マスターマインドと他の成功哲学ノウハウとの関係性｜ナポレオン・ヒルの成功哲学

マスターマインドのノウハウは、ナポレオン・ヒルの成功哲学で扱う、他のノウハウとの５つの関連性があります。

マスターマインドとは二人、あるいはそれ以上の同じ考え方を持った人たちが、信頼と完全な調和を基に、お互いの持つ理性や知性を分かち合って、共通の目的を達成するために結成された同盟のことです。

・周囲に協力者ができない
・集まってくる人のレベルに問題がある
・集まってきても、すぐに離れてしまう

このような悩みを抱えているような場合、マスターマインドよりも、他の成功哲学のノウハウに、問題があるかもしれません。

なぜなら、成功哲学というものは、時計のぜんまい仕掛けのように、それぞれのノウハウが、一つの歯車の部品として存在しており、それら一つ一つが、正しく噛み合っていないと動作しないからです。

この動画では、マスターマインドとそれに関連する成功ノウハウについて、それらがどう作用して関連してくるのかと、注意点からコツまで、実験内容や実話を交えて、ナポレオン・ヒルの成功哲学に、20年従事している専門家が解説していきます。

マスターマインドと関連してくる成功ノウハウ

１，目標や願望の明確化

達成と実現の出発点である、目標、願望の明確化との関係について言えば、願望を明確化することによって、マスターマインドが生まれ、かつ維持されるということです。

ポイント

マスターマインドとは、明確な目標が確立して、初めて成り立つものである、ということです。

例えば「いつかどこかで、何かのタイミングで起業したいんだよね」といった友人の意見に「いいね！私も一緒にやりたい！」とはなりませんよね。

マスターマインドを得るためには、「共通の目的を達成させる」という、明確な願望や目標がなくてはいけません。

マスターマインドを作りたいのであれば、まずは明確な目標や、願望の設定から始めましょう。

２，パーソナルイニシアティブ（自主性）

あなたは、主導権を握るべきです。

そして、何事においても、率先して行動をすべきです。

例えば、誰かがやってきて、あなたを救い出してくれるのを待っていては、何もできません。

実際に、ナポレオン・ヒルも、成功哲学を作るために、有益な知識や、体験の持ち主を見極め、それらを得るために彼らの後を追いました。

そのためには、常に自主的であり、率先して行動をしなければなりませんでしたし、時には、協力を得るために、多大な労力をついやすことも必要だったのです。

ポイント

マスターマインドの関係を作るためには、パーソナルイニシアティブが必要不可欠です。

自主的に動けたり、発言できない人に、人はついていこうとは思いませんよね。

もし、あなたが、誰かの指示がないと動けないのであれば、あなたの周囲にマスターマインドを作れない原因は、それも大きな要因となっているでしょう。

自主性を持って行動したり、発言できるようになるための第一歩は「Do It Now」、つまり「今すぐやれ！」です。

３，信念を貫くこと

これなしには、言葉の真の意味での、マスターマインドはあり得ないのです。

信念こそが、協調と秩序の基礎となるものです。

願望や目標を実現するためには、不断に、あなたの信念を、明確にしていかなければなりません。

最終的に成功を収めるには、そうすることが絶対に必要です。

ポイント

信念とは、揺らぐことのない考えや、自分の考えていることが、正しいと強く信じる心です。

例えば、あなたが誰かに付いていこうとしている時に、優柔不断な人を選ぶことはしないでしょう。

一貫した考えと、それを強く信じる心というものは、周囲の人を突き動かします。

周囲の人を、マスターマインドへと変えたいのであれば、まずはあなたの考えていることが、正しいと強く信じられるようになることです。

４，プラスアルファの魔法

プラスアルファの魔法とは、一センチ余分に進むことです。

つまり今、与えられている給料や、報酬以上のサービスをすることです。

自分が、必ずやらなければならないことに、必ずプラスアルファを付けるようにするのです。

この精神を発揮するとき、人々の協力が、いかに容易に得られるものか、あなたもきっと理解することでしょう。

決して功を焦らないこと。

そのゆとりある心構えが、人々の共感を呼ぶのです。

ポイント

相手に、相手が期待している以上のことをすることは、必ず喜ばれます。

こうした姿勢が、自然とマスターマインドを引き寄せることができるのは、誰の目にも明らかでしょう。

相手の期待を良い意味で裏切ることと、功を焦らないことは、非常に密接な関係があります。

功を焦らない精神がなければ、プラスアルファの魔法は、使うことができないからです。

この時決して、余裕ぶった見せかけの金メッキではいけません。

本当に余裕を持って、相手に接することができるかどうかが、ポイントです。

５，セルフコントロール（克己心）

自分自身を律することを学ぶまでは、マスターマインドを身につけることはできません。

他人をコントロールする前に、まず自分をコントロールすることです。

物事に取り組むに当たって、最も困難なことは、願望や目標に向かって、全力を集中することです。

力を分散したり、あるいは器用貧乏では、成功は不可能です。

ただ一つの目標、ただ一つの願望に向かって、自分自身を集中させることです。

人生は、ただ一つの願望を実現するのにさえ、十分な時間があるとは言い難いのです。

ポイント

自己管理ができない人に、人は何かを任せたりすることはありません。

例えば、遅刻グセがある人に、重要なプロジェクトを、任せることはしないですよね。

これは、他人を管理できても、自分には甘いという人も同様です。

例えば、自分に甘い人に、金庫番を任せるようなこともしないでしょう。

また、集中力というものがない人にも、人が集まることはありません。

例えば、あなたが出資者の立場にあったとして、飽き性の人に出資するかと言われれば、間違いなく断りますよね。

スティーブン・ホーキング博士も「不完全さがなければ、あなたも私も存在しないだろう」と言っていますが、何かを志す以上は、普通以上の脳力は、持ち合わせている必要があります。

グループ行動における研究

ここで、マスターマインドグループの活動に関しての、効果的なアドバイスをご紹介しておきましょう。

これは、ジョンホプキンス大学の、シェルドン・D・グラス博士の研究成果です。

博士は、グループの行動理由を、説明しようとしているのではありません。

これは、夫婦単位から世界的規模のグループまで、共通の目標を追求していくときの過程を、研究したものです。

そこには４つの発展段階があると、博士は言います。

第１、導入段階

これはつまり、目標決定の段階です。

新しい目標を設定して、それに皆が同意をするときです。

興奮、あるいは幸福感がその特徴です。

おそらく、あなたにも覚えがあるでしょう。

グループの誰かが、あるアイディアを提案したときのことです。

そのときは、素晴らしいアイディアだと思ったはずです。

しかし、いつしかそれは棚上げになり、その後は、捨てられてしまったりすることもあります。

ポイント

どんなものでも、新しく導入するときには、人はワクワクするものです。

冷蔵庫を買い替えた、車を買い替えた、スーツを新調した、自宅をリノベーションしたなど、その瞬間はとても高揚していますよね。

ワクワクしないと、棚上げになったり、捨てられてしまうことになります。

ですので、あなたが目標や願望を設定するときにも、必ずワクワク出来るような状況でないといけません。

第２、抵抗と確認段階

グループのメンバーは、新しい目標を達成させるために、生じる変化に対して不安を抱きます。

グループそのものが、変化に抵抗する要素を、内在させていることもあります。

あるいは、リーダーが真剣に取り組むのかどうかの、様子を見るだけの場合もあります。

どちらにしても、この段階では、メンバーはアイディア、時期、費用などを受け入れるかどうかの、グループとしての意向に、疑問を投げかけます。

あるいは、そのアイディアが、うまくいかない理由を、持ち出してくる場合もあります。

ポイント

この第２段階は、非常に興味深いものがあります。

なぜなら、色々な視点で見ると「結局全員抵抗している」という事実に気づくからです。

例えば、この実験では、新しいことを導入する立場の人々も、すくなからず抵抗は感じている、という結果です。

ここで、落ち着いて考えて頂きたいのですが、どんなことでも、新しいことに対して否定的で「導入せずに保留する人」というのも、必ず存在していますよね。

簡単に言うなら「決断しない人」や「先延ばしにする人」です。

つまり、何かを新しく導入する際には、誰もが等しく、抵抗しているのです。

何が言いたいかと申しますと、決断できない人や、先延ばし癖がある人も、悲観的になる必要はありません、ということです。

なぜなら、このような症状の人々が憧れている、決断できる人々も、同じように抵抗は感じているからです。

第３、生産段階

この段階で、グループは仕事に取りかかります。

抵抗と確認の段階を通り過ぎると、予定表が決まり、責任分担も確立し、次回のミーティングの日程も、決めることができます。

仕事を終わらせるのに、必要な手順は、この段階で全て決まります。

ポイント

人は、導入し、抵抗と確認が済むと、生産に入ります。

生産の段階とは、計画と行動の部門です。

よく、目標設定をしても、その達成計画を立てることができない人がいます。

この症状の人は、この「生産段階」へ辿り着く前に、取り掛かってしまっているケースがほとんどです。

つまり、第２段階の「抵抗と確認」を済ませずに、もしくは、おろそかにした状態で、次の工程へと進んでしまっているので、第３段階へ発展できないのです。

いつも達成計画で躓いてしまう人は、まずは一つ前の段階に戻って「抵抗と確認」をしっかりと済ませることをおすすめします。

第４、終了段階

これは、プロジェクトが完了したときです。

以上の分類は、複雑な次第を単純化したものですが、グラス博士が指摘するポイントは、多くのグループは必ず、この過程を辿るものだということです。

もしリーダーが、導入段階から一気に生産段階へ、性急に事を運ぼうとすると、グループの誰かが必ず、抵抗と確認の段階に後戻りしようとします。

新たなリーダーを立派に務めたいのなら、グループの気持ちを汲み取り、共通目標に達するまでの諸段階を、丁寧に辿っていかなければなりません。

グループが通過する過程を、十分認識しておけば、あなたの努力の成果が上がり、反対するメンバーに対して、寛容な気持ちを持つことができるでしょう。

抵抗、確認段階が終われば、グループは仕事に取り掛かるものです。

その時には、結合力の強いグループになっていることでしょう。

ポイント

人間も動物ですから、集団心理や、習性というものは必ず存在します。

それと同じように、人間ひとりひとりにも、習慣というものが存在します。

これを活かすことができれば、大きな力となりますし、見て見ぬ振りをすれば、大きな足枷となります。

これは、自分ひとりでもそうですが、マスターマインドという協力者を得るにあたっても、同じことなのです。

マスターマインドとチームワーク

ここであなたは、チームワークとマスターマインドのノウハウとの間にある、相違点に気づかれたでしょうか？

もしくは、この二つを「どちらも同じもの」として、一つのノウハウにまとめることが、できるかもしれないと、考えているかもしれません。

しかし、これらを一つにまとめてしまうと、両者の重要な相違点を、見逃してしまうことになります。

チームワークは、個々のメンバーが、別々の利害関係を持っている場合でも、成り立つものです。

なぜなら、必要なのは協力だけだからです。

ポイント

マスターマインドとチームワークは、世間では、同じものとして認識されています。

しかし、これらは大きな誤りです。

実際に、ナポレオン・ヒルの成功哲学でも、１７の成功ノウハウには「マスターマインド」と「チームワーク」は別の項目で、それぞれ独立しているのです。

どちらも協力という広い意味では、確かに似ています。

それでは、具体的な違いについて、聴いていきましょう。

マスターマインドとチームワークの違い

ここで、心からの協力と、やむを得ずの協力との違いを、述べてみましょう。

心からの協力は、結果が建設的で、互いに努力し合うので、永続的な力を確保することができます。

やむを得ず協力する場合は、メンバーは、必要以上に努力を継続しないので、すべてが先細りとなっていきます。

フレッド・C・リッカーマンは、キーストーン青少年団体国際連盟の理事長で、ナポレオン・ヒルの、古くからの友人です。

リッカーマンによれば「チームワークには自発的なものと、雇われたものがある」ということです。

自発的なチームワークは、いろいろな理由によってできるもので、必ずしも、目標を追求する必要はありません。

そのリーダーが好きだからとか、または義理などによって、協力しているだけかもしれません。

また、雇われチームワークの例は、どこででも見られます。

プロのスポーツチームは、高度な技能と、勝利への献身で協力はしますが、もし報酬の支払いがなくなれば、プレーを続ける者はいなくなります。

一方、マスターマインドは、強い使命感を持つ人々や、目標達成を決意している人々で、形成されるものです。

そのようなグループで顕著なのは、利害が一致していることと、共通の目標を目指して、協力して働くということです。

しかも、彼らの努力は、単に協力的というより、創造的なのです。

同じ心を持ったグループの熱意が、最高に集中した状態では、２+２は５にもなります。

このように、心の共同作用は、大きなものを成就する力を持っているのです。

ポイント

私がこの違いを説明するときには「加算」か「乗算」かで例えています。

チームワークは加算、マスターマインドは乗算です。

チームワークなら加算なので、心はバラバラですから、０だったり－５だったりと、様々な人がいます。

しかし、チームワークの総合値を計るのであれば、加算ですから、マイナスの人が存在しても、そこまで大きな被害にはなりません。

しかし、マスターマインドの乗算の場合には大問題です。

０が一人でもいれば、他の数値が何万であろうと、総合値は０にされます。

また、誰か一人でもマイナスがいれば、総合値はマイナスになります。

だからこそ、マスターマインドは慎重に選ぶべきであり、それが正しく成されれば、加算では見たこともなかったような、桁違いの数値になるのです。

ナポレオン・ヒル・ゴールドメダリストの実例

アーサー・E・バートレットは、巨大なセンチュリー21不動産会社を創立しました。

彼は、マスターマインドのノウハウは、会社の成功に欠かすことのできなかったものだ、と言っています。

彼は、当時のことについて、このように言っていました。

「我々、全員は９０日ごとに集まりました。

まるで、マスターマインドの見本のようなものでした。

３０人の事業家たちは全て、同じプランに従って動き、同じ願望、同じ気持ち、同じ目標、つまり、世界最大の不動産会社を作る、という目標に向かって働きました。

私達は、調和を保ちながら働きました。

大筋は別として、細かい点では、全てについて合意したわけではありませんが、お互いを尊重し、お互いを思いやりながら、問題解決に集中しました。

それは全員が、大変に率直でした。

３０人が一致して、会社の成功のために働いたことは、私の一生にとって忘れがたい経験の一つでした。

彼ら無しには、我がセンチュリー21は出来なかったでしょう」

マスターマインドについての、考察を終えるにあたり、私が何よりも強調したいことは、儚い夢とは根本的に異なる、真に人間的な願望を実現する、インスピレーションの源が、マスターマインドの中に隠されているという真理です。

それを活用するには、どうすれば良いでしょうか？

それは、一個人の力を超えた、知性の共同体を作り出すために、今すぐ行動を開始することです。

マスターマインドを作るのに必要なのは、共通の目標に向かって、一致して働くという、調和的な複数の心です。

ポイント

例えば本当に、ごく僅かの人にしか話せない、秘密を共有するグループを、作るイメージをしてみて下さい。

その時にはきっと、信頼できて、必ず秘密を守れる、ごく僅かの限られた人で、そのグループというものは、構成されるはずです。

マスターマインドというものも、これと同じです。

だからこそ、一致団結して、事を起こすことができます。

夫婦のマスターマインド

リック・ヒースとジンジャー・ヒースは、マスターマインドによって、１９８１年は赤字だった、テキサス州キャロルトンにある、ビューティーコントロール化粧品会社を、１９８６年には、純益３３０万ドルの会社に成長させました。

その総売り上げは、２３００万ドルにも上ります。

これは、記録破りの実績でした。

この会社の成長が近年、いくらか落ち込んでいるのは、会社の総収入の36%を占めている、テキサス州の景気が、下降気味であることに影響されているからです。

そこで、会社としては、売り上げの拡大を図るために、コスト抑制のプログラムを作成し、州外でのマーケットシェアを増やすために、積極的な販売拡張政策をとりました。

それは、新しいマーケティング方法を追求し、全米的な宣伝キャンペーンを張るというものです。

理想的なマスターマインドは、夫婦によって作られるものですが、この最たる例が、リック・ヒースとジンジャー・ヒースの夫婦です。

このダイナミックな２人は、共通の目標の追求に、彼らの力とエネルギーを結合させたのです。

まず、顧客に無料で、あるサービスを提供しようと考えたのは、妻のジンジャーでした。

つまり、女性の体型、顔形、服装、メイクアップなどによって、変わる個性を、コンピューターで正確に診断をして、ベストイメージを前面に出す方法をサービスする、というアイディアです。

彼女は、役員会の議長を務め、製品とコンセプトの開発、製品の品質管理面を担当しました。

リックは社長であり、最高経営責任者です。

妻との共同経営と、２０年にわたるセールスの経験を生かして、活躍しています。

彼のマーケティング、人材募集、経営戦略によって、ビューティーコントロール社は、過去５年間で急成長を遂げた、株式公開１００社中の一つに、数えられるようになりました。

ヒース夫妻は、毎日自宅の近くをジョギングします。

その家は、最近１００万ドルで購入したものです。

それから、朝食を一緒に取った後、ジンジャーは新車のベンツで、子供たちを学校へ送ってから、オフィスで夫と合流します。

以上は、夫と妻による、マスターマインドの活用例です。

マスターマインドの活用は、このようにグループを、力強い、大きなものへと導く力を持っているのです。

ポイント

夫婦のマスターマインドというものは、一番手早く活用できる例です。

なぜなら、夫婦である以上は、共通の「家庭と家族」というものがありますので、そのためになら一致団結して、協力する必要があるからです。

お互いが共通の「家庭と家族」というものを守り、幸せや安定というものを求めますので、何が最善であるかを、率直に議論して「今すぐやれ！」の精神で、事を起こします。

家族以外のマスターマインドのコツ

何よりも尊い共同体が、あなたの愛する人との結びつきです。

それは夫であり、妻であり、恋人ですが、それ以外にも、真の同志となるべき、何人かの候補者がいるでしょう。

もちろんその場合、ただ好きだからという理由で選んではいけません。

その人物が、あなたの計画に与える恩恵、及びあなたの計画から、彼が受け取るべき利益を、慎重に検討してください。

ありのままのあなたを受け入れ、共に歩んでいける人は必ずいるものです。

あなたのグループは、願望や目標の規模と、性格によって決まります。

グループの人選が済んだら、彼らにあなたの計画を打ち明けてください。

そして、集団の中に調和と秩序が生まれれば、彼ら一人一人は、あなた自身の延長となるでしょう。

その時、彼らの意見やアイディアを取り入れ、計画を十分に練り上げ、必要な点には変更を加えます。

グループの中に不和が生じた場合は、速やかにその原因を究明しなければなりません。

もしその原因が、特定の不満分子にあるとすれば、毅然とした態度で臨むべきです。

ただ一人の不満分子といえども、そのまま放置すれば、グループ全体に悪影響を及ぼし、団結にヒビを入れることにもなりかねません。

もちろん、民主主義はどんな場合にも、鉄則ではありますが、時には全体の調和を図るために、強い権限を行使することも必要です。

集団の指導者として、あなたは常に積極的な心構えを持ち、豊かな感受性を保持しなければなりません。

あなたがメンバーと共にいるとき、特にそうです。

そして、興味と関心を忘れず、事業を推進するための意義と目的を、常にグループ全体に伝えることが、あなたの仕事です。

マスターマインドを、グループ全体のものとするよう、常に努力してください。

グループの調和と秩序を保つ上でも、これは大変有効な手段です。

成功を可能にする提携の第一歩は、自分自身とうまくやることです。

もう一人の自分に、マスターマインドを用い、完全に打ち解けるようになることです。

これは全ての基本です。

ポイント

最後の２文が、成功を可能にする真理だったりします。

成功を可能にする提携の第一歩は、「もう一人の自分自身」とうまくやることです。

この、もう一人の自分自身と、マスターマインドの関係を築けるかどうかが、成功の肝なのです。

なぜなら、あなたの成功を邪魔する一番の存在は、この「もう一人の自分自身」だからです。

心が折れそうになる時、普段、決断しないような大きな事を決断する時、何かを考える時、生まれてから現在まで、いつでもあなたの側にいるのは、伴侶ではなく、もう一人の自分自身です。

第１段階で、目標を設定している時に、あなたに向かって「そんなの無理だよ」とご丁寧にアドバイスしてくれるのが「もう一人の自分自身」です。

他にも「もう一人の自分自身」によって、ギクッとしたり、２４時間、それこそ夢の中にまで出てきて、あなたのことを萎縮させられているような状態では、マスターマインドの関係とは言えません。

マスターマインドは乗算の関係ですから、あなたの中にいる「もう一人の自分自身」がマイナスなのであれば、あなたの表面が、どんなにプラスで覆われていたとしても、総合値はマイナスになるのです。

まずは、あなたの中にいる「もう一人の自分自身」と、マスターマインドの関係を築けるようになりましょう。