自己啓発をスキルアップの行動へ変える5つの実践法と心構え

今回は自己啓発でスキルアップを叶える方法について解説します。

・自己啓発の本や動画を見ても仕事のスキルや成果がなかなか上がらない
・自己啓発でスキルアップするコツはある？

こうした疑問や思いをお持ちの人はたくさんいます。

一方で自己啓発を取り入れてプレゼン力や、コミュニケーション力などのスキルアップにつなげている人もいます。

この差は特別な才能ではなく、自己啓発をスキルアップのためにどう使うかを意識しているかどうかです。

そこで今回は自己啓発でスキルアップを目指すときの基本視点、伸ばしたいスキルの絞り方について解説します。

この動画を見る行動に変える5つの実践法、振り返りと記録のコツ、長く続ける心構えが分かりますので是非最後までご覧ください。

それでは早速、自己啓発でスキルアップを目指すときに大切な考え方から見ていきましょう。

自己啓発でスキルアップを目指すときの基本視点

自己啓発でスキルアップを目指すときに大切なのは、まず伸ばしたいスキルを一つに絞ることです。

何となく全体を良くしたい、人生を変えたいというぼんやりした目的のまま自己啓発に取り組むのはお勧めしません。

これでは本や動画の内容が頭の中で混ざり合い、結局どのスキルがどれだけ伸びたのか分かりにくくなります。

最初の3ヶ月は仕事の段取り力、次はプレゼン力といったようにテーマを絞って自己啓発を選びましょう。

そうすると学びとスキルアップのつながりを感じやすくなります。

この視点が重要な理由は、スキルアップは本来とても具体的なものだからです。

例えば仕事のスキルには情報を整理する力、分かりやすく伝える力、協力して進める力などさまざまな要素があります。

にもかかわらず、とにかくすごいビジネス書をたくさん読むといった形で自己啓発するとどうでしょうか。

これではどのスキルに効いているのかが分からず、努力の成果も見えにくくなります。

自己啓発でスキルアップをしたいなら、まずスキルの方を具体的にすることが遠回りに見えて実は最短ルートです。

例えば会議でうまく意見を伝えたいという人なら、スキルとしてはプレゼン力や説明力がテーマになります。

このときには伝え方に特化した本や講座を自己啓発として選びます。

そして学んだ内容を日々の会議で一つずつ試していくと、自己啓発がスキルアップと直結している感覚を持てます。

逆に何となく成長したいまま自己啓発を続けていると、頑張っているのに変化が見えずやる気が落ちてしまいます。

伸ばしたいスキルを絞り込む3ステップ

自己啓発でスキルアップを狙うなら、最初にどのスキルを強くしたいのかを決めておくことが欠かせません。

ここが曖昧だと自己啓発の内容もバラバラになり、時間とお金だけが減っていきます。

そこでおすすめなのが現状を知る、理想の姿を描く、優先スキルを一つに絞るという3ステップで考える方法です。

この流れを一度通しておくと、自己啓発で何をインプットしてどんな行動に変えていくかが整理しやすくなります。

この3ステップが役に立つ理由は、今の自分となりたい自分を結ぶ橋を具体的なスキルで架けられるからです。

漠然ともっと仕事ができるようになりたいと願っていてもいけないのには理由があります。

それはどの場面で、何ができるようになればOKなのかを決めなければ自己啓発も選びようがないからです。

・打ち合わせの進行ができるようになりたい
・資料づくりのスピードを上げたい

このようなレベルまで具体化できれば、そのために必要な自己啓発を選びやすくなります。

3ステップのイメージを表にまとめると次のようになります。

ステップ	やること	具体例
1. 現状を書く	困っている場面を3つ書き出す	会議で話がまとまらないなど
2. 理想を書く	1年後どうなっていたいか一文にする	会議の進行役を安心して任されている
3. 優先スキルを決める	そのために最優先で伸ばすスキルを一つ選ぶ	段取り力／説明力／交渉力 など

例えば資料作成にいつも時間がかかるという悩みがあるとします。

それなら、1年後には2時間以内で分かりやすい資料を作れるようになる、と理想を書きます。

そしてそのための優先スキルを情報整理とまで絞り込みます。

これが決まるだけで情報整理の自己啓発、分かりやすさの自己啓発と選ぶ本や講座もはっきりしてきます。

自己啓発をスキルアップの行動に変える5つの実践法

自己啓発でスキルアップを実現するには、読んで終わりではなく日常の行動を少しずつ変える仕組みに落とし込みが必要です。

どれだけ良い本やセミナーでも、現場で試す回数が少なければスキルアップにはつながりません。

そこで役に立つのが、自己啓発の内容を小さな行動に変える5つの実践法です。

この5つが効果的なのは、学ぶ→試す→振り返るというサイクルを無理なく回せるからです。

大きな変化を狙うと失敗したときのダメージも大きくなり、途中でやめたくなってしまいます。

反対に一つの場面だけでやってみる、一日一回だけ試すといった小さな実践から始めてみたらどうでしょうか。

これなら失敗してもやり直しがききますし、少しうまくいけば大きな自信になります。

5つの実践法を表にすると次のようになります。

実践法	やること	具体例
1. 一日一つだけ試す	本で得たアイデアを一つだけ選び、その日中に試す	会議で必ず一度は要点をまとめて発言する
2. 場面を固定する	実験する場面を決めておく	毎週の定例会議だけ新しい進め方を試す
3. チェック項目を決める	できたかどうかを簡単に判定できる指標を作る	質問を一度は投げかけられたか など
4. メモで振り返る	その日のうちに良かった点・課題を一言メモする	通じた表現・伝わりにくかった説明
5. 週に一度まとめる	一週間分を振り返り、次週に続ける行動を決める	続けたいパターンを一つだけ選ぶ

例えばプレゼン力を伸ばしたなら、一日一つ相手の立場で説明するポイントを意識すると決めるだけでも良いです。

そしてその日の終わりに、今日うまくいった説明と伝わりにくかった説明を一言ずつメモしておきましょう。

これで次のプレゼンでは自然と修正点に目が向きます。

こうした小さな実践の積み重ねが、自己啓発でスキルアップを実現する土台になります。

スキルアップを定着させる振り返りと記録のコツ

自己啓発でスキルアップを目指すなら、行動だけでなく振り返りと記録をセットにすると成長を実感しやすくなります。

人は今の自分に慣れてしまうと、少し前の自分との違いに気づきにくくなるからです。

同じミスを繰り返しているように見えても、よく見ると次に挙げるような変化が起きていることも多くあります。

・落ち込む時間は短くなっている
・次の行動に移るまでの切り替えが早くなった

振り返りと記録が大事なのは、できなかった点だけでなくできるようになってきた点も拾えるようになるからです。

自己啓発でスキルアップを目指している人ほど、自分に厳しくなりがちでまだまだ足りないところにばかり目がいきます。

そこであえて週に一度は良くなっているところだけを見る時間を作ることで、自分への信頼が増して挑戦しやすくなります。

振り返りのコツを表に整理すると次のとおりです。

見るポイント	質問の例	書き方の例
できたこと	今週うまくいった場面はどこか	会議で一度は落ち着いて意見を言えた
変化したこと	3ヶ月前と比べて変わった点は何か	焦ったときでも深呼吸して話し始められる
次に試すこと	来週一つだけ続けたい行動は何か	要点を箇条書きで整理してから話す

例えば毎週金曜日の夜に10分だけ時間を取り、今週の成長メモとして3行だけ書く習慣をつくるのも良い方法です。

うまくいった行動、前より楽になった場面、来週続けたいポイントを一行ずつ書くだけでも効果的です。

これでスキルアップの軌跡が少しずつ見えてきます。

自己啓発でスキルアップを目指すなら、行動と同じくらい気づきと記録にも目を向けてみてください。

自己啓発でスキルアップを長く続ける心構え

自己啓発でスキルアップを望むなら、短距離走ではなく長距離のイメージで続けるという心構えが欠かせません。

数日や数週間で劇的な変化を求めるほど、思ったようにいかない現実とのギャップに落ち込みやすくなります。

そうではなく3ヶ月で小さな変化を手に入れて、1年で仕事の手応えを変えていく等のペースで構えると楽になります。

この心構えが大切なのは、スキルアップにはどうしても停滞しているように感じる時期があるからです。

最初は新しいやり方に手応えを感じても、途中から本当に意味があるのだろうかと不安になるタイミングがやってきます。

そのときに今は伸びている途中の時期、練習している時間もスキルの一部と捉えられるかでその後の伸びが変わります。

例えば自己啓発でスキルアップを目指すときに、次のような心のルールを決めておくのも良いでしょう。

1. 比べる相手は他人ではなく3ヶ月前の自分にすること
2. できなかった日は責めず、明日やることを一つ決める日と割り切ること
3. スキルアップに役立つ失敗は、必ずノートに一つは学びとして残すこと

この心構えを持てばスキルアップの途中で落ち込むことがあっても、ここを越えたら一段上に行けると支えやすくなります。

自己啓発でスキルアップを長く続けるとは、完璧な自分になることではありません。

失敗しても戻ってこられる自分で在り続けることだと考えてみてください。

編集後記

自己啓発とスキルアップの相談では、本を読んでも仕事に活かせないという声がとても多いです。

これまでの研究で明らかなのは、一つの場面を決めて新しいやり方を試す人ほど結果的に成長が早いです。

いきなり全部の仕事を変えようとす人のほとんどはうまくいかずに終わります。

毎週の定例会議だけ、毎朝のメール整理だけといった小さな領域から始めると、成功体験も集めやすくなっていました。

もし自己啓発でスキルアップが実感できずに悩んでいるなら、まずは適用する場面と行動を一つ決めて実験してみてください。

その小さな一歩が次の変化のきっかけになります。