信念を持つために七つの恐怖を克服する~第五の恐怖~|ナポレオン・ヒルの成功哲学
人間が持つ恐怖には七つの種類がある、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。
第一は貧困の恐怖、第二は批判の恐怖、第三は病気の恐怖、第四の恐怖は愛の恐怖でした。
そして、第五の基本的な恐怖は、老いの恐怖です。
若さを保とうと、外見に気を配る人たちを見れば、それは明らかでしょう。
永遠の若さは、男女を問わず、誰もが求めるものです。
しかし、それが叶わないからこそ、人はそれに恐怖し、対抗しようとします。
・老けていく自分が嫌
・年齢よりも若く見られたい
このような思いで、本来の目的を見失ってしまったり、若さに執着することで、他の良い点に気付けない人も、世の中にはたくさんいます。
ところが、老いにはデメリットばかりではなく、若者が何と引き換えにしてでも、欲しい物もあるのです。
そこでこの記事では
・老いに対する向き合い方
・老いが持っているメリット
これらについて、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。
1982年生まれ。2004年(22歳)から20年間自己啓発の世界に身を置き、自己啓発のプロフェッショナルとして営業、社内講演や研修をメインに活動していました。
ナポレオン・ヒル財団・アジア/太平洋本部で、日本唯一の販社オーナーとして当時の個人、代理店共に月間セールス日本一の記録も保持していました。
以下の自社取扱いプログラムを所有、実践しており、ナポレオン・ヒルが一番好きです。
- ナポレオン・ヒル(成功哲学の祖。「思考は現実化する」など成功法則を体系化)
- ジョセフ・マーフィー(マーフィーの法則や潜在意識活用法)
- マクスウェル・マルツ(サイコ-サイバネティクス理論)
- ジグ・ジグラー(自己イメージ改造理論)
- ブライアン・トレーシー(営業の神様)
- デール・カーネギー(道は開ける・人を動かす)
- ジョー・ヴィターレ(引き寄せの法則を広めた「ザ・シークレット」の賢人エイブラハム)
現在はほぼ隠居状態でのんびり、山籠りで自給自足の生活も良いなぁとか考えたりしてます。
老いの恐怖との向き合い方
私達は、年老いていく不安と恐怖を、笑い飛ばしてしまうべきである、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。
なぜなら、嘆いたところでどうにもならないし、それよりも「誕生日になれば、一つずつ若くなるのだ」と考えた方が、遥かに有益だからです。
老いに勝つための、最高の手段は「自分の若さを信じること」です。
自分の実際の年齢が、10歳も上だということを知らされて、急に老け込んでしまった老人がいますが、そうであるなら、その逆も必ずあります。
とはいえ、自分の若さを信じるというのは、若者の真似をするということではありません。
それは、危険で無茶なことです。
この正しい意味は、常に社会に参加し、また自分に適した活動を行い、何事にも好奇心を失わないということです。
偉業を成し遂げた人の多くは、人生最大の仕事を55歳以降に行っており、60歳、70歳過ぎに行う人も結構います。
ここまでで学ぶこと
人間が持つ感情というものは、その人が持っている感情の方向へと、突き動かすだけのエネルギーを持っています。
なぜなら、感情は理性と共に、人間の動力源となるからです。
例えばですが、明るい性格の人は、自然と表情も明るく笑顔になりますし、逆に常に不安と恐怖に怯えている人は、自然と表情も曇り、怯えていますよね。
ですので、老いの恐怖と向き合う際には、それに怯えず、許容するだけの心構えを構築することが重要です。
また、ナポレオン・ヒルの成功哲学でも語られていますが「若さを信じること」とは「若いと勘違いすること」ではありません。
例えば、年齢を重ねれば、必ず体力の衰えは発生します。
この時に勘違いをしていれば、無茶が祟り、体を壊してしまうことになります。
重要なのは、許容する心を持つことです。
なぜなら、世界中には、歳を重ねてから偉業を成し遂げた人たちが、たくさんいるからです。
歳を重ねたからといって、可能性が収縮していくわけではありません。
重要なことは、あなたの現状と持っているものを、認めて活かせるかどうかなのです。
それでは続いて、老いによって得られるものについて見ていきましょう。
老いによって得られるもの
人間は、若さを失う代わりに、経験と知恵を得ることができる、とナポレオン・ヒルの成功哲学では語られています。
なぜなら、知恵は経験から生まれ、そして経験は時間と共に始まるからです。
確かに青春は素晴らしいものですが、その時代を過ぎて成熟が始まれば、青春を懐かしむ必要はありません。
未熟な若者から、成熟した大人への移行があるからです。
老いの恐怖の一番の問題点は、それが人間をのろまにし、劣等感を抱かせる点にあります。
最も円熟しているにも関わらず、です。
年を取るにつれて、大切になることは、年齢に応じた振る舞いや、態度を身につけることです。
円熟期に達した後で、若い人と同じようなことをしても、滑稽なだけです。
年齢と共に、豊かになる知識や理解力に感謝し、あなたはそれを大いに活用すべきです。
「理解」という言葉は、私達の言語の中で最も価値ある言葉で、世界が何よりも必要としていることです。
ここまでで学ぶこと
人間が持つ経験と知恵というものは、時間の経過からしか生まれることはありません。
なぜなら、こればかりは、実際に体験しないことには発生し得ないものであり、そのためには、それ相応の時間を要するものだからです。
青春は確かに甘酸っぱいものですが、成熟には完成した甘みがあります。
これは、世の中に在る、どのような実であってもそうですよね。
人間も同じように、若さによる失敗や、勢い余った行動も、甘酸っぱいものとして懐かしめますが、成熟には、それらを踏まえて完成した「味」というものがあります。
例えば、職場で考えてみれば、分かりやすいでしょう。
新入社員には、未経験ゆえの勢いや行動、考え方ができるものですが、それと同時に、たくさんの失敗を重ねるものです。
一方で、20年、40年とその仕事に従事している人には、これまでの経験を踏まえた上での知識や応対、また仕事に対する自信というものが備わっています。
この違いは、仕事に対する「理解」です。
時間が経験に変わり、そして知恵に育ち、理解に昇華される、この一連の流れは、若者が喉から手が出るほど、欲しているものです。
しかし、これは自然の法則を無視しているもので、過去に戻ろうとしても、無理なことと同じです。
だからこそ、若者は年配者から、その理解についての知恵と経験を得るために、話を聞いたりしているものです。
これは、ナポレオン・ヒルが成功哲学を体系化させたことと、全く同じことですよね。
続いて、老いの恐怖との付き合い方について見ていきましょう。
老いの恐怖との付き合い方
ナポレオン・ヒルの成功哲学を学ばれている人の中にも、そろそろ円熟期に達した人もいらっしゃるでしょう。
そしてもし、老いの影があなたの周囲に忍び寄っているなら、その影に向かいハッキリとこう言ってください。
「私はお前など必要としていない。ここから出て行け」
朝目覚めたとき、ハッキリとそう言うことが大切です。
そうすれば、肉体のウォーミングアップと共に、精神のウォーミングアップも万全です。
最も、同じ部屋に自分の夫なり、妻がいる場合には、あらかじめ打ち合わせておく必要があるでしょうが。
ここまでで学ぶこと
老いの恐怖との付き合い方というのは、軽いくらいで丁度良いのです。
なぜなら、それ自体に恐れる必要は全く無く、重く捉えるから、深刻な事態と勘違いしてしまうものだからです。
あなたが歳を重ねるということは、それだけ経験を身につけ、知恵に変え、物事に対する理解が深まったということです。
もしかしたら、これまで人生と向き合うことなく、惰性で過ごしてしまったので、理解したものが何もない、と思われる人もいるかもしれません。
しかし、そのような人でも、様々な部分から人生に対する深みや、教訓を得ていたりするものです。
その最たる例が、様々な人生を歩んでいるたくさんの人達でも、親になり、子供に教育ができていることが物語っています。
老いの恐怖の根本も、基本的には周囲との比較から生まれるものです。
自分より若い人を見たり、年配の人を見たり、同年代の人を見て、自分と比べることで、この恐怖は生まれたり、増大したりします。
そこで、私から提案できるお勧めとしては、周囲を見て比べることのベクトルを変えて、それを「自分」へと向けてみて下さい。
そして、自分と向き合った上で、自分自身と話し合い、自分の人生について考える時間へと変えてみて下さい。
そうすれば、老いの恐怖など気にならなくなり、あなたの人生を成熟させるための時間へと変えることができます。