【思考は現実化する】解説|学ぶ意欲と専門知識への道|ナポレオンヒルの成功哲学

今回の「思考は現実化する」の読み解き&解説内容は、知識を得る方法と、人間が持つ習性の活用、学ぶ意欲と専門知識への道についてです。

知識を活用するためのポイントについて、分かっていても出来ていない人はとても多く、またどうしたら活用できるのかを知らない人もたくさんいます。

つまり、知識を得るための行動はたくさん起こしていても、そのほとんどが「やりっぱなし」になってしまっている人が多いのです。

・知識はどうしたら活かせるのか
・知識を得た後について知りたい

こうした思いをお持ちの人もたくさんいらっしゃいますので、今回の「思考は現実化する」の解説内容では

・知識を得る際に必要なものとその活用法
・人間が持つ習性の活用
・学ぶ意欲と専門知識への道

これらについて、名著「思考は現実化する」の内容を読み解きながら、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、一つ一つ詳しく解説していきます。

知識を得る方法を知ろう

まず最初に、自分がどんな専門知識を必要としているかを決めることが大切です。

すると、あなたの人生の目的や願望の大きさによって、必要な専門知識が決まることでしょう。

それが決まれば、次にその知識をどこで、どうやって手に入れるかを考えれば良いのです。その参考例を述べましょう。

1,自分の体験や自分の受けた教育
2,マスターマインド、つまり身近にいる協力者の体験など
3,大学の公開講座
4,図書館(本は文明の最大の利器として活用すべきです)
5,特別講座(夜間講座とか通信講座)

知識が手に入ったら、次に現実的なプランによってその知識を体系化し、活用するための計画を立てます。

知識というのは、何らかの目的に向かって応用されなければ価値を持たないものです。

成功する人々は、自分の人生の目的、仕事、職業のために、常に知識を求めてやまないものです。

成功しない人がよく犯す間違いは、学校を卒業すると、それで知識の吸収が終わるのだと思い込むことです。

学校教育というのは、どうすれば人生に役立つ知識を得ることができるかという、勉強の仕方を教えているに過ぎないのです。

ここまでで学ぶこと

知識を得るために、何を必要としているのかを選択することも、目標設定の一つです。

「思考は現実化する」でも語られている通り、ほとんどの人が知識を得たことに満足してしまい、その知識を自分の人生のどこで活用するか体系化をしていません。

動画でもそうですし、自己啓発の一環として書籍を読んだり、映画を見たりして心を動かされたのであれば、それをどこに活かすのかを明確にするようにしましょう。

ナポレオンヒルの成功哲学には、すべての基本となる2R2Aの法則というものがあります。

2R2Aについて詳しく知りたい人は、こちらの動画を参考にしてみて下さい。

ナポレオンヒルの成功哲学も「思考は現実化する」も、どちらも知った後に落とし込みをして、血肉化して適応することで、初めて成果に繋がる糧となります。

そして、学ぶに値すると判断したものに関しては、一度きりで終わりにすることなく、反復して落とし込みをする過程を忘れないようにしましょう。

人は反復をすれば、どのようなことでも自然と落とし込みができるようにできています。

例えば、仕事で同じことを繰り返せば、自然と無意識でもできるようになりますし、好きなアーティストの音楽を反復させれば、アカペラでも歌えるようになります。

こうした人間が持つ習性というものを、自分の願望実現のために役立てることは非常に重要な要素です。

それでは続いて、人間が持つ心理的な要素を、学びに役立てる方法について「思考は現実化する」の内容を読み解いていきましょう。

一括前払いの効用

通信教育は高い評価を受けています。通信教育の受講料はそれほど高額ではないため、大抵は一括前払いになっています。

要するに、前金で払ってしまうと、最後まで受講しなければ損になるため、途中で放棄する人は少なくなるわけです。

通信教育は、特に緊張感を持たずに受けることができるし、講座の内容が優れているため、継続して勉強する習慣の形成に役立っています。

私も昔、通信教育で勉強したことがありました。それは広告宣伝のコースでしたが、半分も進まない内に途中で放棄してしまいました。

しかし、学校はその後も請求書を送ってきました。それはかなり強硬なものでした。

それで私は、どうしても支払わなければならないものなら、最後までやり遂げてその分だけでも取り戻そうと決心しました。

そのとき、この支払い制度は学校側にとって、真に都合の良いものだと思いましたが、後でこの制度の本当の意義を再認識したものです。

このような強制的な支払い義務があるために、嫌々ながらとにかくコースを修了することができたのでした。

ここまでで学ぶこと

一括前払いによる支払いは、ある意味で自分の退路を断ち、言い訳の余地をなくして、自分に覚悟を決めさせるには非常に良い手段です。

こうした心理状態を上手く活用するのは、さまざまなシーンでも有効となります。

例えば、通うのが億劫なレッスンなどの日取りを、予めまとめて決めてしまうとか、営業でアポイントを全て取りきり、自分の予定を全て埋めてしまうなどです。

レッスンでもアポイントでも、全て事前に取ってしまえば、キャンセルするのも手間ですし、信用を失うことにも繋がるので、これを放棄する人は極端に減ります。

また、日常生活におけるさまざまなサービスなども、月払いよりは年払いなどの方が、割引が効いて割安になるようなものが非常に多いです。

もちろん、使ってみないと勝手が分からないものであれば、まずは月払いにして、お試しで実感を得てから、年払いに切り替えるなどの選択を取ることは自然です。

しかし「この先どうなるか分からないから」などの理由で、とりあえず目先の負担を減らしたりするような習慣が身についている場合には、改める事をお勧めします。

なぜなら、全てにおいてこうした基準を持ってしまっている場合には、先延ばしの習慣が潜在意識に植え付けられてしまうことになるからです。

先延ばしの習慣は、あなたを成功から遠ざける一番の大敵でもありますので、今のうちから決別できるように自分の心構えを構築するようにしましょう。

それでは最後に、学ぶ意欲と専門知識を身につける道について「思考は現実化する」の内容を読み解いていきましょう。

専門知識への道

人間が持つ不思議なクセの一つは、無料のものには価値がないと考えることです。したがって、無料の学校や無料の図書館は「無料」というだけで軽視されています。

しかし、学校を卒業してからもなお、勉強を続けたいと思っている人も多いです。

それがまた、社会人向けの授業やセミナーに参加する人が多くなっている要因でもあります。

余暇を返上してまで、勉強しようという意欲のある人間こそ、指導者として期待できることを、経営者たちは経験上知っているのです。

ところで、人間には何如ともし難い弱点があります。それは「大志の欠如」という弱点です。

寸暇を惜しんで勉強しようとするビジネスマンやビジネスウーマンが、いつまでも下積みで呻吟しているはずはありません。

彼らの努力は必ず報われるはずです。障害物が取り除かれ、昇進の機会が与えられるものなのです。

昇進を願うビジネスマンのために、また心に大志を持っている人々のために、社会に出てからの専門知識の吸収は、極めて有効なのです。

スチュアート・オースティン・ワイヤーは、建築技師として働いていました。

しかし、たまたま大恐慌に遭遇したため、建築技師としての仕事がなくなり、収入の見通しが立たなくなってしまいました。そこで、彼は職業を変えることにしました。

彼はもう一度学校に入り直し、法律の専門知識を身につけることにしたのです。つまり、企業の法律顧問を目指したわけです。

そして彼は学校を修了し、弁護士試験にも合格し、望み通りに法律顧問になることができました。そして高収入を得たのです。

このような話をすると「私は家族を養わなければならないので、今さら勉強する暇はない」とか「もう年を取り過ぎているので…」と言う人がいるかもしれません。

そういう人たちのために、ワイヤーの話をもう少し続けましょう。そのとき、ワイヤーは40歳を過ぎていました。しかも結婚もしていました。

そして、彼は必要としている専門的な知識を、最も集中的に教えてくれる講座を選択したことにより、普通の学生なら四年掛かるところを、彼は二年で修了したのです。

ここまでで学ぶこと

仕事明けの時間や、休日を活用して勉強に励む人は、現代の日本においてはとても増えました。

なぜなら、副業が解禁されたことによって、本業以外の知識やスキルを身につけることに励んだり、老後の資金を貯めるため、運用について学ぶ人が増えたからです。

こうして自分が興味を持っていることに対して、進んで知識を得ようとする姿勢にも、やはり目標や願望の有無というものは、明暗を分ける大きな要素となります。

なぜなら、目標や願望が在ることによって、その行動や学びに「意志」が生まれ、知識があなたの縁の下の力持ちとなり、一歩踏み出す勇気を与えてくれるからです。

そして、こうした学びを得る行為や、行動を起こすことには、年齢制限や手遅れといった要素は一切ありません。

今、自分が始めようと思ったところがスタートラインですので、自分が現在何歳であっても遅すぎるといったことはないのです。

このエピソードに登場したワイヤーは、逼迫した事情に迫られて専門知識をつける道に進みましたが、言い訳をしようと思えば、いくらでも言えたことでしょう。

例えば年齢や家庭環境以外にも、収入がない、無職だから、畑違いの業種だから、知らないことだからなど、言い出したらキリがありません。

こうした言い訳や先延ばしをせず、一直線に決断したものへ向かって進んでいけるのも、積極的心構えや明確な願望や目標が生み出した賜物です。

自分が興味や関心を持っている分野があるのなら、是非勇気を出してその一歩を踏み出してみましょう。