【思考は現実化する】解説|成功哲学は閃きを生み出す
今回の「思考は現実化する」の解説内容は、ナポレオン・ヒルが、エジソンが唯一の販売パートナーとして認めた、エドウィン・C・バーンズを更に成長させることになった話です。
既に、エジソンの発明品を、世に広める役割を担っていたバーンズは、その販路を確立することで、一定の成功を収めていました。
バーンズがエジソンに認められ、唯一のパートナーとなり、販売経路を広げていったエピソードについては、別の記事で解説しています。
一体、ナポレオン・ヒルのどのような閃きが、バーンズをさらなる成功へと導いていったのかについて、ナポレオン・ヒルの成功哲学に20年従事している専門家が、一つ一つ解説していきます。
それでは早速、エピソードを見ていきましょう。
1982年生まれ。2004年(22歳)から20年間自己啓発の世界に身を置き、自己啓発のプロフェッショナルとして営業、社内講演や研修をメインに活動していました。
ナポレオン・ヒル財団・アジア/太平洋本部で、日本唯一の販社オーナーとして当時の個人、代理店共に月間セールス日本一の記録も保持していました。
以下の自社取扱いプログラムを所有、実践しており、ナポレオン・ヒルが一番好きです。
- ナポレオン・ヒル(成功哲学の祖。「思考は現実化する」など成功法則を体系化)
- ジョセフ・マーフィー(マーフィーの法則や潜在意識活用法)
- マクスウェル・マルツ(サイコ-サイバネティクス理論)
- ジグ・ジグラー(自己イメージ改造理論)
- ブライアン・トレーシー(営業の神様)
- デール・カーネギー(道は開ける・人を動かす)
- ジョー・ヴィターレ(引き寄せの法則を広めた「ザ・シークレット」の賢人エイブラハム)
現在はほぼ隠居状態でのんびり、山籠りで自給自足の生活も良いなぁとか考えたりしてます。
成功哲学は奇跡を起こす
カーネギーは私に、非常の時にはこの哲学を活用して、難題を自分にとってプラスの資源に変えることを、教えて下さいました。
これこそが、この哲学の最も有効な使い方です。
行き詰まったとき、それまでに蓄積してあった知性も、経験も使い果たしてしまった
と感じたとき、もうどうしようもないと思ったときに、この成功ノウハウが助け船を出してくれます。
本当に、これは冗談ではありません。
私は、このように奇跡が起きるのを、何回となく経験しました。
先ほどお話ししたように、私はこのシカゴに来てから、ラサール大学の広報部長の仕事をしていましたが、この街に来てすぐ、エドウィン・C・バーンズにお会いしました。
トーマス・エジソンが、ただ一人、そのパートナーとして選んだ男です。
私は、ジャーマン・ホテルで、バーンズと夕食か昼食を食べていました。
彼は、私にエジソンとの交際について、話をしてくれました。
当時、電車賃さえ持っていなかったバーンズは、ニュージャージー州のウェストオレンジまで車で行きました。
そしてその後、五年間もエジソンの身の回りの世話をしながら、偉大なエジソンが、彼をパートナーにする、と承諾してくれるのを待ったそうです。
彼は自慢げに、私にこう言いました。
「苦労の甲斐あって、私は裕福になりました。現在では、一万二千ドル以上の年収があります」
私が
「一万二千ドルですって? もし私がエジソンのパートナーでしたら、年収を少なくとも五万ドルにはしてみせますよ」
と言うと
彼は「どうやって?」と、私に尋ねました。
皆様は、明確な答えを用意していない時に、この「どうやって?」という質問を受けることが、いかに恐ろしいことであるか、気が付かれたことがあるでしょうか?
こんなときには、冷や汗が出てしまいます。
私が、エドウィン・C・バーンズに「どうやって?」と尋ねられたときもそうでした。
それから、私は真剣に考え、カーネギーの成功哲学を応用することにしました。
ここまでで学ぶこと
成功哲学というものは、学んで身につけることで、常備しておくサプリのような役割を果たします。
しかし、その効力を一番実感できる瞬間は、日々の何気ない時よりも、ピンチや非常事態の時です。
なぜなら、こういった緊急事態の時ほど、消極的心構えというものが、顔を覗かせてくるからです。
たとえば競技の世界や、映画、漫画、アニメ、どのようなものでも
「勝てない、負けてしまうかもしれない…」
「もうダメかもしれない…」
「ここまでなのか…」
と、消極的心構えが顔を覗かせ、諦めの境地に立たされるのは、ピンチの時ですよね。
年収を五万ドルにしてみせますよ、の下りは、ナポレオン・ヒルの大衆へ向けた、ウィットに飛んだジョークが交ぜられています。
要は「そんな風呂敷を広げるようなことをしても、冷や汗をかくことになるから辞めた方が良いよ」というアドバイスです。
これは所謂、アメリカンジョークというものですが、こういったものが読み取れない人からすると「ナポレオン・ヒルは嘘つきだ!」といった捉え方をしてしまうのかもしれません。
もちろん、何の考えも無しに、そのようなことを発言することはありません。
それでは、実際にどのようなプランで、五万ドルを達成させたのかについて、見ていきましょう。
成功哲学はヒラメキを生み出す
まず、私は彼にいくつかの質問をしました。
それは、彼の仕事内容を把握するためです。
ご飯を食べ終わるころには、もうアイデアが浮かんでいました。
それまで、バーンズの元で働いていたセールスパーソンに加え、シカゴ近辺をセールス領域としているタイプライター会社や、机などの事務機器を売っている会社のセールスパーソンを、すべてある事務所に登録しました。
こうして、例えばバーンズのセールスパーソンが、ある機械を売るとき、そのお客に机も勧めてみます。
そのお客に、見込みがありそうだったら、この事務所に連絡するのです。
そして、この事務所が、机専門のセールスパーソンに連絡する、という仕組みです。
反対に、机のセールスパーソンが、バーンズの扱う機械に、興味のあるお客を見つけたら、同じようにして事務所に連絡します。
このようにして、バーンズは150人のセールスパーソンから得られる情報を、タダで手にすることができるようになりました。
ここまでで学ぶこと
これは、ナポレオン・ヒルの成功哲学にある、マスターマインドのノウハウを活用した実例です。
マスターマインドとは二人、あるいはそれ以上の同じ考え方を持った人たちが、信頼と完全な調和を基に、お互いの持つ理性や知性を分かち合って、共通の目的を達成するために結成された同盟のことです。
このように、さらなる仲間を得たり、協力関係を作ることで、現在よりも、大きな市場を獲得することができるようになります。
そして、閃きやアイデアといったものは、想像力の為す力です。
想像力には二種類あり、独創的想像力と、創造的想像力というものがあります。
これらを上手に活用することで、他の人が思いつかないようなアイデアを、思いつくことができるようになるのです。
それでは続いて、別のナポレオン・ヒルの友人の話を交えながら、続きを見てていきましょう。
経費を抑えて効果を上げる
第一次世界大戦のとき、 毛皮の値段が急騰しました。
私ととても仲の良かった、ドイツ人の友達がミルウォーキーに住んていたのですが、彼はとても賢い男で、この毛皮でひと儲けしようと企み、猫の飼育を始めました。
しかし、彼はすぐに問題に気がつきました。
毛皮の値段と同様に、餌代も、目玉が飛び出るほど高かったのです。
でも彼は、カーネギーの成功哲学を学んでいましたので、こんな障害など、 すぐに頭を使って乗り越えました。
方法に関しては、これ以上、皆様があまり突っ込んで想像して、ムカムカしないように、この辺にしておきますが…
私が、バーンズに教えた方法も、これと同じ原理です。
経費をまったく使わずに、効果を上げるやり方です。
この結果、バーンズの年収は、最初の年は5万ドル以上、次の年は、10万ドル以上、そして三年目には、15万ドルと、どんどん増えていきました。
その後、どのように増え続けたか、正確な金額は知りません。
彼はもう、十分に成功しているのですから、年収など、私がそう詳しく知る必要もないでしょう。
バーンズは、去年、ここに私を訪ねてくれ、私たちは、とても楽しい時を過ごしました。
彼は、その後退職して、 今、フロリダ州に住んでいます。
そして、億万長者として、定年後の生活を十分に楽しんでいます。
ここで皆様、忘れてはならないことは、彼の成功がすべて、このカーネギーの成功哲学によるものだということです。
私は、世界で最も多くの成功者を作り上げた男だ、との評判があるそうですが、私自身は、この評判が事実であるのかどうかは知りません。
成功者の数を計る、正確な統計などあり得ないからです。
しかしながら、 皆様、確かに私は人生を通して、多くの人たちが、私の本を読み、あるいは私たちのプログラムを学習して、まったくのゼロから、大金持ちになったのを知っています。
また、大金持ちにはならなくとも、かなりの成功をした人たちを大勢知っています。
無論、金銭には代えられないものを、得た人もたくさんいます。
カーネギーに教わった成功哲学、成功ノウハウを多くの人々に広め、役立てて頂くという当初の目的は、かなり果たすことができたのではないか、と思っています。
そして、この哲学は、今生きている人たちだけでなく、 まだ、生まれていない、これからの世代の人々にも、 十分役に立てて頂けるものと信じています。
ここまでで学ぶこと
成功するために必要な要素が、多額の経費を使えば良いだけであるならば、世界中に成功者と呼ばれる人は、量産されることでしょう。
また、成功するのに成功哲学のようなノウハウも、存在する必要がなくなります。
つまり、経費というものは、可能な限り抑えるべきものなのです。
その上で、効果というものは最大限、高めなければいけません。
こう言われると、まるで一休さんの問答のように感じるかもしれませんが、解決する手段は必ずあります。
この記事をお読みの人の中にも、現在解決できない問題にぶつかっている人がいるかもしれませんが、それを切り抜けるだけの、閃きやアイデアを生み出すまで、思考してみましょう。