力」とは、逼迫した状況に陥った時に、普段からは考えられないような力を、無意識で発揮することを言います。

このことは、誰もが理解できていても、なんせ無意識ですから、火事場の馬鹿力を狙って使うことなどはできませんよね。

このような人智を超えた、確かに在るのは分かっているけど、それは一体何なのか?という、奇跡にも似た力のことを、ナポレオン・ヒルの成功哲学では、無限の叡智と表現しています。

無限の叡智というものは、幸運や奇跡に近しいものです。

ですから、ナポレオン・ヒルの成功哲学でも、ロジックの先に在る、知るべきことや、やるべきことを行った先で、天が味方をしてくれた、というのと同じような扱いをしています。

そして、ナポレオン・ヒルの成功哲学では、無限の叡智というものは、例えるなら運否天賦のようなものですが、潜在意識に関しては、それ在りきで語られています。

なぜなら、潜在意識は、きちんと誰もが持ち合わせており、実際に在るものだからです。

先程のビジネスマンの話でもありましたが「疑いや恐怖や不安によって、目づまりを起こした心のスクリーン」という部分に注目してみましょう。

疑いや恐怖や不安というものは、あなたの潜在意識を元に、発信されています。

具体的には、今までの習慣や経験、トラウマや、毎日より多く、より長く、より深く刷り込んでいる内容が、潜在意識へと反映されます。

例えば人間の身体は、毎日不健康な食事をしていれば、自然と肥満や病気になれるようにできています。

人間の心も、これと同じなのです。

毎日、日常生活でネガティブな情報を、目にし続け、聞き続け、話し続ければ、あなたの心にも同じようなものが、スクリーンされるのです。

このような心の状態を理解できると、このエピソードの本題でもある、信念の話に入ることができます。

信念とは、それが正しいと確信して、信じることができる心の状態を指します。

潜在意識の存在を「在りもしないことを信じることはできない」というのであれば、信念を持つこともできません。

なぜなら、「信じること」も「念じること」も、等しく無形のものだからです。

信念という確信は、あなたの潜在意識にしか、芽生えることは在りません。

つまり、もしあなたが確信を持つことができないといった場合には、現在のあなたの潜在意識にスクリーンされている内容が、ネガティブなもので充満しているからです。

先程のエピソードでもあったように「疑いや恐怖や不安によって、目づまりを起こした心のスクリーン」が、インスピレーションなどを遮断することで、諦めさせたり、不安にさせるようにしているのです。

ですので、信念を持てるようになりたいのであれば、信念を持てるように踏ん張っても、信念を持てるように何度も言い聞かせても、どうにもなりません。

正しく信念を持てるように変わるためには、あなたの潜在意識の改革が必要になります。

では、具体的に何をすれば良いかというと、まずは現在のあなたの周囲に在る、ネガティブな情報を、すべてシャットアウトすることです。

新聞やニュース、TVなどでは、毎日の最新情報を得ることができますが、事件の情報などを耳にしていても、良いものは何も生みません。

例えば、悲惨な事件の報道を見ても、嫌な気分や暗い気持ちになることはあっても、高揚することはありませんよね。

また、職場で毎日さまざまなことについて、愚痴を語り合うようなグループに入っているのだとしたら、今すぐにそのグループから抜けましょう。

なぜなら、そのような人たちと一緒にいても、百害あって一利なしだからです。

ただし、この動画をお聴きの人で、そこに所属することと、その話の内容に満足感と高揚感を得ており、何よりもそこに所属していること自体が楽しく、幸福感を覚えているような状況の場合を除きます。

何かで成功している人や、うまくいっている人たちのグループは、そのような不平不満を語り合うようなことはしません。

逆に、ワクワク出来るような話題で、常に盛り上がっているものです。

もし、愚痴っぽい人がいれば、すぐにそのグループから排除します。

このように、自分の周囲に存在する、ネガティブなものを避け、ポジティブなものだけで埋め尽くすようにしています。

ポジティブと言うと、勘違いする人もいるかもしれませんので、もう少し分かりやすい表現へ変えるなら、「明るい情報」のものだけ、取り入れるようにして下さい。

そうすれば、時間は必要ですが、いずれあなたの心のスクリーンは、信用や信頼、期待と高揚で満たされたものが、映し出されるようになります。

ただし、この時に「今すぐ」あなたの心のスクリーンが、変わるとは思わないことです。

よく「一日で潜在意識を書き換える」といったものがありますが、そんな事は有り得ません。

できたとしても、それは短期間のものであり、永続的なものではありません。

なぜなら、今のあなたのスクリーンを映し出すのに、どれだけの時間と蓄積があったのかを、考慮しないといけないからです。

例えば禁煙も、始めたからといって、すぐに肺が綺麗になって、健康になるわけではありませんよね。

あなたの現在の状況が悪ければ悪いほど、掛ける時間も長くなるのです。

「一日禁煙したら、ちょっと気分が良い感じかも!」

確かにそうかもしれませんが、これは、問題の根本が解決していませんよね。

これが「一日でポジティブに書き換える」の正体です。

信念というものは、あなたの潜在意識が、綺麗になった状態で持つことによって、初めて持てるものであり、そして効力を発揮するものです。

信念を持ちたいけど、心のスクリーンがネガティブになってしまっている人は、まずは自分に入ってくる情報を、明るい話題へ変えていくことから始めていきましょう。