【思考は現実化する】解説|想像できるものは必ず実現できる|ナポレオンヒルの成功哲学
今回の「思考は現実化する」の読み解き&解説内容は、想像力が持っている力、想像力の二つの型と特徴、想像力を訓練する具体的な方法についてです。
想像力が持っている力については、既に知っている人も多いでしょうが、改めて認識してみることは非常に大切なことです。
そして、想像力の二つの型と特徴を知ることで、使い分けができるようになり、その訓練方法を知れば、想像力を使いこなせるように変わることができます。
・想像力を使うのって疲れるから苦手
・想像力を目標や計画に活かせない
・何で想像力が目標や計画に役立つの?
こうした想いや疑問を抱え、目標設定や計画の立案が進まずに停滞してしまう人も多いので、今回の「思考は現実化する」の解説内容では
・想像力が持っている力とその影響
・二つの想像力の型の特徴と使い分け
・想像力を増大させるための具体的な訓練方法
これらについて、名著「思考は現実化する」の内容を読み解きながら、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、一つ一つ詳しく解説していきます。
こちらの内容に関しては、私達リアライズのYouTubeチャンネルでも聴く動画として上げています。
記事を読むよりも動画で聴いて学びたい方は、下部のリンクから動画を活用してみて下さい。
想像できるものは必ず実現できる
想像力とは文字通り、人間が思いついたあらゆるものを、具体化する工作室のようなものです。
人間の思いつきや願望は、想像力の力を借りて初めて影や形を持ち、行動に移されていくのです。人間が想像できるものは、必ず実現できると言われています。
この50年間(当時)に、人間は想像力を使うことによって、それまでの人類の歴史の中で、成し遂げてきた以上のものを達成してきたのです。
例えば、人間が空を完全に支配することになったために、空を飛ぶということについて、鳥の飛行速度は人間と比較にならない程になってしまいました。
また、人間は想像力の活用によって、何百億マイルも離れている太陽を分析し、その質量を計測し、構成元素を知ることもできたのです。
そして、人間は今では時速1000キロ以上で移動することが当たり前になってしまいました。
その人間にとっての一つの限界は、その想像力をどこまで開発し、利用できるかということです。人間は、想像力をまだ意識的に十分に使いこなしてはいないのです。
ようやく想像力を発見し、使い始めたばかりなのです。したがって、その使い方はまだ初歩的なものに過ぎないのです。
ここまでで学ぶこと
「思考は現実化する」でも語られている通り、人間が持つ想像力とは、まるで魔法を使うための魔力かのように、あらゆるものを創造する力を持っています。
飛行機や船、車など、人間の文明を発展させてきたあらゆるものも、最初はたった一人の人間の想像から生まれたものです。
現代では、人間が持つ想像力はデジタル方面に全力で活用されており、アナログ時代には考えられなかったようなことが現実になっています。
一昔前では、映像が実際に現実へと浮かび上がり、動き回るなどということは、誰も想像していませんでしたよね。
また、機械が人間の言葉を理解し、人間と会話ができるなどということは、夢のまた夢でした。
近年では、機械が人間に変わって、想像している絵まで書いてくれるようになってきています。
このように、想像力が人間の願望を実現させるというのは、正に「思考は現実化する」という言葉を具現化しています。
私達も、自分が持っている想像力を駆使して、自分の願望や目標の達成のために使わない手はありません。
しかし、多くの人がこの想像力を、自分の望まない方向へ使ってしまっています。常に失敗について考えたり、悪いことが起きる想像をしてしまうのです。
想像力を、何度も悪い方向へと向けて考えることに使っていれば、それはやがて潜在意識へ自分の願望として落とし込むことにも繋がり、それが現実化してしまいます。
これは、落とし込んだからといって勝手に現実になるのではなく、落とし込んだことによって、あなたの考え方や言動に現れるようになるのです。
例えば、潜在意識を悪い想像で埋め尽くせば、どんなに素晴らしいチャンスに出会えたとしても「自分には無理だ」という意識から、腰が重くなり動けなくなります。
ですので、自分の想像力は、自分が望むべき方向へ向けて、使う必要があるのです。
もし、現在の自分の心構えや潜在意識が、これまでの蓄積によって消極的になってしまっているのであれば、今からでも遅くはありませんので中和に努めましょう。
そうすれば、やがてこれまでの蓄積を上回ることで、これから先の自分の心構えを変えていくことが可能になります。
それでは続いて、人間が持つ想像力の二つの型について「思考は現実化する」の内容を読み解いていきましょう。
想像力の二つの型
想像力には二つの型があります。一つはよく知られた「改良的想像力」で、もう一つは「独創的想像力」です。
1,改良的想像力
これは、古くからある概念、アイデア、計画などを新しく再構成したものです。
具体的には、過去の経験や観察などによって得たものを組み合わせて、新しいものを作り出す力です。発明家は大抵、この想像力で発明をしています。
ただ、例外的に天才と呼ばれている人たちだけが、独創的な想像力を使っているだけです。ほとんどは、改良的な想像力だけで、多くの難題を解決してきています。
2,独創的想像力
これは、人間の限りある心と、無限の叡智を直接結びつけるものです。例えば、閃きやインスピレーションを生み出すのは、この独創的想像力です。
人間が、新しいアイデアを得ることができるのは、この想像力によってです。独創的想像力とは、自動的に動くものです。
独創的想像力は、人間の心が急速に回転しているとき、例えば、強烈な願望などで心がワクワクしている時などに、その力は発揮されます。
そして、この独創的想像力は使えば使うほど、磨きが掛かってくるものです。
工場や金融などのビジネス界の偉大な指導者、芸術家、音楽家、詩人、作家など、各々の道で名を成した人達は、この独創的想像力の開発に成功した人なのです。
改良的想像力にしろ独創的想像力にしろ、想像力は使えば使うほど鋭敏になります。それは、筋肉や肉体の諸器官と同じような性質を持っています。
また、生まれたての願望というものは、単なる閃きに近いです。
それは、モヤモヤした陽炎のようなものであり、具体的な形に転換しない限り、この段階では抽象的で、まだ何の価値も持っていません。
そのような願望を現実的なものに変える時に、主に使うのは改良的想像力ですが、どうしても独創的想像力を必要とする場合もあることを忘れないで下さい。
ここまでで学ぶこと
想像力の二つの型に、優劣というものはありません。ただ、それぞれの性質と使い分けをすることを知っておく必要はあります。
なぜなら、二つの想像力の性質を理解していないと、想像力に働いてもらう時に役割が違うことで、力の恩恵を受けることができないからです。
例えば、目標を設定する際に使用するのは、独創的想像力となります。なぜなら、あなたの人生や願望というものは、あなただけのオリジナルのものだからです。
そして、その達成計画を立てる時には、改良的想像力が必要になります。
今までに目標設定や達成計画の作成で躓いてしまった人は、この二つの想像力を使い分けるようにしましょう。
そうすれば、目標設定がやりたくないものであったり、達成計画が穴だらけで、実行に移しても全く成果に繋がらない状況から抜け出すことができます。
また「思考は現実化する」でも語られている通り、二つの想像力は使い続けることで、成長させることができるという性質を持っています。
ですので、想像力が豊かに働いてくれない場合には、まずは日常生活のさまざまなシーンで、想像することのトレーニングから始めてみるようにしましょう。
そうすれば、少しずつ想像力が豊かになっていき、目標や達成計画について考えることも可能になっていきます。
それでは最後に、具体的な想像力の訓練方法について「思考は現実化する」の内容を読み解いていきましょう。
想像力を訓練せよ
もしかしたら今、あなたの想像力は弱っているかもしれません。ですが、それは訓練によって蘇らせることが可能です。
想像力は、使わないことによってその働きは鈍ってしまいますが、決して死に絶えはしません。ですので、しばらくの間、精神を集中してみてください。
あなたの改良的想像力、例えば良いアイデアが蘇るのを感じ取れるまで続けてみて下さい。
なぜなら、願望を富に転換するには、その改良的想像力がどうしても必要だからです。
目に見えない願望を、現実の富に転換させるには、願望実現の設定からその実現までの行動計画が必要です。
それらの行動計画は、想像力によって組み立てられるもので、しかも改良的想像力が使われるのです。とにかく、この本を最後まで読み終えてみて下さい。
そして、読み終わったらまず、あなたが一番にすることは、あなたの願望を富に変えるための行動計画を立てることです。
行動計画の立て方については、各章で詳細に説明してあるので、必要に応じて選ぶと良いでしょう。そして、立てた計画をはっきりと紙に書きます。
そうすれば、今まで目に見えなかった願望は、やがて具体的な形となって現れてくるでしょう。
計画を紙に書き出すことが、あなたの考えを現実化する、最初の第一歩なのです。
ここまでで学ぶこと
想像力を訓練するのには実践が一番良いのですが、そのコツは精神を集中させる時間で調整することです。
なぜなら、時間を決めずに永遠に考えろというのは、ゴールを決めずに走れと言われているようなものですので、誰もが取り組みたくなくなるからです。
具体的には、最初の内は「三分間精神を想像力に集中させる」などで構いません。そう決めたら、その三分間はただ一つのことを想像することだけに頭を使って下さい。
この時に、それでも難しいという人は、まずは想像するお題を決めておくと良いでしょう。お題の内容は、実生活や自分の興味があることで構いません。
そして、三分間の想像を続けることができたら、次は五分に挑戦してみる、といった形で時間を少しずつ伸ばしていきます。
すると、やがて一時間ずっと想像しっぱなしでもいられるようになってきます。そうしたら、目標設定や達成計画の実践に一時間取り組んでみて下さい。
もし、一時間の集中時間をタイムアウトしたら、休憩を挟むなどをして再度取り組めるようになったら再チャレンジしてみて下さい。
これは、実際にやってみると分かりますが、集中してひたすら一つのことについて想像を膨らませるというのは、とてもエネルギーを消耗するものです。
それほど、考えるという脳を使う作業は、大変で疲れる作業なのです。だからこそ、どのようなものでも生み出すだけの力に繋げることができます。
また、意外と「ずっとそのことについて考え続ける」というのは、簡単そうに見えてしまうのですが、途中でネタが無くなってしまうこともあります。
実際に、想像できない、途中で集中が切れる、ネタが無くなるといった状況に陥っているから、目標設定や達成計画の作成も止まるのです。
ですので、何事も実践よりも準備の方が大切ですので、いきなり舞台に上がるのではなく、まずは稽古から重ねていくようにしてみましょう。
そうすれば舞台に上がっても、自分の能力をいかんなく発揮することができるようになります。