自己啓発で陥りやすい5つの罠と2つの注意点について専門家が解説
自己啓発の罠には、大きく分けて二つのものがあります。
それは、本人が気づかずに陥ってしまう、誤った信念や行動パターンと、もう一つは、自己啓発の周囲にはびこる、悪質なものに騙されてしまうケースです。
これら二つの罠は、自己啓発を行う際には、注意しておかなければなりません。
なぜなら、どちらの罠にしても、お金と時間の無駄となり、周囲からは避けられるようになり、何も得られずに終わってしまうからです。
自己啓発の罠に嵌まってしまう人には、共通の考え方と行動パターンがあります。
・自己啓発しているはずなのに、何も変わらない…
・自己啓発って、本当にこれで合っているのかな?
このような悩みや不安を抱えている場合、自分自身を一度、客観的に見直してみる必要があります。
そこでこの動画では
・陥りやすい五つの自己啓発の罠
・悪質な自己啓発に騙されない見極め方
・正しく自己啓発するために必要なこと
これらについて、自己啓発の祖と呼ばれる、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。
1982年生まれ。2004年(22歳)から20年間自己啓発の世界に身を置き、自己啓発のプロフェッショナルとして営業、社内講演や研修をメインに活動していました。
ナポレオン・ヒル財団・アジア/太平洋本部で、日本唯一の販社オーナーとして当時の個人、代理店共に月間セールス日本一の記録も保持していました。
以下の自社取扱いプログラムを所有、実践しており、ナポレオン・ヒルが一番好きです。
- ナポレオン・ヒル(成功哲学の祖。「思考は現実化する」など成功法則を体系化)
- ジョセフ・マーフィー(マーフィーの法則や潜在意識活用法)
- マクスウェル・マルツ(サイコ-サイバネティクス理論)
- ジグ・ジグラー(自己イメージ改造理論)
- ブライアン・トレーシー(営業の神様)
- デール・カーネギー(道は開ける・人を動かす)
- ジョー・ヴィターレ(引き寄せの法則を広めた「ザ・シークレット」の賢人エイブラハム)
現在はほぼ隠居状態でのんびり、山籠りで自給自足の生活も良いなぁとか考えたりしてます。
陥りやすい五つの自己啓発の罠
自己啓発を行う際に、自分自身を向上させようと取り組んだつもりが、誤って陥りやすい、五つの罠について解説していきます。
これら五つの代表的な罠に気をつければ、後は取り組む内容さえ間違っていなければ、あなたの心構えを正しく形成することが可能になります。
1,過度な完璧主義
自己啓発の罠として陥りやすい一つ目は、過度な完璧主義が障害となるケースです。
なぜなら、物事が完璧でないと満足できないという考え方では、逆に成果を挙げるのを難しくして、あなたのストレスを増大させる結果になりやすいからです。
正しい自己啓発というものは、あなたの長所と短所を知ることから始まります。
例えば「あなたに長所がない」ということはないのと同様に、必ず短所も存在します。
でないと、あなたは既に完璧な人間で在ることになってしまうからです。
もしそうであるなら、自己啓発は必要なくなってしまいますよね。
現在の自分が完璧でないことを認め、そしてこれから変わる自分自身も、完璧である必要はないことを、許してあげるようにしましょう。
そうすれば、あなたは伸び伸びと成長を迎えることができるようになります。
2,無限の目標設定
自己啓発の罠として陥りやすい二つ目は、無理な目標設定や、達成不可能な目標を設定してしまうケースです。
なぜなら、現実的で達成可能な計画を伴ったものが、本来の目標設定となるからです。
そもそもですが、目標設定を行うことは、自己啓発とはなりません。
なぜなら、自己啓発というものは「自身で教えや導きなどから、自分自身を見つめ直し、物事を明らかにするために、心構えを構築すること」を指すからです。
つまり、自己啓発をして、あなたの心構えを形成してから、目標設定を行うのが、正しい順序となります。
例えば、沼地に建物を建築しようとしても、絶対に建つことはありませんよね。
この際に行わないといけないのは、建築の方法について考えるのではなく、土壌を整えることが最優先になるはずです。
「目標が達成できない!」とお悩みの場合には、目標設定を見直すのではなく、まずは自分の心構えを見直すようにしましょう。
そうすれば、あなたの目標設定の縁の下となる、達成計画が変わっていくようになります。
3,他者との比較
自己啓発の罠として陥りやすい三つ目は、自分の成果や進捗を、他人と比較してしまうことです。
なぜなら、本来在るべき自己啓発というものは、他人との比較ではなく、自分との比較に焦点を当てるものだからです。
自分と他人を比較をしてしまうことは、自分自身の評価を歪める原因ともなります。
なぜなら、先程にも挙げたように、自分と他人は長所と短所も違うからです。
現在の自分と比べるべき相手となるのは、設定した目標の自分自身でなければなりません。
もちろん、他人の成果や成績を、自身の目標設定の参考程度にする分には問題ありません。
しかし、自分の道標にするように先に置くべき理想像は、常に目標の自分自身であるようにしましょう。
そうすれば、他人との比較で落ち込むこともなく、あなたのペースで進みながら、あなたを変えていくことが可能になります。
4,継続的な努力の無視
自己啓発の罠として陥りやすい四つ目は、継続的な努力を無視して、すぐに成果を求めようとすることです。
なぜなら、成功や向上、成長というものは、継続的な努力と時間が掛かるものだからです。
成功や成長において、即効性の在るものなど、この世には存在しません。
植物が実をつけるのも、花を咲かせるのも、あなたが現在の身体まで成長したのも、全て継続的な努力と時間の賜物です。
もし自分が、どれだけ非現実的なことを考えているのか知りたければ、農家の人に
「今から稲作農家になって、来月にはお米を収穫したいんだけど何とかならない?」
あるいはプロスポーツ選手に
「来年から私も一緒にプロでプレーしたいんだけど、どうしたら良い?」
と聞いてみれば良いでしょう。
すると、よくある質問として返ってくるのが
「では、どれだけ時間を掛ければ良いですか?」
といったものですが、これは「現在のあなたの状態によって異なる」という答えになります。
あなたの心構えという土壌が、現在どのような状態なのかを、正しく知りましょう。
そうすれば、芽が出るために必要な土壌へと戻すのに、どれだけの時間が必要かに加えて、成果に必要な時間と努力に気付けるようになります。
5,バランスの欠如
自己啓発の罠として陥りやすい五つ目は、自己啓発に没頭しすぎて、他の重要な側面を無視してしまうことです。
なぜなら、あなたの人生における仕事や学業、健康や人間関係などを良好にするために行うものが、自己啓発というものだからです。
例えば、健康を意識するあまり、健康へ自分の資産をすべてつぎ込み、無一文の状態では、金銭の不安から、常にストレスを生み出してしまいます。
栄養も、バランス良く摂取することが重要なのと、同じなのです。
自己啓発というものは、自分の心構えを形成するために、自分自身を見つめ直す必要があります。
例えば、家計の節約をしようと考えたら、まずは家計の見直しをするのと同じです。
自分を見つめ直し、心構えを形成するために、時間と努力を要して、少しずつ変化を加えていくようにしましょう。
続いて、悪質な自己啓発の罠に陥りやすい、二つの罠について解説していきます。
悪質な自己啓発の罠に騙されない見極め方
自己啓発をしようと思って、さまざまなことに取り組む人が陥る、最も多い自己啓発の罠は「流されること」による、二つの罠です。
この「流されること」という、二つの自己啓発の罠さえ回避することができれば、ほとんどの失敗も、同時に回避することが出来ます。
これら二つの罠は、あなたの心理状態を突いた、非常に巧妙な詐欺に似ています。
これらに気をつけ、望むべき自分へと変われるよう、自己啓発に取り組みましょう。
一つ目の悪質な自己啓発の罠
流されることで嵌ってしまう、一つ目の自己啓発の罠は、甘い言葉に騙されてしまうことです。
なぜなら、悪質な人たちはこうした罠を張って、あなたが引っ掛かるのを心待ちにしているからです。
世間で自己啓発が怖いと言われるものについて、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみて下さい。
自己啓発というものは、世間ではとても興味や関心が高く、ネットでの検索数も、他のワードと比べても、とても高いものです。
分かりやすく例えるなら、とてつもなく大きな魚の群れが、所狭しと泳いでいる状態ということです。
そうなると、そこに漁師で生計を立てている人や、魚を釣りたい釣り人は、自然と集まってきて、他に負けじと罠を仕掛けて、より多くの魚を釣ろうとしますよね。
「そっちの餌は罠だよ~。こっちの方が美味しいよ~」
こうした罠の餌を垂らす釣り人に流されて、ホイホイと付いていくようにしなければ、自己啓発の代表的な罠でもある
・何の効果も得られなかった
・中身もないものに時間とお金をかけて無駄にしてしまった
このような後悔の元となる事象を、避けられるようになります。
二つ目の悪質な自己啓発の罠
流されることで嵌ってしまう、二つ目の自己啓発の罠は、目新しいものや逆張りした考え方に、興味を持ってしまうことです。
なぜならそこには、普段目にしないものを見つけると、人はそれに興味を持ってしまいがち、という心理状態を突いた罠を仕掛ける、悪質な人が多いためです。
正しい自己啓発というものは、諺や公式と同じです。
分かりやすく例えるなら「犬も歩けば棒に当たる」という諺が、時代と共に「犬は歩いても棒に当たらない」と変わったでしょうか?
また、算数の公式で小学生の時に習う、三角形の面積を求める公式「底辺×高さ÷2」は、時代と共に変化したでしょうか?
諺も三角形の公式も、どちらもそんなことはありませんよね。
なぜならそれは、不変の事実であり、それに共感や納得できる人が多く、かつ実績があるからです。
私達が取り扱う自己啓発プログラムも、時代を超えて一世紀に渡り存続して、進化を続けるものです。
それは、進化をして内容が追加されることはあっても、根幹が変わることはありません。
目新しいものや、逆張りした考え方というものは、一時的に周囲の目を引くためのものでしかありません。
よく健康業界でも「〇〇にはこの食べ物が良い!」という定説が毎年更新されて、多くの人がそれを信じて流されています。
しかし、三年から五年も経てば、当時は何が流行っていたのかも、もう覚えていないですよね。
こちらは自己啓発本にも同じことが言えますので、自己啓発本の選び方について知りたい方は、以下の記事も参考になります。
「餅は餅屋」というように、きちんとした歴史と実績があるものを、自己啓発の素材として選ぶようにしましょう。
続いて、正しい自己啓発について解説していきます。
自己啓発の罠から抜け出し、正しい自己啓発を
自己啓発の罠に陥らないようにするためには、基本の考え方として「流されないこと」を意識することです。
そして「甘い言葉に騙されないこと」と「目新しいものや逆張りした考え方に興味を持たないこと」に注意して下さい。
これさえ気をつければ、自己啓発の罠からは抜け出せるようになります。
なぜなら、これだけ気をつけていれば、悪質な人との関わりを持つことがなくなるためです。
ここまできたら、次は正しい自己啓発を行うようにしましょう。
正しい自己啓発について学びたい方は、以下の記事も参考になります。
今の自分に足りない考え方を学んでも良いですし、瞑想や読書、ランニングやダイエット、筋トレなどに励むのも良いでしょう。
自己啓発で運動やトレーニングをしたいと考えている方には、以下の記事も参考になります。
どのようなものを自己啓発の素材とする時にでも、根本的な考え方である「流されないこと」に着眼していれば、心配する必要がなくなります。
なぜなら「流されないこと」とは、つまり「自分の意志を持つこと」や「きちんと物事を判断して見極めること」にも繋がるからです。
続いて、自己啓発の際に気をつけないといけない点について、詳しく解説していきます。
自己啓発の際に気をつけないといけないことは?
自己啓発を行う際に一番気をつけないといけない点は、継続させることです。
なぜなら、どんなに素晴らしいことでも、継続させないと効果を得ることはできないからです。
「流されること」に気をつければ、他人に騙されたり、自己啓発の罠に嵌まるようなことはなくなります。
すると、次のステップとして自分自身との戦いが始まります。
例えば瞑想や読書、ランニングやダイエット、筋トレなども、継続させないと効果を得ることは出来ませんよね。
ダイエットでも、効果が現れ始めるのは、おおよそ一ヶ月後ほどです。
自己啓発が続かない人には、以下の記事も参考になります。
つまり、継続させるための計画が必要になってくるのです。
自己啓発の罠を回避して、自分との戦いのために必要なことは、明確な目標をしっかりと決めて実践することです。
なぜなら人間は、明確な目標や目的、そしてその達成計画がきちんと練られていれば、継続して頑張ることができる生き物だからです。
例えば、目標が曖昧であったり、惰性で始めたりしたものは、継続性が生まれず、三日坊主で終わってしまいますよね。
せっかく自己啓発の罠を回避したのであれば、始める前に必ず、目標や目的と、その計画をきちんと明確にするようにしましょう。
自己啓発の目的をきちんと達成させるために
自己啓発の罠を回避して、無駄にしないで自分を変えるためには
・まずは心構えとなる、自己を形成すること
・他人や周囲に流されないこと
・継続するための計画を立てること
これらが必要不可欠です。
いかがでしょうか?
私が主張しているこれまでの内容には、どこにも逆張り理論もなければ、目新しい考え方や、やり方などもなく、とてもシンプルなものですよね。
これが、本来在るべき自己啓発というものです。
自己啓発の罠とは、こうしたシンプルで、時代を超えて語り継がれる、絶対不変の事実を
・自分のところへ興味を引くために、甘い言葉や逆張り理論を提唱する
・今までに聞いたことがないようなテクニックで飾る
こうしているだけなのです。
自己啓発の罠を避け、正しく理解して、実践し、あなたが自己啓発しようと思った目的を達成させましょう。
- 自己啓発の代表的な罠に掛からないようにするためには、流されないこと
- 甘い言葉に騙されず、目新しい物や逆張り理論に興味を持たなければ、罠は回避できる
- 正しく自己啓発を行うのであれば、始める前に明確な目標を設定しよう