自己啓発で陥りやすい5つの罠と2つの注意点について専門家が解説

自己啓発の罠には大きく分けて二つのものがあります。

それは、本人が気づかずに陥ってしまう誤った信念や行動パターンと、もう一つは自己啓発の周囲にはびこる悪質なものに騙されてしまうケースです。

これら二つの罠は、自己啓発を行う際には注意しておかなければなりません。

なぜなら、どちらの罠にしてもお金と時間の無駄となり、周囲からは避けられるようになり、何も得られずに終わってしまうからです。

自己啓発の罠に嵌まってしまう人には、共通の考え方と行動パターンがあります。

・自己啓発しているはずなのに何も変わらない…
・自己啓発って本当にこれで合っているのかな?

このような悩みや不安を抱えている場合、自分自身を一度客観的に見直してみる必要があります。そこでこの動画では

・陥りやすい五つの自己啓発の罠
・悪質な自己啓発に騙されない見極め方
・正しく自己啓発するために必要なこと

これらについて、自己啓発の祖と呼ばれるナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家がひとつひとつ詳しく解説していきます。

陥りやすい五つの自己啓発の罠

自己啓発を行う際に自分自身を向上させようと取り組んだつもりが、誤って陥りやすい五つの罠について解説していきます。

これら五つの代表的な罠に気をつければ、後は取り組む内容さえ間違っていなければ、あなたの心構えを正しく形成することが可能になります。

1,過度な完璧主義

自己啓発の罠として陥りやすい一つ目は、過度な完璧主義が障害となるケースです。

なぜなら、物事が完璧でないと満足できないという考え方では、逆に成果を挙げるのを難しくしてあなたのストレスを増大させる結果になりやすいからです。

正しい自己啓発というものは、あなたの長所と短所を知ることから始まります。

例えば「あなたに長所がない」ということはないのと同様に必ず短所も存在します。

でないと、あなたは既に完璧な人間で在ることになってしまうからです。

もしそうであるなら、自己啓発は必要なくなってしまいますよね。

現在の自分が完璧でないことを認め、そしてこれから変わる自分自身も完璧である必要はないことを許してあげるようにしましょう。

そうすれば、あなたは伸び伸びと成長を迎えることができるようになります。

2,無限の目標設定

自己啓発の罠として陥りやすい二つ目は、無理な目標設定や達成不可能な目標を設定してしまうケースです。

なぜなら、現実的で達成可能な計画を伴ったものが本来の目標設定となるからです。

そもそもですが、目標設定を行うことは自己啓発とはなりません。

なぜなら、自己啓発というものは「自身で教えや導きなどから自分自身を見つめ直し、物事を明らかにするために心構えを構築すること」を指すからです。

つまり、自己啓発をしてあなたの心構えを形成してから、目標設定を行うのが正しい順序となります。

例えば、沼地に建物を建築しようとしても絶対に建つことはありませんよね。

この際に行わないといけないのは建築の方法について考えるのではなく、土壌を整えることが最優先になるはずです。

「目標が達成できない!」とお悩みの場合には目標設定を見直すのではなく、まずは自分の心構えを見直すようにしましょう。

そうすれば、あなたの目標設定の縁の下となる達成計画が変わっていくようになります。

3,他者との比較

自己啓発の罠として陥りやすい三つ目は、自分の成果や進捗を他人と比較してしまうことです。

なぜなら、本来在るべき自己啓発というものは、他人との比較ではなく自分との比較に焦点を当てるものだからです。

自分と他人を比較をしてしまうことは、自分自身の評価を歪める原因ともなります。

なぜなら、先程にも挙げたように自分と他人は長所と短所も違うからです。

現在の自分と比べるべき相手となるのは、設定した目標の自分自身でなければなりません。

もちろん、他人の成果や成績を自身の目標設定の参考程度にする分には問題ありません。

しかし、自分の道標にするように先に置くべき理想像は、常に目標の自分自身であるようにしましょう。

そうすれば、他人との比較で落ち込むこともなく、あなたのペースで進みながらあなたを変えていくことが可能になります。

4,継続的な努力の無視

自己啓発の罠として陥りやすい四つ目は、継続的な努力を無視してすぐに成果を求めようとすることです。

なぜなら、成功や向上、成長というものは継続的な努力と時間が掛かるものだからです。

成功や成長において即効性の在るものなど、この世には存在しません。

植物が実をつけるのも、花を咲かせるのも、あなたが現在の身体まで成長したのも、全て継続的な努力と時間の賜物です。

もし自分が、どれだけ非現実的なことを考えているのか知りたければ農家の人に

「今から稲作農家になって、来月にはお米を収穫したいんだけど何とかならない?」

あるいはプロスポーツ選手に

「来年から私も一緒にプロでプレーしたいんだけど、どうしたら良い?」

と聞いてみれば良いでしょう。

すると、よくある質問として返ってくるのが

「では、どれだけ時間を掛ければ良いですか?」

といったものですが、これは「現在のあなたの状態によって異なる」という答えになります。

あなたの心構えという土壌が、現在どのような状態なのかを正しく知りましょう。

そうすれば、芽が出るために必要な土壌へと戻すのにどれだけの時間が必要かに加えて、成果に必要な時間と努力に気付けるようになります。

5,バランスの欠如

自己啓発の罠として陥りやすい五つ目は、自己啓発に没頭しすぎて他の重要な側面を無視してしまうことです。

なぜなら、あなたの人生における仕事や学業、健康や人間関係などを良好にするために行うものが自己啓発というものだからです。

例えば、健康を意識するあまり、健康へ自分の資産をすべてつぎ込み無一文の状態では、金銭の不安から常にストレスを生み出してしまいます。

栄養もバランス良く摂取することが重要なのと同じなのです。

自己啓発というものは、自分の心構えを形成するために自分自身を見つめ直す必要があります。

例えば家計の節約をしようと考えたら、まずは家計の見直しをするのと同じです。

自分を見つめ直し、心構えを形成するために時間と努力を要して、少しずつ変化を加えていくようにしましょう。

続いて、悪質な自己啓発の罠に陥りやすい二つの罠について解説していきます。

悪質な自己啓発の罠に騙されない見極め方

自己啓発をしようと思ってさまざまなことに取り組む人が陥る、最も多い自己啓発の罠は「流されること」による二つの罠です。

この「流されること」という二つの自己啓発の罠さえ回避することができれば、ほとんどの失敗も同時に回避することが出来ます。

これら二つの罠は、あなたの心理状態を突いた非常に巧妙な詐欺に似ています。

これらに気をつけ、望むべき自分へと変われるよう自己啓発に取り組みましょう。

一つ目の悪質な自己啓発の罠

流されることで嵌ってしまう一つ目の自己啓発の罠は、甘い言葉に騙されてしまうことです。

なぜなら、悪質な人たちはこうした罠を張って、あなたが引っ掛かるのを心待ちにしているからです。

世間で自己啓発が怖いと言われるものについて、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみて下さい。

自己啓発というものは世間ではとても興味や関心が高く、ネットでの検索数も他のワードと比べてもとても高いものです。

分かりやすく例えるなら、とてつもなく大きな魚の群れが所狭しと泳いでいる状態ということです。

そうなると、そこに漁師で生計を立てている人や魚を釣りたい釣り人は自然と集まってきて、他に負けじと罠を仕掛けてより多くの魚を釣ろうとしますよね。

「そっちの餌は罠だよ~。こっちの方が美味しいよ~」

こうした罠の餌を垂らす釣り人に流されてホイホイと付いていくようにしなければ、自己啓発の代表的な罠でもある

・何の効果も得られなかった
・中身もないものに時間とお金をかけて無駄にしてしまった

このような後悔の元となる事象を避けられるようになります。

二つ目の悪質な自己啓発の罠

流されることで嵌ってしまう二つ目の自己啓発の罠は、目新しいものや逆張りした考え方に興味を持ってしまうことです。

なぜならそこには、普段目にしないものを見つけると人はそれに興味を持ってしまいがち、という心理状態を突いた罠を仕掛ける悪質な人が多いためです。

正しい自己啓発というものは諺や公式と同じです。

分かりやすく例えるなら「犬も歩けば棒に当たる」という諺が、時代と共に「犬は歩いても棒に当たらない」と変わったでしょうか?

また、算数の公式で小学生の時に習う三角形の面積を求める公式「底辺×高さ÷2」は、時代と共に変化したでしょうか?

諺も三角形の公式もどちらもそんなことはありませんよね。

なぜならそれは不変の事実であり、それに共感や納得できる人が多く、かつ実績があるからです。

私達が取り扱う自己啓発プログラムも時代を超えて一世紀に渡り存続して、進化を続けるものです。

それは、進化をして内容が追加されることはあっても、根幹が変わることはありません。

目新しいものや逆張りした考え方というものは、一時的に周囲の目を引くためのものでしかありません。

よく健康業界でも「〇〇にはこの食べ物が良い!」という定説が毎年更新されて、多くの人がそれを信じて流されています。

しかし三年から五年も経てば、当時は何が流行っていたのかももう覚えていないですよね。

こちらは自己啓発本にも同じことが言えますので、自己啓発本の選び方について知りたい方は、以下の記事も参考になります。

「餅は餅屋」というように、きちんとした歴史と実績があるものを自己啓発の素材として選ぶようにしましょう。

続いて、正しい自己啓発について解説していきます。

自己啓発の罠から抜け出し、正しい自己啓発を

自己啓発の罠に陥らないようにするためには、基本の考え方として「流されないこと」を意識することです。

そして「甘い言葉に騙されないこと」と「目新しいものや逆張りした考え方に興味を持たないこと」に注意して下さい。

これさえ気をつければ、自己啓発の罠からは抜け出せるようになります。

なぜなら、これだけ気をつけていれば、悪質な人との関わりを持つことがなくなるためです。

ここまできたら、次は正しい自己啓発を行うようにしましょう。

正しい自己啓発について学びたい方は、以下の記事も参考になります。

今の自分に足りない考え方を学んでも良いですし、瞑想や読書、ランニングやダイエット、筋トレなどに励むのも良いでしょう。

自己啓発で運動やトレーニングをしたいと考えている方には、以下の記事も参考になります。

どのようなものを自己啓発の素材とする時にでも、根本的な考え方である「流されないこと」に着眼していれば、心配する必要がなくなります。

なぜなら「流されないこと」とは、つまり「自分の意志を持つこと」や「きちんと物事を判断して見極めること」にも繋がるからです。

続いて、自己啓発の際に気をつけないといけない点について詳しく解説していきます。

自己啓発の際に気をつけないといけないことは?

自己啓発を行う際に一番気をつけないといけない点は、継続させることです。

なぜなら、どんなに素晴らしいことでも、継続させないと効果を得ることはできないからです。

「流されること」に気をつければ、他人に騙されたり自己啓発の罠に嵌まるようなことはなくなります。

すると、次のステップとして自分自身との戦いが始まります。

例えば瞑想や読書、ランニングやダイエット、筋トレなども、継続させないと効果を得ることは出来ませんよね。

ダイエットでも効果が現れ始めるのは、おおよそ一ヶ月後ほどです。

自己啓発が続かない人には、以下の記事も参考になります。

つまり、継続させるための計画が必要になってくるのです。

自己啓発の罠を回避して自分との戦いのために必要なことは、明確な目標をしっかりと決めて実践することです。

なぜなら人間は明確な目標や目的、そしてその達成計画がきちんと練られていれば、継続して頑張ることができる生き物だからです。

例えば目標が曖昧であったり、惰性で始めたりしたものは、継続性が生まれず三日坊主で終わってしまいますよね。

せっかく自己啓発の罠を回避したのであれば、始める前に必ず目標や目的とその計画をきちんと明確にするようにしましょう。

自己啓発の目的をきちんと達成させるために

自己啓発の罠を回避して、無駄にしないで自分を変えるためには

・まずは心構えとなる、自己を形成すること
・他人や周囲に流されないこと
・継続するための計画を立てること

これらが必要不可欠です。いかがでしょうか?

私が主張しているこれまでの内容にはどこにも逆張り理論もなければ、目新しい考え方ややり方などもなく、とてもシンプルなものですよね。

これが、本来在るべき自己啓発というものです。

自己啓発の罠とは、こうしたシンプルで時代を超えて語り継がれる絶対不変の事実を

・自分のところへ興味を引くために甘い言葉や逆張り理論を提唱する
・今までに聞いたことがないようなテクニックで飾る

こうしているだけなのです。

自己啓発の罠を避け、正しく理解して実践し、あなたが自己啓発しようと思った目的を達成させましょう。

まとめ
  • 自己啓発の代表的な罠に掛からないようにするためには流されないこと
  • 甘い言葉に騙されず、目新しい物や逆張り理論に興味を持たなければ罠は回避できる
  • 正しく自己啓発を行うのであれば始める前に明確な目標を設定しよう