受け取る以上に与えることの意義｜ナポレオンヒルの成功哲学

ナポレオン・ヒルの成功哲学にある、プラスアルファの魔法というものは、奉仕の精神で報いることですが、その効果は大きいものですが注意点もあります。

しかし、この精神を上手に実生活へ活かすことができれば、目標や願望の実現に役に立つほか、仕事やプライベートを充実させることにも役立ちます。

実際に、私自身もこの成功哲学を実践することの重要さを知っていますし、周囲の人でこの力を活用して成功した人たちを沢山知っています。

・自ら進んで与えるのが怖い
・裏切られないか不安

このような想いをお持ちの人が、今回の内容からプラスアルファの魔法を実践する重要性に気付けるように、この動画では

・受け取る以上に与えることの意義
・得たもの以上を返す重要性
・主導権を握れる二枚のカード
・仕事で願望や目標を持つ重要性
・プラスアルファの魔法を実践時の注意点

これらについて、ナポレオン・ヒルの解説を元に、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、ひとつひとつ詳しく解説していきます。

こちらの内容に関しては、私達リアライズのYouTubeチャンネルでも聴く動画として上げています。

記事を読むよりも動画で聴いて学びたい方は、下部のリンクから動画を活用してみて下さい。

受け取る以上に与えることの意義

一マイル余分に進むことのメリットは、何よりもまず収穫が増大することです。畑に蒔いた種のように、たった一粒の麦からたくさんの麦が取れるのです。

それは、人間の土台作りにも当てはまることで、もしあなたがプラスアルファの努力によって奉仕や貢献をすれば、それは確実に増大し10倍、100倍にもなるでしょう。

これらは、時にはチャンスや出会いという形で見返りがあるかもしれません。そして「利益増加の法則」と共に「利益減少の法則」というものがあります。

もし、あなたが嫌々ながら奉仕をしたり、下心があってそうする場合には、見返りは決して多くはならず、むしろ減ってしまうかもしれません。

利益増加の法則を理解するには、チャールズ・シュワッブの人生を知るのが一番です。

後にカーネギーの後を継いで、USスチールの社長になるシュワッブは、鉄道線路の工夫をしていた時に、カーネギーから直接スカウトされたのです。

チャールズ・シュワッブは、アンドリュー・カーネギーの製鉄会社の日雇いから再スタートしました。

働き出した頃、彼は特に目立つようなところもなく、頭角を表すという程のことはありませんでした。

しかし、いつも明るく真面目で、あらゆる人々と友達になれる人柄が彼の最大の長所で、それを活かし人々のために尽くしました。

それも二歩、三歩と進んで尽くし、彼はいつも明るい笑いに包まれていました。

チャールズ・シュワッブは、カーネギーの王国で出世し、やがてナンバー2の地位まで昇りました。

給料も、仕事に見合うだけの高給でしたが、カーネギーはシュワッブの奉仕の精神に対しては、その何十倍もの報酬で報いたのです。

見返りや報酬を求めないからこそ、信じられないような見返りが与えられる、この逆説を理解してください。真の奉仕とは、そういうものです。

ここまでで学ぶこと

利益増加の法則を元に、奉仕を行うことは成功の王道ですが、ナポレオン・ヒルも語っている通り、見返りを求めて行うと、返って利益は減少することになります。

これは、社会に置き換えて考えてみれば、誰でもすぐに理解ができることです。例えば、上司にゴマをするような奉仕は、本来のものとは全く性質が異なりますよね。

見返りや報酬を求めない奉仕というものは、世間でも感動の話として語られることから、人の感情を大きく動かすだけの力を持っています。

社会でも、給料以上に働く社員がいれば、それは自然と上司や役員、経営者の目に止まり、昇給や昇進の機会にも恵まれるのは、本人がチャンスを勝ち取った結果です。

もし、現状に不満を持っているのであれば、まずは自分から進んで、与えられているもの以上の対価を、相手に与えてみるところから始めてみましょう。

それでは続いて、ある若い店員のエピソードについて、ナポレオン・ヒルの見解を見ていきましょう。

人生を変えた10分間のエスコート

ここで再び、カーネギーが教えてくれた話を紹介しましょう。これは、見知らぬ者同士の間にもこのノウハウが働き、思わぬ結果をもたらすことを示しています。

ある雨の日の午後、年配の婦人が一人、ピッツバーグにあるデパートの回転ドアを押して、店内に入ってきました。

何人かの店員は、彼女に気付きましたが、彼女が何も買いそうもないので、誰も声を掛けませんでした。しかし、その中の一人の若い店員が丁寧に話しかけました。

「何か用事がありましたら、ご遠慮なくお申しつけ下さい」

「いいえ、ただ雨を止むのを待っているだけです」

彼女がそう答えると、若い店員はカウンターの後ろから、椅子を持ち出してきて婦人を座らせました。

雨が止むと、彼は婦人を出口までエスコートして、馬車を探してきて、彼女を乗せました。別れ際に、彼女はその若い店員に名刺を求めました。

数ヵ月後に、そのデパートの支配人の元へ一通の手紙が届きました。それには

「イギリスへ行って、お城で使っているような家具や調度品を一式買いつけて欲しい。また、担当はあの店員にするように」という注文が書いてありました。

発注者はピッツバーグ一の大金持ちです。支配人は、驚いて手紙の差出人の邸に出掛けて、注文を貰った礼を言い、買いつけには別の専門家を派遣したいと頼みました。

なぜなら、その若い店員は家具の担当ではなかったからです。しかし、発注者である老婦人は、自分の意見を変えませんでした。

結局、その若い店員がスコットランドまで家具を買いつけに行き、数十万ドルという売り上げを店にもたらしました。その老婦人は、実はカーネギーの母親でした。

その若い店員は、この事がきっかけでカーネギーのパートナーになるという幸運に恵まれます。その発端となったのは、あの雨の日の彼の礼儀正しい親切心でした。

カーネギーの母親をエスコートした10分間は、彼が仕事で取り組んだどのような接客サービスよりも、素晴らしい報酬を与えてくれました。

ここまでで学ぶこと

このエピソードは、大きな組織の一員として、現場で仕事をする若者であっても、目の前にチャンスはあり、それを活かせるかで人生が変わることを認識できます。

もし、今生きている状況が他の誰とも関わることがないのであれば、奉仕のチャンスは訪れないかもしれませんが、そのような人はおそらくほとんどいないでしょう。

そして、この若者の奉仕は誰にでもできることです。なぜなら「たった10分の間、人に優しくエスコートしただけ」だからです。

チャンスの種は、この若者だけのものではなく、店員全員に平等に用意されていましたが、それをほとんどの人は見過ごし、たった一人だけが反応したのです。

成功を志す人のほとんどが、自分の僅かな可能性を信じて、あれこれと挑戦していますが、そのほとんどが「どうなるか分からない」ものであっても、果敢に挑みます。

それであれば、こうした奉仕の精神で周囲に与えることにも、同様に励むことができるはずです。

自分にはチャンスがない、と嘆いている人は、まずは周囲に奉仕の精神で対応することから始めていきましょう。

そうすれば、この若者のように、チャンスをいつの間にか掴んでいたり、今まで気付けなかったチャンスに気付けるようになります。

それでは続いて、与えられたもの以上を返すことの重要性について、ナポレオン・ヒルの見解を見ていきましょう。

得たもの以上を返すのは自然の法則

受けた恩を大きくして返すならば、あなたは確実に利益を得ることができるでしょう。

しかも、それが習慣になっていれば、すべてが自然に利益を生み出す方向へ動き始めるのです。

それなりの結果を得るためにも、やはり習慣にしてしまうことが必要です。

相手に対する奉仕は、自発的に思いやりの態度で永続的に行い、すぐに結果を求めるようなことではいけません。

明確な目標のセッションでも述べたように、人生とはあなたの雇い主であり、あなたの仕事や奉仕に対しては、決められた額の報酬を払うでしょう。

そして、自然とは代償なしでは一切のものを与えません。あなたの奉仕と自己犠牲があって初めて、自然はその豊かな内面を見せるのです。

ここまでで学ぶこと

得たもの以上を自ら進んで返すことも、大きな奉仕であり、自然の法則でもあります。

明確な目標のセッションで述べられている「人生とはあなたの雇い主である」という部分に関しては、こちらの動画をご覧になってみて下さい。

目標や願望を持ち、そのための達成計画を立て、自分に信念が芽生えたら、実際に行動に移すわけですが、その時に成功の扉を開ける鍵がプラスアルファの努力です。

自ら進んで相手の役に立ったり、相手が望むであろうことを推測して、先に差し出すことは、成功の扉の鍵を開けることと同意であるとしたら、実行しますか？

こう質問すると、ほとんどの人が奉仕の精神で相手に与えることの重要性に気付きます。

しかし、実際にはどうしているかと言うと、ほとんどの人が与える前に得ることしか頭にないか、いかに多く得るかしか考えていません。

成功の扉の鍵を開けることと同意である奉仕に励むことを、習慣にすることが出来た場合、あなたの人生にこれから何が起こるかを想像してみて下さい。

すると、ほとんどの人が自分の明るい未来を見ることが出来たはずです。しかし、これは利益増加の法則に則るためには、見返りを期待しないことが重要です。

ですので、まずは相手のためだけを考えて、どうしたら相手が喜ぶかを基準にして、奉仕に励むようにしましょう。

それでは続いて、カーネギーから依頼を受けたナポレオン・ヒルが見た、現実のプラスアルファの魔法について見ていきましょう。

現実に目の当たりにしたプラスアルファ

カーネギーの紹介で、私が成功のノウハウの研究のために一番最初に会ったのは、若き日のヘンリー・フォードだったことは、最初に述べました。

彼は、労働者の賃金に「プラスアルファの法則」「代償の法則」「利益増加の法則」が当てはまることを、最初に証明した男です。

1914年に、フォードは自分の会社で働く職工の給料を、一日8時間労働で最低5ドルにしました。

当時の平均的な給料は、一日9時間労働で2.7ドルですから、いかに彼が思い切ったことをしたかが分かります。

すると人々は「フォードの会社は一年で潰れるだろう」と噂をしました。

共同経営者だったマルコムソンも、フォードのこの方針に反対して退社し、フォードは銀行から借金をして、共同経営者の持株を買い上げなければなりませんでした。

結果は皆さんもご存知のように、利益を追求するのではなく、まず労働者に与える「プラスアルファの法則」の勝利でした。

なぜなら、誰もこんな条件の良い職場を失おうとは思わないからです。職工達は、自分たちが会社から与えられた以上のものを、会社に与える方法を考え始めたのです。

会社を潰さないために、すべての従業員が自発的に、猛烈に合理化へと取り組みました。

その結果、予想に反して一人ひとりの給料は上がりましたが、会社全体の経費に占める人件費の比率は上がりませんでした。

また、それ以降の約25年という長期間、フォード社は

・労働者の高いロイヤリティー
・低い欠勤率
・ゼロに近い転職率
・ゼロの労働争議

これらによって、より高い生産性を確保し、大きな利益を上げ続けることに成功します。

会社の利益よりも労働者の利益を考え、時間あたりで他社の倍という高賃金は、プラスアルファの法則であり、労働者が生産性の向上で応じたのは「代償の法則」です。

また、長期に渡って会社に大きな利益をもたらせたのは「利益増加の法則」が当てはまります。

ここまでで学ぶこと

当時の段階で将来的に成功するであろう、フォードを見抜いていたアンドリュー・カーネギーの先見の明は、常人には計り知れないものがあります。

しかし、このような先見の明も「プラスアルファの法則」「代償の法則」「利益増加の法則」を、自身が適応できるレベルに在ったとしたら不思議ではありません。

実際に、これらの力を知らない人たちからしたら「一年で潰れる」と思っていたわけです。

もし、このエピソードを見て「私もそのような会社があれば率先して働くのに」と思ったなら、それは既に後手を踏んでいて、奉仕の精神に反することになります。

なぜなら、そのような条件に関わらず、あなたが既に奉仕の精神を持って働いていたのなら、その働きを見ている人たちから、昇進や引き抜きの声が掛かるからです。

プラスアルファの精神を持って奉仕に励むことは、どこまでも「自ら進んで」が前提条件となります。

ですので、奉仕の精神に励むのであれば、チャンスを待って行うのではなく、自ら進んで現状から挑戦していくようにしてみましょう。

それでは続いて、奉仕の精神を持って報酬以上の働きをすることの原理について、ナポレオン・ヒルの見解を見ていきましょう。

主導権を握れる二枚のカード

ビジネスパースンとして仕事を得たり、収入を確保するためには、最低限給料に見合うだけの仕事をしなければなりません。

経営者は、従業員が働くことによって、上がった実績の中から給料を支払うのです。

よく「給料を貰うから働く」というように誤解している人がいますが、事実は逆なのです。「働くから給料を貰える」のです。

フォード社の労働者は、このことをよく理解していたのです。これは、医者や弁護士や音楽家のように、人々から「先生」と呼ばれている人でも同じことです。

彼らは、患者やクライアントにサービスを提供して、初めて報酬を請求できます。

「請求された金額が高過ぎる」と思ったら、人々は一度は支払いを承諾しても、二度目は別の「先生」を探すでしょう。

世の中には、最低限のサービスで、最大限の報酬を要求する人たちがたくさんいます。

それは、大自然の法則に対する、勝つ見込みの無い挑戦だということに気が付かなければなりません。

これは例えるなら、卵欲しさにそれを生むニワトリを殺してしまうのと同じことです。

給与や賃金の決定権は、一体誰が握っているのでしょうか？一般的に、それは経営者にあると思われています。しかし、真実の決定権を社員自身が握る方法があります。

・常に報酬以上に働く
・高い願望や目標を持つ

この二枚のカードを握っていれば、賃金の最終決定権は社員のものです。

「報酬以上に働かなければ、報酬を引き上げることはできない」この簡単な言葉の意味を、じっくり考えてください。

ここまでで学ぶこと

働くから給料をもらえるということは、一般の社会人であれば、身を持って知っている事実です。

なぜなら、自分の一カ月の働きの報酬は、翌月にならないと給料として貰うことは出来ないからです。

しかし、ここでナポレオン・ヒルも説いている内容ですが「給料を貰うから働く」精神で、かつ「最低限のサービスで、最大限の報酬を要求する人」がたくさんいます。

もし、あなたがお客として訪れたお店に「利益を貰えるから対応する」精神で、かつ「最低限のサービスで、最大限の利益を要求する店員」がいたらどうでしょうか？

間違ってもそのお店では購入したくはないですし、必要に迫られ、どうしてもそのお店で購入する必要があっても、その店員は避けるようにしますよね。

これでは、絶対にプラスアルファの魔法というものが発生することはありません。

今度は、あなたがこのお店の経営者だとして、このような態度で仕事をしている従業員を見かけたら、どう対応するかを考えれば、事態の緊急性に気付けるでしょう。

ですので、あなたが従業員として仕事に従事する際に、ナポレオン・ヒルが説いている二枚のカードを握って仕事をすることは、主導権を持つことに繋がるのです。

なぜなら、そのような従業員を経営者目線で見たら、絶対に手放したくないからです。

それでは続いて、仕事に就く上で願望や目標を持つことの重要性について、ナポレオン・ヒルの見解を見ていきましょう。

仕事において願望や目標を持つ意味

次に「高い明確な願望や目標を持つ」とは、どういうことか検討してみましょう。

大変残念なことに、働く人の98%は自分の人生に対して、他人に語るような願望や目標を持っていません。

そのような人たちは、運命の女神が毎日、目立たぬように目の前に蒔いてゆく、幸運の種に気が付きません。

気が付いても、彼らはその種を拾って、大地に蒔いて育てようとはしないのです。成功する人は、これらの幸運の種を見逃しません。

その人たちは、毎日仕事の他に種を見つけ、拾って、育てるというプラスアルファの努力を厭いません。

運命の女神は、そのような人にだけ、報酬以上の支払いの用意をするのです。幸運の種を見つける秘訣が、高い明確な願望や目標を持つということです。

あのエドウィン・バーンズのことを思い出して下さい。運命の女神は、エジソン研究所の中に、毎日幸運の種を蒔いていたのです。

ですが、それを見つけて育てることができたのは、エジソンのパートナーになるという、高い目標を持ったバーンズだけだったのです。

奉仕や献身という、常にプラスアルファの努力をする習慣は、やがてあなたをかけがえのない人間にします。

組織や企業にとって、絶対必要なかけがえのない人間になれば、あなたには必ず、世間並み以上の報酬が与えられます。

もし、世間並みかそれ以下の報酬なら、あなたは別の場所で、職種や労働条件を選べる立場に立てるでしょう。

世の中には「言われたことだけ」やっていたら、絶対に務まらない仕事がたくさんあります。

企業経営の最高責任者はすべて、その企業にとってかけがえのない人たちです。

真の経営者は、プラスアルファの努力をするように、自分自身をトレーニングするものです。

彼らはみんな、自分のサラリーは自分で決めています。あなたも自分の手で、自分の値段表を作らなければなりません。

成功する人は、明確な条件で富を要求します。なぜなら、富を得るためのはっきりとした計画を持っているからです。

彼は、計画を実行に移し、自分が要求する富と同等以上の奉仕をします。

人生における代償の法則とは、富めるものに対しては、富める者の条件で支払いをし、願望や目標を持たない人に対しては、それに応じた支払いをするのです。

運命の女神は、あなたが心の中で願望や目標を描く青写真に呼応し、そこに示されたものと同じ量を、物品や財産という形で人に与えます。

人生との間に、豊かな関係を築き上げてくれるのは代償の法則です。財産や、金銭の問題にも有効なこの法則を、否定することはできません。

この法則を理解することは、あなたの生き方を大きく変えるものです。流されるままではいけません。

ここまでで学ぶこと

あなたが仕事に対して願望や目標を持ち、そして奉仕の精神で仕事に励んでいれば、必ずそれに見合うだけの報酬が提示されます。

ただし、その報酬を提示してくれる相手は、必ずしも現在所属している企業とは限りません。

それは、現在の取引先に当たる企業かもしれませんし、全く関係のない企業や、自分が知らない人からの声が掛かることも十分に有り得ます。

実際に、私自身もこのような全く知らない外部や、取引先から有り難いことにお声を掛けて頂いた経験も持っていますし、周囲にもそうした人を沢山知っています。

ナポレオン・ヒルが語っている、エジソン唯一のパートナーとなった、エドウィン・バーンズのエピソードについては、こちらの動画をご覧になってみて下さい。

そして、なぜ仕事において目標や願望を持つことが重要かと言うと、一つはチャンスに気付けるからと、もう一つは自分の役割に気付くことができるからです。

経営者も、自分の役員報酬は自分で決めています。ですので、あなたも目標や願望を達成したいのであれば、同じ目線で自分の報酬を決める必要があります。

そうすることで、自分の仕事におけるポジションと役割に気付くことができ、これがプラスアルファの努力を行う上で、何をすれば良いかが明確になるのです。

ですので、現在仕事に励む目標や願望を持っていない人は、ぜひ自分が望む目標や願望を持つようにしてみて下さい。

それでは最後に、プラスアルファの魔法を実践する上での注意点について、ナポレオン・ヒルの見解を見ていきましょう。

プラスアルファの魔法を実践時の注意点

奉仕や献身を誰よりも熱心に行いながら、貧しい暮らしから抜け出せない人がいます。それはなぜでしょうか？

それは、彼らは正直過ぎて、他人に利用されるままになっているのです。「正直過ぎる」ことは、決して「正直」と同じものではありません。

人間は、すべての者に対して正直でいる訳にはいきません。例えば、泥棒に財布の隠し場所を教えてはいけません。

世間知らずで、馬鹿正直な人間を利用してやろう、という悪者はどこにでもいます。

悪意を持った他人から、あなた自身を守るためには、奉仕や献身があなたの目標や願望を目指すコースに合っているのか、そうでないのかを見極める努力が必要です。

例えば、あなたは東へ行きたいのに、馬車を西に向けて走らせては、目的地から遠ざかるばかりです。

シナリオを書くことで、市の有名人になった公務員のことを思い出してください。

もし彼が、シナリオを書くのと同じ時間を、公園の清掃のために献身していたら、人は彼を褒め称えたかもしれませんが、運命の女神は彼に微笑まなかったでしょう。

ここまでで学ぶこと

奉仕や献身を、周囲の人達に行うことは素晴らしいことですが、その範囲を限定することはしないようにしながらも、見極める努力は必要になります。

これは、実際に取り組んでみると分かることですが、非常に難しいものです。

私自身も、ある上場企業の社長と接する機会があり、良かれと思って取り組んだプラスアルファが、結果的に相手に雁字搦めにされそうになった経験もあります。

こればかりは、こうして経験を積みながら、実践を兼ねて見極める必要がありますが、続けていくことで自分の判断力を磨くことができます。

ポイントとしては、恐れることなく実践し、他と何かが違ったり、反応がおかしかったら遠ざかるようにすると良いでしょう。

シナリオを書いて、有名人になった公務員のエピソードに関しては、こちらの動画をご覧になってみて下さい。

プラスアルファの魔法は、これらの注意点に考慮しながら実践していけば、必ず目標や願望達成のために役立つ成功哲学の歯車です。

他の動画でも述べていますが、何より今すぐに取り掛かることができるものでもありますので、まずは実践してみるところから始めてみましょう。