自己啓発本が嫌いになる理由と改善のポイントを専門家が解説します

自己啓発本を嫌いな人の意見で代表的なものとして、ネットで散見されるものですと

・自己啓発本は読んでも意味がないから嫌い
・自己啓発本は内容が薄いから嫌い
・自己啓発本を読んでも自分次第なんて嫌
・自己啓発本は当たり前のことしか書いてないから嫌い
・自己啓発本の先に、何かバックエンドがあるんでしょ
・自己啓発本は万人共通ではないなんて嫌
・自己啓発って結局自己暗示でしょ
・自己啓発本を読む人は、無駄にテンション高いから嫌い

このような内容が多いですが、そもそも自己啓発に興味を持ってその本を手に取り、お金を払ってでも自己啓発本を読んでみようと思ったきっかけは

・今の自分を変えたい
・問題や壁に直面しているので、解決、改善のヒントが欲しい
・成果を出すために、必要な学びを得たい

というような純粋な想いがあって、自己啓発本の購入へと踏み切ったはずです。

そして、この動画を見ているということは、まだご自身の純粋な想いまでは嫌いになってはいない、純粋な想いは捨ててはいないということでもあります。

そのような人も今後何をするにしても歯車が正しく揃い、規則性を持って正しく動けばきちんと成果にも繋がりますので、その純粋な想いはこれからも持ち続けて下さい。

そこでこの動画では自己啓発本が嫌いになってしまう理由と、自己啓発本を好きになるためのポイントと改善点について自己啓発の業界に20年従事している専門家がひとつひとつ詳しく解説していきます。

現在読書を検討している人には、以下の記事が参考になります。

自己啓発本なのに甘い言葉で飾られているものには注意

まず最初に結論から申し上げますと、自己啓発本を読んで嫌いになっている人は

「自己啓発が嫌い」なのではなく

・購入した自己啓発本を読んで実践したが全然成果に繋がらなかった、もしくは何をしたら良いのか分からないので嫌いになった

というのが正しい表現になります。あとはあり得るとしたら

・自己啓発本を読んでみたけど実践できない、もしくは自分には無理だった。

という、自己防衛による外的要因へ責任転嫁したケースもあります。

そもそも自己啓発本を最初から嫌いなのであれば、嫌いなものをわざわざ書店で手に取って、しかもそれにお金を払ってまで購入して読むことなどはしないはずです。

自己啓発本を読むのは本当に為になるのか知りたい方に関しては、以下の記事も参考になります。

私達ナポレオン・ヒル財団でも、自己啓発の源流として1世紀に渡り存続している「思考は現実化する」に至っては、全世界累計発行部数が1億部を超えています。

書籍の「思考は現実化する」をさらに紐解いたプログラムや、世界中で著名な方のプログラムも実績のある経営者たちや各分野のトップアスリートの多くが活用しています。

とある世界的に著名なセミナーへは、現代のアメリカ大統領も参加していましたよね。

もし、本当に自己啓発が意味のないものだとしたら、各界の著名人達や世界中で支持している人たち全員を否定することになってしまいます。

ですので、この動画の冒頭にある「読んでみようと思った純粋なきっかけ」があって、自己啓発本を手に取り読んでみたものの、いざ実践してみたら

・なんか上手くいかないんだけど…なにこれもう嫌い
・読んだけど、それで何したら良いの?…もう嫌

このような状態に陥って、それを何度繰り返してもうまくいかない、また何冊読んでも「それで次はどうするの?」「具体的に何をしたら良いの?」といった事態に陥ったことから、自己啓発を嫌いになったと予測されます。

こうして、自己啓発を嫌いになってしまった一番の原因は、自己啓発本の選び方に問題があることがほとんどです。

つまり「読まない方が良い本」を読んで嫌いになってしまったということです。

それでは続いて、自己啓発本の選び方の基準について詳しく解説していきます。

読まない方が良い、自己啓発が嫌いになる本とは?

自己啓発本を選ぶ時に読んだ後に嫌いにならないよう、選んで失敗しない一番シンプルな基準は

・タイトルや中身が、甘い言葉で飾られていないかどうか

この一点に尽きます。

なぜなら、きちんと中身がある書籍であれば、甘い言葉で飾らなくても自然と売れるからです。

今、あなたの手元にある自己啓発本を選ぶ時に手に取った基準は何でしょうか?

・誰にでも「簡単に」できる?
・「すぐ」に身につく?
・「秘伝」の?

などなど挙げていけばキリがありませんが、このような文言に「釣られて」しまっていませんか?

実は日本では今から25年前頃が自己啓発の黎明期でしたので、当時は「自己啓発?何それ?」状態でした。

この動画をお聴きの方は、今では信じられないかもしれませんが、当時の書店では自己啓発専用の棚などは存在するはずもなく、自己啓発に関する書籍は「宗教」の棚にひっそりと置かれていたのです。

誰でも知っている名著「思考は現実化する」や「7つの習慣」なども宗教の棚にありました。

20年前の私も実際にそうだったのですが、ありとあらゆるビジネスや経営に関する書籍を読み漁っていました。

しかし、当時は「思考は現実化する」などは知らず、初めて耳にして驚いたものです。

そこで書店に行き、探しても見当たらなかったので店員さんに「どこにありますか?」と聞いたところ、案内されたのが宗教のコーナーだったのです。

当時の、私の正直な感想は「あ、宗教…そういう感じのやつか…」です。

ページを開けば、出てくる文言は「潜在意識」「無限の叡智」など。

「あ~なるほどね。関わっちゃいかんやつか」これが、当時の私の第一印象です。

ところが、現在に至るまでで自己啓発は日本でも広く浸透し、たくさんの企業も研修として取り入れ、私達もクライアント企業のマニュアル作成や新入社員研修などを全国で行っています。

そして、自己啓発を嫌いな人の意見など霞んでしまうくらいに、書店では専門の棚が設けられ書籍もたくさん出版されています。

「自己啓発って実はマイナーなものでしょ?」と思われがちですが、そういう人には書店にある自己啓発の棚の専有面積を調べてみることをお勧めします。

マーケティングの目線で見ても、自己啓発にニーズがなければ専有面積を広く取ることはしませんよね。

ちなみにちょっと専門的なお話になりますが、人々が月間にどれだけ検索したかを数値化した検索ボリュームでいうと「自己啓発」は「不動産投資」と変わらないほどのボリュームがあるのです。

しかし、それだけ興味のある人が多くニーズのある分野なので、お金の匂いを嗅ぎつけた悪い人がたくさん流入しているのも事実です。

そうなってくると、次に始まるのは自著が他に埋もれないよう、いかに書店に訪れた人の目を引くかが鍵になってきます。

ですので、自然と「甘い言葉」がタイトルや目次へ羅列されるようになるのです。

このような中身のない本や、甘い言葉で釣っているような書籍を読んでも何の効果も学びも有りませんので、それを手に取ってしまったのであれば自己啓発本を嫌いになってしまっても仕方のないことです。

次に、取捨選択以前に自己啓発の意味を正しく理解することで成果に繋げるポイントがありますので、そちらについて詳しく解説していきます。

自己啓発が嫌いにならないように正しく理解しよう

こちらも最初に結論から申し上げますと、自己啓発本を購入して嫌いになっている方のほとんどが、自己啓発という言葉の意味を間違えてしまっています。

自己啓発とは、心構えを構築するためのノウハウ(知識)であってハウツー(やり方)ではありません。

なぜなら、自己啓発とは「自身で教えや導きなどから自分自身を見つめ直し、物事を明らかにするために心構えを整えること」を指すからです。

「自己啓発本を読んでも意味ない。だから嫌い」という方のほとんどが、ハウツー(やり方)を求めてしまっています。

ここで言うノウハウ(知識)とは、自己を高めるために必要な知識であり、専門的な表現ですと「在り方」というものになります。

分かりやすく例えるなら、皆さんが名言などで大好きな哲学を思い出してみて下さい。

哲学にはどう在るべきか?が説かれていて、どうやるべきか?は説かれていませんよね。

とはいえ、先程挙げたようなお金の匂いを嗅ぎつけて適当に書かれた書籍ですと、この動画の冒頭にあった感想のように本の内容が適当だったり、あまりにも内容が薄いので自己啓発自体を嫌いになってしまうことでしょう。

例えばこれはもうずいぶん昔に、実際に私が手に取った書籍の内容なのですが「目標を設定しよう!」とだけ書いてありました。

確かに目標の設定は重要であり、必須の事項です。

しかし、目標は「明確」でなければならず、かつ「達成できる計画」が伴っていないと意味がありません。

目標設定にも「達成できる目標設定」と「達成できない目標設定」というものが存在します。

でないと、目標を設定した人は全員が達成できることになってしまいますよね。

「目標を設定したのに達成できない!おかしい!こんなの意味ない!自己啓発本は嫌い!」

というのは「達成できない目標設定」をしてしまっているのです。

もしくは、目標設定以前に本来の意味である自己啓発が完了していないのかもしれません。

こちらについては、ちょっと混乱する人もいるかもしれませんので分かりやすく例を挙げましょう。

・心構えがポジティブ(積極的)な人が設定する目標と計画
・心構えがネガティブ(消極的)な人が設定する目標と計画
・心構えがオプティミズム(楽観的)な人が設定する目標と計画

これらはすべて、全くの別物になることはご理解頂けますよね?

自己啓発を嫌いになる程度ならまだ軽症で済みますが、怪しい自己啓発に足を踏み入れてしまうと人生を棒に振ることにもなりかねません。

これらについては、以下の記事で詳しく解説しています。

先程も申し上げた通りで、自己啓発の専門家としてお話をするのであれば「何かを行うこと」ではなく「しっかりと準備を整えること」が本来在るべき自己啓発というものです。

啓発とは無知の人を教え導き、その目をひらいて物事を明らかにさせることを指します。

続いて、自己啓発を行って成果を求める人にとって大事なポイントを解説していきます。

求めるレベルに見合った自己投資を行う

こちらも結論から申し上げますが、書籍にはこの動画を見ている人が求めているような明確な答えはありません。

こちらについては、書籍の存在意義について冷静に考えてみる必要があります。

書籍というものは自費出版か出版会社が出すものですが、どちらも営利目的で行うものですので、利益が出ない(出版しても意味がない)ものを世に出すことは会社にとって損失にしかなりません。

これは出版会社もボランティアではなく、営利で企業として経営している以上は当たり前の事実ですよね。

前者の自費出版の場合や近年の電子書籍などの場合は、個人でも好きな内容でいつでも好きなボリュームで書いて出版することができます。

どちらにしても営利目的か、自分のビジネスの広告・宣伝目的で書いているのが書籍というものです。

実際に出版会社というものは事前にマーケティングリサーチを行い、世間が興味のある題材(ワード)を探してきて、その内容で本を書ける人に

「こういった内容で本を書けませんか?」と依頼することから始まっていくことはご存知ですか?

もし「嘘でしょ」と思う方は、物は試しに書店へ足を運んでみて下さい。

すると、書籍に平積みされている新刊コーナーには、おおよそ同じ分野について書かれた本が所狭しと並んでいます。

なぜなら、出版会社に限らず書店も営利目的ですから、売れる本を店頭に置かないと売れない本が溜まっていくばかりで、売れない在庫を抱えていてもただの倉庫の肥やしになってしまうからです。

だからといって書籍すべてが悪い、と言っているわけではありません。

前提として中身がきちんとしているものに限りますが、書籍は学ぶための入り口のきっかけにはとても良いものです。

自己啓発本を読む事自体に疑問を感じている場合は、以下の記事が参考になります。

書籍に求めている天秤は釣り合っていますか?

先程の目標設定のお話のように「達成できる目標設定」をできるようになるための「自分の在り方はどう形成するのか?」について、一から十まですべて詳しく書かれている書籍があるのであれば、ぜひ購読するべきです。

なぜなら、そうすれば自己啓発を嫌いになるようなことはないからです。

しかし、そのような書籍は私の知る限りでは存在していません。

書籍の一般的な価格は1,000円前後です。

自己啓発本を嫌いな人にお伺いしたいのは、この金額に求める対価(成功度合い)をとてつもなく膨大なもので要求していませんか?ということです。

書籍の価格が1,000円であれば、1,000円分の気付きが得られるだけでも対価としては対等になります。

例えば、空腹を満たすためにファストフード店へ入って

「安いし早いけど健康にならない!おかしい!嫌い!」というのは、見当違いですよね。

毎日ファストフードの食事を続けていては、いずれ身体に蓄積したものが積もってしまい、病気の原因にも繋がります。

栄養もバランスよく摂取しないと、お財布に安く済ませていたつもりが結果的に膨大な入院費用を支払うことにも繋がりかねません。

「自己啓発本を読んでも悪いものが積もることはないでしょ?」と思われるかもしれませんが、それは「中身がきちんとしている」場合に限ります。

なぜなら、世の中にいる自己啓発本が嫌いな人を見渡してみれば明らかですよね。

学びに関しても「間違った知識や考え方」と「たかが1,000円されど1,000円」が積み重なっても、成果に全く繋がらないような型が合わない歯車と塵が積もっていくように、自己投資した費用だけが増えていくだけなのです。

自己投資も投資ですからリターンがなければ意味がありません。

自己啓発と自己投資の関係ついては、以下の記事が参考になります。

これの何より恐ろしいことは、ファストフードはまだ空腹が満たせていますが、学びに関しては「何の成果にも繋がっていない」最悪の場合「借金ばかり増えていく」といったことにもなるのです。

これでは自己啓発に限らずどんなことであれ、嫌いになっても仕方ありませんよね。

話を戻しますが、自己啓発を嫌いにならないように求める対価以上に、そこに自分が知りたい答えの全てを求めていませんか?

書籍というものが、そもそも自分のビジネスへ繋げるための広告や、宣伝のために使われる目的がメインになりますから、そこに自分が知りたい全てを求めること自体が誤っているのです。

これは例えば、近所のスーパーのチラシに向かって

「卵は特売だけどそれで釣ろうとしていて、来店ついでに他のものを買わせて、利益を取ろうとしているんでしょう?そんなスーパーは嫌い」

と疑って批判しているようなものです。

必要なものがあれば自分の求めている量と範囲に応じて、購入するかしないかを選択すれば良いだけなのです。

自分が求めている成果があるのであれば、嫌いになる前にそれに見合った同等の対価で自己投資を行うようにしましょう。

求めるものが大きければ差し出すものも比例するのが、どんなことであっても世の常なのです。

しかし、ただ対価が大きければ良いというわけではありませんので、きちんと歴史と権威、そして実績のあるものを選ばないといけません。

正しく行うことで、初めて成果に繋がる

長くなってしまいましたが、自己啓発は正しく行うことで初めて成果へと繋げることができるようになります。

なんとなく、それっぽく、自己流で、ではそれと同等の結果を得るか、ただの時間と費用の無駄で終わってしまい、嫌いになってしまうのです。

このように自己啓発本を嫌いになった人のほとんどは、勘違いしているか、間違っているか、不釣り合いで見合わないものを求めているだけなのです。

正しく自己啓発を行い、目標達成できるように頑張っていきましょう。

そのためには、教えや導きなどからあなたの心構えを構築することを前提に行えば、自己啓発にやり方を求めるよりは前進することが可能です。

まとめ
  • 自分の純粋な想いを達成させるためにも甘い言葉の本には釣られないようにしよう
  • 自己啓発の正しい意味を理解しよう
  • 自分が求める自己啓発の天秤に見合った自己投資を行おう