【思考は現実化する】解説｜奇跡も信念から生まれる｜ナポレオン・ヒルの成功哲学

今回の「思考は現実化する」の解説内容は、信念が周囲に及ぼす影響と、ビジネスシーンでの信念、そして誰もが信念を活用していた過去についてです。

信念を持った状態とは、どのようなものか想像がつかない、という人は多いものですが、実は過去を振り返れば、ほとんどの人は信念を活用できていたりします。

信念が周囲に与える影響も、社会に出たりすると、自分自身ではなくても、周囲の人で信念を持って突き進んでいる人に、遭遇することはあるものです。

・信念なんて、これまでの人生で持ったことがない
・信念を持つと、なぜ周囲にも影響が出るの？

こうした疑問を抱えている人にとっては、遠い昔の記憶から、信念を実感することになるかもしれません。

今回の「思考は現実化する」の解説内容では

・信念が周囲に与える影響
・ビジネスシーンにおける信念
・子供の頃に信念を持てていた人は多い実例

これらについて学ぶことができます。

それでは早速、名著「思考は現実化する」の内容について、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。

奇跡も信念から生まれる

信念の力の証拠というものが欲しければ、それを実際に活用した人を調査してみるとよいでしょう。

もし、奇跡というものが存在するなら、それは信念から生まれていることは間違いありません。

たとえば、よく知られているインドのマハトマ・ガンジーを通して、信念の力を調べてみましょう。

この人は、驚くほど偉大な信念を持っていました。

私はかつて、ガンジーの友人として、インドで過ごしたことがあります。

それで、彼の信念がいかに驚くべきものであったかを、肌身を通じて知っています。

ガンジーは、同時代に生きたどんな人よりも、多くの潜在的な力を発揮しました。

彼は、お金も家も一着の衣服すらも持っていませんでしたが、パワーを持っていました。

では、そのパワーは一体、どこから手に入れたのでしょうか。

彼のパワーは、信念から生まれたのです。

そして、その信念の力が、二億（当時）のインド人の心を揺さぶり、二億人をあたかも一人の心のように、まとめあげたのです。

信念以外のどのようなパワーが、このような離れ業を成し遂げることができるでしょうか。

ここまでで学ぶこと

信念を持つということは、人が何かに本気にならない限りは、発揮することができない力です。

そして、その信念というものは、自分自身を折れないものとするだけではなく、周囲を巻き込むだけの力も持っています。

実際に、とてつもない力と勢いを持って前進していく人に、人は惹かれ、付いていこうとするものです。

これは、あなた自身でなくとも、これまで生きてきた過程で、職場であったりビジネスシーンで、信念を持って突き進んでいく人に、出会ったことがあるはずです。

その時、その人の周囲にも自然と人が集まり、周囲の協力が加わることで、ただの一個人から、周囲を飲み込むハリケーンのような状態になっていたことでしょう。

もし、あなたも周囲の人達の力を、協力へと変えて突き進みたいのであれば、きちんとした手順で、信念を芽生えさせ、育む必要があります。

信念を持つためには、絶対に目標とその達成計画を持っていなければなりません。

なぜなら、その明確な目標と、達成するための綿密な計画、そしてそれを絶対に正しいと信じて突き進む一つ一つの要素に、人は惹かれて付いて行こうとするためです。

これは、自分が付いて行こうとする人の視点に立って考えてみれば、非常に分かりやすいことです。

例えば、あなたの周囲で「目標や計画？そんなものは無いし、行き当たりばったりだけど、本気でやっていれば何とかなるよ」という人がいたら、どうでしょうか？

果たして「この人に付いて行こう」「協力してみたい」「自分もこの人の後を追って恩恵に預かりたい」と思えるでしょうか？

きっと、そうはならず「なんか無計画だし、危なっかしいな」という気持ちが先行してしまうことでしょう。

ですので、きちんと信念を持つためにも、そして周囲の人の力を協力という形に変えるためにも、明確な目標とその達成計画は持っておくべきなのです。

世の中のほとんどの人は、至るところで語られている、目標を立てることの重大さを重視して、目標を立てるだけで終わってしまっています。

その目標を達成させるための計画について、考えていないか、夢物語になっているか、中途半端になってしまっているケースがほとんどです。

信念を持ちたいのであれば、目標よりも達成計画の方を、入念に仕上げるようにしましょう。

そうすれば、自然と信念は芽生えるようになります。

そして信念が芽生えたら、それで安心して放置せず、きちんと新芽が果実をつけるまで、育むようにしましょう。

それでは続いて、ビジネスシーンにおける信念について、詳しく解説していきます。

実業家が財産を築く過程

ここで、実業家が財産を築いていく過程を観察してみましょう。

事業にも、信念は不可欠のものです。

そして、信念は「思考」がその根底にあります。

成功する経営者、あるいはビジネスパーソンというものは、常に成功の黄金律を自分の血肉の一部としているものです。

成功の黄金律とは、言うまでもなく「自分がして欲しいと思うことは、何よりもまず他人にそうしてあげることだ」ということです。

ここまでで学ぶこと

世の中の実業家のすべての人達は、必ず最初に「思考する」というステップを踏んでいます。

なぜなら、思考することで世の中のニーズを知り、その答えとなるものを提供するためのストーリーを組み立て、それに必要なものが何かを知る必要があるからです。

事業を行うということは、あらゆる事について考えなければなりません。

例えば、どんなに素晴らしい事業であったとしても、それが利益を生まないのであれば、継続することは不可能となります。

また、どんなに素晴らしい事業であったとしても、それが世間にとってニーズのないものであれば、事業を拡大することができなくなります。

そして、世間にニーズがあり、利益を確保することができたとしても、事業を拡大していくための計画がなければ、途中で頓挫してしまうことになります。

さらには、これらすべてがきちんと思考されていたとしても、そこに本人の信念がなければ、途中で挫折してしまったり、周囲の力を得ることができません。

ですので、事業に取り組んで進んでいくためには、絶対に信念の力と、本人の思考が必要となるのです。

また、ここで取り上げられている「成功の黄金律」も、とても重要な成功哲学の歯車の一つです。

これは、ナポレオン・ヒルの成功哲学の中でも、プラスアルファの魔法として、一つのセッションが組まれています。

自ら進んで他人に奉仕する精神というものは、自分の魅力を磨き上げると同時に、周囲の人の心を動かし、自分でも予想していないものをも生み出すものです。

もし、成功を志しているのであれば、成功の黄金率を実践しないことは、非常に勿体ないことです。

成功の黄金率を実践できるようになると、目標の早期達成の可能性を、大きく引き上げることができるようになります。

なぜなら、他人に奉仕する精神を実践することは、突き詰めれば自分に奉仕することにも繋がり、その結果「あと少しだけの精神」が、自分にも働くからです。

例えば、自分の好きなことに、夢中になっていることを思い返してみて下さい。

この時に、先程の「あと少しだけ」「あともうちょっとだけ」というセリフを、使った覚えはありませんか？

具体的には、子供の頃にゲームなどをしていて、親から「もう終わりにしなさい」と言われた時に「あとちょっとだけだから！」という、あれです。

これを、自分の目標や願望に対しても、そのまま行えるようになるのです。

すると、目標や願望の達成のために練り上げた達成計画に向けても、同じように「あとちょっとだけ」「あと少しだけ」ができるようになります。

すると、当初の計画よりも一歩余分に進捗させることで、自然と計画の達成が早まるようになっていくのです。

成功の黄金律も、このように具体的に日常で思い返せる内容に置き換えてあげると、急に現実味を帯びたものになりますよね。

何かに熱中していて「あとちょっとだけ」を口にしていた状態を思い返せば、そこには必ず信念があったはずです。

これを、自分の目標や願望にも活かせるようになりましょう。