信念を持つ秘訣とそのメカニズム|ナポレオン・ヒルの成功哲学

信念を持ち、目標や願望へ向けて前進できる人と、信念を持つことができず、諦めてしまう人の分岐点は、様々なものがあります。

誰もが「私にも絶対に折れない信念があれば、もっと前へ進めるのになぁ」ということを知っています。

しかし、世の中のほとんどの人は

・信念が芽生えない
・信念の持ち方が分からない
・うまくいく人と、自分の信念は何が違うのか

このような疑問や悩みを抱えながら、暗闇の中を手探りで進んで行っています。

しかし、残念ながらこれでは、失敗の可能性を引き上げるだけで、終わってしまいます。

なぜなら、人間のエネルギーは有限であり、また時間も無限にあるわけではないからです。

例えばですが、目的地までの道のりが分からないのに

1,明日の夕方までに
2,車に乗って
3,免許のみで財布を持たず
4,限られたガソリンだけで
5,現地へ到着しなければならない

もし、あなたがこのような状況に置かれているとしたら、寄り道などをしている余裕はないですし、無駄にガソリンを使うことなど、もってのほかですよね。

このように、日常生活で置き換えれば当たり前のことでも、いざ目標や願望のことになると、チグハグなことをやってしまっているものです。

そこでこの動画では

・信念を持つためには
・信念を育てるために必要なこと
・信念のメカニズム

これらについて、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、一つ一つ解説していきます。

こちらの内容に関しては、私達リアライズのYouTubeチャンネルでも聴く動画として上げています。

記事を読むよりも動画で聴いて学びたい方は、下部のリンクから動画を活用してみて下さい。

信念を持つためには

信念を持つには、まず願望や目標、それも極めて鮮明なものを持つことが絶対条件となる、とナポレオン・ヒルの成功哲学では説かれています。

なぜなら、そうすると、信念は自然に芽生えてくるものだからです。

分かりやすく例えるなら、出世コースに乗ったあなたに「出世する」という確信が、必然的に生まれるのと同じです。

もし、あなたが出世できるか分からない状態であるならば、あなたの中に「出世する」という確信を持つことは、できませんよね。

そして、一度信念が生まれれば、あなたが持っている全ての脳力が、引き出されることになります。

このような状態のとき、あなたは無限の叡智と交流しているかのような感覚を、味わうことになります。

ナポレオン・ヒルの成功哲学における、無限の叡智とは、誰にでも分かりやすく言い換えるなら、火事場の馬鹿力のようなものです。

ですので、この先も学び進めていく上で「無限の叡智」という言葉が出てきますが「火事場の馬鹿力」と置き換えて、考えてみて下さい。

この無限の叡智というのは、実態がないので掴みどころのないものですが、このように実際に体験することで、その存在を知ることができます。

ここまでで学ぶこと

あなたがもし、まだ信念を持てていないというのであれば、それは目標や願望が鮮明で明確なものになっていない、という証明になります。

もしくは、その前段階である、後述しているあなたの心構えが整っていない可能性が高いです。

なぜなら、信念というものは「無から有を生み出す」ようなものではないからです。

例えば、新芽が芽吹くためには、そのために必要なものがたくさんあります。

新芽が芽吹くためには、もちろん種の他にも、土壌が整っており、適温の中で、適切な光と水が必要になります。

あなたが種を手に持ち、ずっと握りしめていれば、いつか種から芽が出る、といったことは、自然の摂理で、どう考えても起こり得ませんよね。

信念が芽生えない原因は、無から生み出そうとしているか、必要なものが揃っていないことがほとんどです。

無限の叡智については、次の内容で詳しく解説していきます。

無限の叡智について認めること

人間の脳は素晴らしいもので「何々の存在を認めよう」とあなたが考えると、その何々は、実際に存在するようになります。

なぜなら、と私が根拠を示すよりも、あなたのこれまでの人生を振り返って見れば、その根拠はたくさん見つかることでしょう。

実際には存在しないあなたの心の協力者や、あなたの考えを否定する内なる存在など、あなたが常に考えれば考えるほど、その存在は強大となります。

同じように、無限の叡智の存在を認めようとすると、事実、あなたの心の中に、それは存在し始める、とナポレオン・ヒルの成功哲学では説かれています。

そして実際に、無限の叡智は、あなたに力を貸してくれるようになるのです。

この心のプロセスは、日常的な出来事の中で、あなたも既に体験していることです。

例えば、夜中に墓地を通らなければならない必要が生じたとします。

あなたは暗いところが大嫌いで、もちろん夜中の墓地など論外だとします。

しかし、あなたの横に、あなたにパワーを与えてくれる存在がいて、有事の時は、その存在が、あなたを助けてくれる、と考えると気が楽になるものです。

お守りというのも、あなたがそのお守りを、心の中でどう位置付けているかによって、価値が変わってきますよね。

例えば、大勢の人の前で話すとき、そのお守りを持っていると話しやすくなる、とあなたが信じているのなら、実際にあなたは、話しやすくなるのです。

このような脳の働きがあることを知り、それを活用することは、あなたにとって、決して損なことではありません。

ここまでで学ぶこと

無限の叡智とは、ナポレオン・ヒルの成功哲学に、触れたことがない人にも分かりやすく置き換えると、火事場の馬鹿力のようなものです。

ですので「無限の叡智を讃えよ」「何もしなくても無限の叡智が導いてくれる」のような宗教的なものや、精神論的なものではありません。

これは決して、神や特別な概念というわけではなく、実態がなく、且つ当時から「言葉に変えられるもの」ではなかったので、そう名付けられているだけです。

しかし、この火事場の馬鹿力というものは、ほとんどの人が大小の差はあれど、日常で体験したことが在るものです。

例えばですが

・納期に何としてでも、間に合わせなければならず、いつもなら1しかできないものを、必死にやって同じ時間で3こなすことができた
・毎日八時間は寝ないと身体のポテンシャルが落ちるのに、前日に徹夜でテスト勉強をして、そのまま当日のテストも集中してこなすことができた
・他人に話しかけるなど、もってのほかな程に人見知りなのに、初対面の想いを寄せた人へ、自分から話しかけることができた

このような「普段の自分であればできないはずなのに、できた」というエピソードは、誰もが一つくらいは持っていることでしょう。

この無限の叡智に触れられるかどうかのポイントは

1,求めるものが「絶対」のレベルで必要であるかどうか
2,それに対して「本気」になれているかどうか

この二つが絶対条件になります。

つまり、あなたの目標や願望を「信じ」、それが「絶対」に必要で、且つ「本気」になるに値するだけのものかどうか、ということです。

続いて、信念や無限の叡智への入口となる、目標や願望との関係について解説していきます。

目標が高いほど、信念は強固なものとなる

目標や願望が高ければ高いほど、成功哲学は適用しやすくなる、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

なぜなら、高い目標は、熱意がなければ達成できないからです。

熱意があれば、今よりもっと集中するようになり、目標が熱烈な願望へと変化します。

また、その目標を達成するためには、犠牲を払うことも厭わなくなるでしょう。

その中で、信念は最高のモチベーターであり、感情を揺さぶる力となります。

ここまでで学ぶこと

セミナーなどで「目標は高くしてはいけない」と語られているものがあります。

しかし、残念ながらこれらは「半分正解で半分不正解」となります。

なぜなら、目標や願望は高く設定しないと、強固なものにならないからです。

ですので、もし先程の内容を、適した内容へと変えるなら「目標は必要以上に高くしてはいけない」というのが正解です。

例えば、お金を稼ぎたい人が「100円稼ぐ」という、最終目標を立てたとしましょう。

このくらいの目標なら、設定した100人中100人が達成できるはず、と思いますよね。

しかし、実際は達成せずに終わる人も、たくさんいるのです。

なぜかというと、目標が低すぎて、自分にとってどうでも良いので、達成することを放棄してしまうのです。

もちろん、先程述べたように「必要以上に」高くしてもいけません。

例えば、同じようにお金を稼ぎたい人が「5兆円稼ぐ」という、最終目標を立てたとしましょう。

5兆円はとても大金ですが、その金額が問題なのではありません。

「なぜ5兆円」なのかが、重要なのです。

こちらも先程述べたように、それが「絶対」に必要で、且つ「本気」になるに値するだけのものかどうかでないといけないのです。

「なんとなく5兆円くらいあれば、人生でお金に困ることなさそうだし」

これでは、あなた自身がそれを信じることができず、信念が芽生えることはないのです。

それでは続いて、実際に信念を活用したエピソードについて見ていきましょう。

信念を活用した実例

ナポレオン・ヒル財団のセミナーを、あるところで開催した時のことです。

三日目の晩、参加者の一人の経理士が、次のような報告をしました。

『私が今朝、出社しますと、やはりこのセミナーに参加している専務に呼ばれました。

そして命令を受けました。

「積極的な心構え、PMAがあなたの場合、活かされているかどうか調べてみよう。

あなたも知っている通り、もう数ヶ月間も3000ドルが未収になっているね。

どうして集金しないのかね?

先方の部長に掛け合ったらどうかね?

その時、PMAでやればいい。

ストーン先生が言っている、セルフスターターで始めようじゃないか。

早速取りかかってくれ」

と言われたのです。

誰でも潜在意識を働かせることができる、という皆さんの話が、強く印象に残っていました。

それで私は、集金をやらされたとき、売り込みもやろうと決心をしました。

私は会社を出ると、まっすぐ自宅に帰りました。

そして、静かな家の中で、どのようにして実行しようかと考えました。

私は、セミナーで教わった信念の実現の話を、もう一度頭の中で思い浮かべました。

その内に、私は期待通りの結果が得られる、という信念を持ったのです。

そして、その通りになりました。

私は3000ドル集金した上に、4000ドルを超す商談を成立させました。

先方のオフィスを出るとき、顧客はこう言いました。

「驚いたね。君がここへ来たときには買う気など全くなかった。

君がセールスマンだとは思ってもいなかった。

てっきり経理部長だと思っていたんだよ」

その顧客の言う通りでした。

これは、私にとって初めてのセールスの仕事だったのです』

この人は、初めて信念を応用して、その力を経験したのです。

彼は、できると信じて行動を起こしています。

しかも、熟慮する時間も取っています。

彼は「大丈夫、私はできる」と信じたからこそ、得られたのです。

ここまでで学ぶこと

こういったエピソードを見たり聞いたりすると、ほとんどの人が道を誤ります。

なぜなら「よし!それなら私も決心して、できると信じ、行動しよう!」と解釈違いを起こすからです。

このエピソードの重要なポイントは、そこではないのです。

この話の一番重要なポイントは「教えの内容から、実行に至るプランを考え抜いたこと」にあります。

さらには、この人にはPMA(積極的心構え)が備わっていたことも、忘れてはいけません。

つまり、人としての心構えという土壌(土台)が整っていたところに、種を植え、日光を当て、水をやったので、芽が出てきたのです。

その上で、プランを考え抜いた先に、解決案を見出したこと、そしてそれが間違いないものであることを確信したからこそ、信念が芽生えたのです。

無限の叡智は、成功哲学の歯車の先に在る

無限の叡智との出会いを感じたら、あなたはそれが、頭の中だけの感覚に過ぎない、と考えることの方が、何かこじつけのように思えることでしょう。

なぜなら、それは心の存在を認めることと同じだからである、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

このように感じたとき、これから挙げる話に耳を傾けるのも、悪くはありません。

この話は、あなたの思考の枠を広げる役目を果たし、また、あなたの心を豊かにもします。

「あなたの腕時計を見てごらんなさい。

あなたはどこの会社がそれを作ったか知っているし、その使い方も知っています。

そして、やろうと思えば、その素材となっている、金属の分析だってできるでしょう。

あなたはまた知識を体系的にし、それを実用化する技術なしには、時計は存在し得ないということも知っています。

しかし、その知識や知恵は元々、人間のものではなく、無限の叡智の想像力を、具象化するための手段に過ぎない、と考えることもできます。

もし、あなたが時計を分解し、その部品を帽子の中に入れて、振り回したとすれば、100万年経っても、その部品は、時計という機械になることはありません。

時計を正確に動かしているものは、時計の背後にある、体系的知識と明確な目標です」

ここまでで学ぶこと

この話は、成功哲学の真髄に触れている内容でもあります。

なぜなら、成功哲学もあなた自身も、この時計の話が全てを物語っているからです。

成功哲学において話をするならば、ナポレオン・ヒルの成功哲学で語るなら、成功のためには17のノウハウというものが存在します。

つまり、成功哲学という完成品には、17個の部品が存在しているのです。

この17個の部品が、きちんと順番通りに、他のノウハウときちんと噛み合うことで、初めて歯車が回り出します。

また、あなたという人間を構成している一つに、心や顕在意識や潜在意識というものが存在しています。

つまり、心も顕在意識も潜在意識も、全てあなたの一部なのです。

あなたという人間の主は、あなた以外にありません。

つまり、心や顕在意識や潜在意識の主も、あなたなのです。

あなたの心や顕在意識や潜在意識なのであれば、主人であるあなたがコントロールできないわけがないのです。

なぜなら、あなたは自分の五感や身体を、あなたの思いのままにコントロールできているからです。

手を動かす、何かを見る、食事を摂るなど、これらを動かすきっかけとなるものは、体系的な知識と、明確な目標以外にありませんよね。

続いて、生物という観点から、無限の叡智について見ていきましょう。

自然の摂理と無限の叡智

生殖という奇跡の中で働く無限の叡智は、目で見ることはできませんが、誰もが感じていることである、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

なぜなら、二個の小さな細胞が結合し、人間という素晴らしい生物となる過程は、人智を超えた偉大な力の存在を暗示しているからです。

また、私達は一個のどんぐりと、一握りの土によって、樫の木が育つという神秘の中に、同じ奇跡を見ることができます。

それは、大自然が生み出した工学の成果であり、優れた設計の成果でもあります。

小さなどんぐりの一つ一つが、荒れ狂う嵐や風をものともせず、しっかりと大地に根を下ろし、地中から豊かな需要を、引き出す力を秘めているのです。

私達の生活を支える食べ物や、衣服の素材となる植物は、太陽と水と空気が、大地に働きかけて生まれたものです。

植物の行う光合成からは、生物の生存に必要不可欠な、酸素が生成されます。

この素晴らしい化学反応は、人間の力を超えた、偉大な叡智の存在を物語るものと考えたらどうでしょう。

このような考え方は、あなたの心に安らぎをもたらすことでしょう。

ここまでで学ぶこと

ナポレオン・ヒルの成功哲学では、人間が及ぼす火事場の馬鹿力以外にも、自然の摂理として当たり前に存在している奇跡についても、無限の叡智としています。

地球が出来た過程や、大自然の神秘、生物としての奇跡など、人間の想像力や知識では解明できていないことは、世の中にたくさん存在しています。

例えば、近年では地球外の宇宙について、世界各国が主権を握ろうと、様々な挑戦に挑んでいます。

しかし、もっと足元を見渡してみれば、地球上でも未だに解明されていないことも、たくさんあるのです。

例えば、深海などについては、具体的にどうなっているのかなどは、未だに未知の領域が多い分野です。

もっと身近に言えば、人間の脳も、まだその全てが明らかにはなっていません。

心などもそうですよね。

しかし、実際にそこに在り、誰もが体験しているのも事実です。

あなたが持っている、あなたの本気も、実際にそこに在るのです。

信念と無限の叡智の邂逅

信念を持つに至ると、あなたの心は無限の叡智に出会う、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

なぜなら信念の実現とは、無限の叡智から授かった力を、明確な願望や目標のために活用することだからです。

分かりやすく例えるなら、信念は発電機のようなものです。

それが、行動や実行のためのエネルギーや、力を生み出します。

さらに、あなたの心を、無限の叡智に対して開かせます。

人間が、完全にコントロールできる唯一のものは、自分の心です。

そして、この権利は大変尊いものです。

人生の願望や目標のために、その権利を行使できるということは、何と素晴らしいことでしょうか。

人間の心には、無限の叡智へと通ずる扉として、潜在意識と呼ばれる部分があります。

そして、無限の叡智、潜在意識、顕在意識という方向で、人間の成長や発展に必要な、知識や情報が流れ込んでくると考えても、間違いではありません。

ここまでで学ぶこと

ほとんどの人が、信念という存在を認め、それを信じています。

しかし、その力を使えていない、もしくはそれについて、考えることを放棄しているから、現状のままで悩み、模索し続ける行動を取り続けています。

信念を生み出すには、あなたの目標や願望を信じ、それについて深く考え、絶対であることを確信し、それについて本気になる必要があります。

そうすることで、初めて発電機の電源がオンになるのです。

ほとんどの人が、電源がオフのまま、必要な力を生み出そうと四苦八苦しています。

電源をオンにするためには、あなたの心構えとなる、潜在意識を変えていかなければならないのです。

具体的には、あなたの心構えとなる潜在意識を、積極的心構えへと転換させる必要があります。

これは積極的でなければならず、消極的でも楽観的であってもいけません。

続いて、あなたに信念が芽生えると、どうなるのかについて見ていきましょう。

信念が芽生えたその先

信念を持つに至った時、信念が行動を促し、アイディアが次々と浮かび始めたとき、無限の叡智の存在を感じる、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

私達が生きている限り、この流れは止まることがありません。

ですから、その出入口である潜在意識の扉を開き、そこへ流れ込むエネルギーを、全て取り込んでしまいましょう。

その時に、一切の制限や限定は不要です。

無限の叡智は、私達が自らに課す以外には、限界はありません。

それが例え、どんな考えであっても、それが大自然の法則に従い、その秩序と調和するものであるなら、人間はその考えを実現することができます。

私達は、自分にできる範囲内で、その叡智を現実化しようと努力してきました。

逆に、利己的な行為が、その大いなる力をせき止めてしまうものです。

ここまでで学ぶこと

人は何かに夢中になり始めると、その他の一切のことは気にも留めず、一心不乱にその事だけに集中を始めます。

また、絶対に解決できないと思っていた問題についても、考えることを辞めず、解決策が思い浮かぶまで、考え続けるものです。

最近なら、世間でよく言う「ゾーンに入った」などという表現が、正にそうですよね。

周囲の人がゾーンに入った人の挙動を見ていると「いや、それは無理なんじゃないか!?」と思うようなことでも、本人は造作もなくやり切ってしまったりします。

これらを支えるものは、その本人の信念を作り出した、明確な目標や願望以外にありません。

そして、それを生み出すことが出来た、本人の土壌である、積極的心構えなのです。

続いて、信念が生み出すエネルギーについて、詳しく解説していきます。

信念が生み出すエネルギー

無限の叡智は、生命の流れとなって私達に流れ込み、肉体と精神の機能を維持してくれる、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

このエネルギーをうまく用い、有効に利用すれば、人生の幸福が約束されるでしょう。

その力は無限です。

私達自身が、それぞれの個性と、力量に応じたエネルギーを受け取り、自身の目標や願望の実現へと、活用すれば良いのです。

生命のエネルギーは、積極的で感受性の強い心の中に、絶えざる流れとなって入り込んでいきます。

これは、消極的であったり、楽観的な心の中で、生まれることはありません。

それは潜在的で混沌としたものですが、その中で、形を与えられたものだけが、考えとなって意識の世界に現れるのです。

しかし、人間がその内面に抱きうるものは全て、人生において実現し、達成することができるのも事実です。

プリズムを通過する光が、スペクトルに分解されるように、私達の意識を通過する叡智も、種々の思考に分解されます。

また、私達の心のプリズムは、不安や恐怖や失敗によって曇らされ、明るい幸福の光を遮ってしまうこともあります。

私達の持つ不信や疑いは、生命のエネルギーを、病気や貧困、不和や苦悩に変えることができるのです。

ですから、最初に注意すべき点は、プリズムの質や素材を流し込む、鋳型の出来栄えにあります。

造幣局の担当官が、鋳型を見つめるような気持ちで、あなたの欲望や信念を注意深く見つめ、無限の叡智の上に否定的な刻印を押さぬよう、十分注意すべきです。

ここまでで学ぶこと

信念というものは、積極的心構えからしか、生まれることはありません。

なぜなら、信念とは信じる力が必要となるからです。

消極的心構えからは疑念しか生まれませんし、楽観的心構えからは妄執しか生まれません。

これらの心の力が、肉体や精神に、どのような影響を与えるかを考慮すれば、いかに心構えというものが、重要かが理解できるはずです。

物事があなたの心を通過する際に、心のプリズムがどのような働きをしているかは、その後のあなたの考えや行動を、大きく左右します。

このプリズムや鋳型といったものが、積極的心構え、消極的心構え、楽観的心構えというものです。

続いて、信念を持てない人のポイントについて、解説していきます。

信念を持てない人が変えるべきもの

もし、あなたが信念を持とうとするなら、あなたは、自分の望むものだけに耳を傾けないといけない、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

「自分は何を望むのか」

それをはっきりさせたら、その願望や目標を実現するために、一つ一つ願望実現のための歯車を組み合わせていきます。

そうすると、信念が湧き出てきます。

例えば、願望や目標が花のつぼみであるなら、信念は、それを咲かせる水と光の役割を果たします。

偉大なクリエイティブビジョン(想像力と創造力)もまた、あなたが明確な願望や目標を確立し、その達成過程で、信念が生じたときに目覚めます。

なぜなら、信念は新たな大脳を活性化させ、活性化された大脳は、様々なホルモンを分泌し出すからです。

例えば、エンドルフィンというホルモンは、やる気を促します。

またこの時、おでこの辺りの大脳に向けて、ドーパミンというホルモンが放出されます。

これこそ、偉大な創造力の素なのです。

ここまでで学ぶこと

あなたが信念ではなく、疑念に駆られている時というのは、あなたの望みや願望といったものを、信じることが出来ず、不安定であるときに訪れます。

なぜなら、信念というものは、あなたを揺るぎないものとする働きがあるからです。

例えばですが、あなたが恋人に対して、何の疑問も持っていないときに、あなたの恋人への想いが揺らぐことはありませんよね。

仮に、恋人があなたに、何か疑念を持たせるような事をしてきたとしても、あなたにとってその恋人が絶対であり、本気であり、信じる対象であればどうでしょうか?

想像力や創造力というものも、あなたの心のプリズムによって、大きく左右されます。

あなたの心構えが消極的であれば、当然、想像力や創造力も消極的に働くのです。

だからこそナポレオン・ヒルの成功哲学では、全ての素となる、あなたの心構えである潜在意識が重要視されるのです。

続いて、信念があなたに与える影響について、解説していきます。

信念があなたに与える影響

凡人から偉人への道は、砂漠や孤島へ旅立つことではなく、願望や目標に向けて、着実に進んでいくことである、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

それはまた、利己的で、自己中心的な生き方からの脱出でもあります。

なぜなら、既に述べたように信念を持つと、巨大な秩序や、調和を感じさせる現象と、心の中で出会うことがあるからです。

無限の叡智を信じる信じないは、もちろん個人的な問題です。

しかし、それを十分に体験することで、私達は無限の叡智の存在を信じるようになります。

これをきっかけに、様々な証拠を分析し、思考し、またそれに思いを馳せるとき、無限の叡智は実在感を伴って、私達の意識の中に浮かび上がってくるのです。

ここまでで学ぶこと

ここは、信念や無限の叡智という表現だと、いまいちピンとこないかもしれません。

ですので、信念を「好きな異性を想う気持ち」、無限の叡智を「恋のキューピット」とでも置き換えてみて下さい。

好きな異性を想う気持ちを持って、目標(結ばれること)に向けて進んでいくことは、利己的で、自己中心的な生き方から脱出することになりませんか?

好きな異性を想う気持ちを持つと、巨大な秩序や、調和を感じさせる現象と、心の中で出会うことがありませんか?

恋のキューピットを信じる信じないは、もちろん個人的な問題です。

しかし、様々な証拠を分析し、思考し、またそれに思いを馳せるとき、恋のキューピットは実在感を伴って、私達の意識の中に浮かび上がってきませんか?

これなら、だいぶしっくりと腑に落ちる人も、多いことでしょう。

成功哲学とは成功に限らず、どんなことにでも、当てはめることができるものです。

続いて、信念と瞑想の関係について解説していきます。

信念と瞑想

信念を獲得するために、静かに瞑想することは、非常に大切なことである、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

なぜなら、この思考の集中は、潜在意識を活性化し、意識と無限の叡智との接触を活発にするからです。

心を完全に我が物とし、無尽蔵の力の源泉を得るには、瞑想は実に素晴らしい方法です。

一日24時間のうち、最低でも一時間以上は、潜在意識の向こうにある、偉大な叡智について考えてみることです。

それだけの時間の投資をすれば、必ず素晴らしい配当が得られるでしょう。

ここまでで学ぶこと

成功を志す人にとって重要なことは、行動も勿論その一つです。

なぜなら、どれだけ考えて準備しても、行動しなければ、何にもならないからです。

しかし、ほとんどの人が前準備を何もせず、ただひたすらに、自分の時間のほとんどを、行動へと当てています。

ところが実際には、うまくいっている人ほど、行動よりも考えることに、時間を費やしています。

目標や願望について考えたり、その達成計画について考えたり、静かに瞑想したりと、行動よりも考えることに、時間を多く投資しています。

なぜなら、そうすることで、行動に当てる時間を最小限に抑えて、費用対効果を最大限に高められることを、知っているからです。

考えて行動しても、成果に繋がらずに終わってしまう行動というものは、たくさん生まれます。

しかし、無計画と無謀で行動しても、考えて行動する以上の、膨大な時間と労力を無駄にしてしまうのです。

今すぐ、あなたのあらゆることについて、考える時間を設けてみて下さい。

それだけでも、きっと有益な時間となるはずです。

続いて、信念を生み出すノウハウについて解説していきます。

信念とは心の状態

信念とは心の状態であり、それは、どんな人にも到達することのできる心境である、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

信念として知られる、心の状態を作り出すために必要なノウハウを、ここで改めてまとめてみましょう。

1,願望や目標を実現するための手段を明らかにし、また、何のためにそれらを達成しようとするのかを明確にすること。
2,願望や目標を実現するための計画を立てる。計画は具体的であること。
3,計画に従って行動を開始し、必要にして可能な努力を続けること。

そうすることで、後は人事を尽くして天命を待つことになります。

あなたの潜在意識が、計画を論理的な帰結へと、押し上げていくのです。

ここまでで学ぶこと

信念を作り出すためには、ここまででお話しした通りの、とてもシンプルな三つの工程が必要になります。

・「天命を待つ」ことの意味を間違えて解釈している人
・潜在意識が押し上げてくれることを、潜在意識が勝手にどうにかしてくれる、と捉える人

このような人には、信念を持つ心境へと、辿り着くことは出来ません。

なぜなら、先に挙げた三つの工程は、全て自分で考えて、明らかにしないといけないことであり、最後には自分の足で頑張らないといけないことですよね。

どこにも、あなた以外の何かがどうにかしてくれる、とは書いていないのです。

なぜ、そんなに前のめりで積極的に頑張れるのか?と言えば

1,積極的心構えを自分の心のプリズムにして
2,絶対に達成させるべき目標を持ち
3,その達成計画に確信を得て、それを信じて
4,本気になって頑張っている

この四つのシンプルな事実だけなのです。

続いて、信念があなたへと与えるアドバイスについて、詳しく解説していきます。

信念があなたへ与えるアドバイス

無限の叡智は潜在意識を通してのみ、接触可能となるものである、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

ですので、あなたの考えや計画に対する改良や代案は、インスピレーションという形で、あなたに伝えられます。

このような方法について、あなたは疑問に思い、心配されるかもしれませんが、これは机上の空論ではありません。

成功者なら誰でも、意識的にせよ、無意識的にせよ、これらのことを実行してきたのです。

さて、ここで無限の叡智との接触のために、一時的に意識を特別な状態に置くことについて述べましょう。

潜在意識と、それに続く偉大な叡智の恩恵に浴するためには、意識を一時的に後退させ、潜在意識に対して、無条件に開放する必要があります。

そのための一番簡単な方法は、深くリラックスすることです。

そして、瞑想に近い状態にまで持っていくと、インスピレーションが訪れます。

何も考えず、ぼんやりとしている時にも、浮かんでくることがあります。

しかし、こうして正しい答えを得た瞬間を、一体どうやって知るのか、あなたは不思議に思うかもしれません。

しかしそれは、インスピレーションに伴う強烈な熱意、つまりエンスージアズムを感じることで、あなたの頭に浮かぶ計画の、健全さと正当さを理解するでしょう。

こうして一つの計画が、あなたの意識を通過するとき、感謝の気持ちと正しい評価をもって、そのアイディアを受け入れ、直ちに行動を開始しましょう。

その時、あなたは迷う必要はありません。

インスピレーションも含めた、無限の叡智の性質とその作用の仕方については、それを変えることも、その原因を突き止めることもできません。

私達は、ただその指示に従えば良いのです。

ここまでで学ぶこと

何となくで聞いていると「なんか怪しいものなんじゃないか?」と思われても、仕方ない内容ですね。

しかし、内容をきちんと理解すれば、怪しいものでもなく、とてもシンプルなものであることにも気付けます。

要は、リラックスする時間を確保しなさい、ということです。

なぜなら、静と動がハッキリしていないと、脳も心もパフォーマンスが落ちるからです。

例えば、仕事でも勤務時間と休憩時間がありますよね。

休憩時間がなく、出勤時間から退勤時間まで、終始働くのが一見、最高効率にも見えますが、実際はパフォーマンスが落ちてしまうのと同じです。

脳も身体も心も、休める時間を取った方が、良い働きをするものです。

そういう時に、ふと思いついたアイデアなどが、現在の自分の問題を解決するきっかけになったりするものです。

成功している人たちは、このなんとなくの思いつきやアイデアを、そのまま放置せずに、メモに書き留めたりしています。

現代であれば、スマホのメモなどでも良いでしょう。

一見、ただの走り書きにしか見えない内容でも、それを見返した時に、窮地を脱するアイデアに繋がることは、実践している人だけが知っている事実です。

続いて、信念の役割について解説していきます。

信念の役割

あなたの願望や目標が正しくて、価値あるものであるならば、あなたの信念に挫折はない、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

なぜなら、信念のメカニズムは明確にして、かつ的確なものだからです。

例えば、太陽や惑星が、正確な軌道を進んでいくように、極めて厳密です。

その力を信じて身を任せれば、失敗はあり得ません。

ここで言う失敗とは、あなたが途中で諦めてしまったり、心が折れてしまうことを指します。

「疑いは裏切り者である。疑いを抱くことは、手に入るはずの幸福を失うことである」

と、シェイクスピアも言っています。

まずは、あなたの役割を果たすことです。

つまり、願望実現のための計画を立て、それを実行することです。

あなたが自分の役割を果たせば、無限の叡智もその役割を果たすでしょう。

ここまでで学ぶこと

信念を正しく持つことが出来ても、行動に失敗が起きないわけではありません。

なぜなら、信念はあなたの行動を、常に正解へと導く働きがあるわけではないからです。

あなたの行動のレールとなるものは、明確な目標であり、その達成計画です。

そのレールを、引かれたレールの通りに進む動力源となるものが、あなたの信念です。

続いて、信念とその対価について詳しく解説いきます。

信念とその対価

あなたが自分の役割を果たすとき、代償なしに何かを期待してはいけない、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

自然は、利己的な駆け引きが嫌いです。

望むものに対しては、同じ額の代償、例えば努力という代償を払わなければなりません。

なぜなら「悪銭身につかず」で、駆け引きや、汚い手段で手に入れたものは、継続的な価値は持たないからです。

あなたの動機、つまりモチベーションや欲求は公正なものかどうかを、客観的に見直してみましょう。

不正な動機や欲求は、必ずや大きな障害となるでしょう。

そしてそれは、大きな雪だるまのように、いつしか自分でも手に負えない、大きなものになってしまいます。

全ての種子は、種子の性質に応じた花を咲かせます。

あなたの欲求という種子の中には、同胞に対する愛と、人間としての優しさが含まれていなければなりません。

ここまでで学ぶこと

信念を正しく持つためには、あなたの支払う代償が、きちんと設定されている必要があります。

なぜなら、代償なく手に入ることは、自然の摂理に反するからです。

人間社会でも、飲食店へ入って何かを食べるなら、お金という代償が必要です。

住まいを手に入れるなら、ローンを組むなり、賃貸なら家賃というものが必要になります。

信念と自信は、とても似ています。

どちらも根拠があることで、初めて持つことができます。

・仕事はしていない、能力もない、でもお金は稼げている
・どうやるのかは分からない、でも達成できている

このような根拠のない計画で、信念を持とうという考え方が間違いなのです。

信念を持てない人に、目標やその達成計画を聞いてみれば、そのほとんどは計画に根拠がなかったり、杜撰な計画であったりと、代償が存在していないのです。

代償が正しく見合っている計画であれば、必ずあなたの内側に信念が芽生えます。

なぜならその計画は、あなたを確信へと至らせる材料となるからです。

信念は人間が持つ最強の脳力

信念は、人間が知る中では最強の力である、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。

マスターマインドの動画で解説した、マスターマインドによる提携の内容を思い出してみて下さい。

協調の精神によって結ばれた心と心は、互いに強く刺激し合い、信念を生じさせます。

従って、他者との継続的な協調がなければ、成功は不可能なのです。

実際の成功を、一度信じるようになれば、あなたの力は増大します。

あなた自身の力を超える問題に直面した場合も、無限の叡智の導きを求めることで、道は必ず開かれます。

不思議なことに、たくさんの人が、この極めて有効な奇跡の力を認めず、否定的なもので、その心を乱しています。

人類の最悪の敵は、恐怖です。

心の中に、何らかの不安や恐怖がある限り、信念の力を行使することはできません。

信念を役立てるために必要なことは、まず初めに、心の中から不安や恐怖を取り除くことです。

信念と恐怖は、心理学上も、大脳生理学上も、絶対に共存することはできません。

これらの人類最強の敵を打倒し、あなたの心の内側を積極的心構えへと変え、信念を持てるようになれば、成功まではもうすぐです。