自己啓発の例文とは?事例毎にメリットと注意点を専門家が解説

今回は自己啓発の例文について解説します。

・自己啓発の例文と言われても何を書けば良いのか分からない
・自己啓発の書き方を間違えると意識だけ高い人に見られそう

こうした疑問や不安をお持ちの人はたくさんいます。

一方で自己啓発本を読んだりセミナーに通い、就活や評価面談で具体的なエピソードとして伝え、評価につなげる人もいます。

この違いは自己啓発や自分主導で取り組んだことを、目的・行動・結果の形で分かりやすく言語化できているかどうかです。

この記事では自己啓発の意味を踏まえながら、履歴書・自己PR・面接・目標管理で使える自己啓発の例文とNG表現について解説します。

この動画を見ると、自分の取り組みを押しつけがましくなく、仕事や就活に伝わる形で表現するコツが分かります。

それでは早速、自己啓発の例文を書く前に押さえておきたい本来の意味から見ていきましょう。

自己啓発の例文を書く前に押さえたい本来の意味

自己啓発の例文を考える前に整理しておきたいのが、そもそも自己啓発とは何かという点です。

前提の整理を先にしたい人は、自己啓発とはで全体像をつかんでから戻ると例文が作りやすいです。

自己啓発は本来、自身で教えや導きなどから自分自身を見つめ直し、物事を明らかにするために心構えを構築することです。

ここでいう自己啓発の意味を短く確認しておくと、手段だけを書くミスを防げます。

つまりただ本を読む、セミナーに参加するといった行為そのものではないということです。

自分主導で目的を決め、計画を立て、検証しながら心構えを作り変えていくプロセスが自己啓発の中心にあります。

評価される例文の軸は定義で決まるので、迷ったら自己啓発の定義に戻って基準をそろえてください。

ところがネット上には能力開発や資格学習、健康習慣などやり方の一部まで自己啓発の例文として並んでいます。

こうした例文を真似しても、採用担当者や上司から見ると「何を目指して何を変えたのか」が分かりません。

これでは評価になりませんので、自己啓発を書き表すときは読書やセミナーなど手段だけ書くのはNGです。

必ず自分主導で取り組んだ目的、具体的な行動、得られた変化の三点セットで表現することを意識しておきましょう。

これを頭に置いておくだけで、自己啓発の例文の質は大幅に上がります。

実際に私ものクライアントも、自己啓発を「読書」とだけ書いていた時期がありました。

これだと面談で何を変えたのかが伝わらず、まったく評価につながりませんでした。

そこで目的を提案力の向上に絞り、週1回の振り返りと要点の言い換え練習を行動として書いてもらいました。

すると、次の評価面談で改善プロセスが相手に伝わるという変化が起きました。

ただし変化だけを強調して行動の頻度や期間が曖昧だと、話を盛っている印象になりやすいので、数字か回数を入れましょう。

履歴書・エントリーシートで使える自己啓発の例文

就活や転職活動で、自己啓発の内容やこれまで力を入れてきたことを書く欄があります。

ここは単に本のタイトルを並べるよりも、結果にどうつながる行動を起こしたのかとその変化を書いた方が伝わります。

ここでは、履歴書やエントリーシートでそのまま使える、自己啓発の例文を良い例からいくつか紹介します。

「提案力の向上を目的に営業に関する書籍を月2冊読み、週1回は自分の提案書を録音と合わせて振り返る自己啓発を続けています。その結果、要点を簡潔に伝える意識が高まり、直近3か月の成約率を15%から20%に改善できました」

「統計の基礎を身につけるためオンライン講座を週3回受講し、社内データを題材にレポートを月1本作成する自己啓発に取り組みました。学んだ内容をレポートに反映することで、数値に基づいた提案ができるようになり、上司からも分析の正確さを評価されています」

どちらも「目的(何のために)」「行動(何をどれくらい)」「結果(どう変わったか)」が一文ずつ入っています。

私のクライアントで事務職の人は、自己啓発を「本を読んだ」とだけ書いて書類で弱く見えていました。

そこで目的を処理ミス削減にし、週3回の確認手順の改善と月1回の振り返りを行動として追記してもらいました。

すると、書類選考の通過率が上がり始めました。

ただし結果を数値で書くときに根拠が曖昧だと面接で詰まるため、説明できる範囲の数字だけを使うようにしましょう。

目的がふわっとする人は、自己啓発の目的の具体例を見て1行に落とすと早いです。

読む側からすると、この人は自分で計画して動いて結果を振り返っているというイメージを持ちやすくなります。

逆に、避けたいNGの例文は次のようなものです。

「自己啓発としてたくさん本を読んでいます」
「自己啓発セミナーに参加して自分を高めています」

これでは何冊読んだのか何を変えたのかが分かりませんし、場合によってはスピリチュアル寄りの印象を与えます。

履歴書に書くときは自分主導で決めたテーマと、数字で言える行動、小さくても良いので変化をセットにしましょう。

自己PR・面接で話せる自己啓発の例文

自己PRや面接で「普段どのような自己啓発をしていますか」と聞かれたときも、基本の考え方は同じです。

短い時間の中で伝えるために、口頭用のシンプルな型を押さえておきましょう。

自己啓発の口頭用テンプレは、次の三行にまとめると使いやすくなります。

・目的:何を伸ばすための自己啓発か
・行動:どんな習慣をどれくらい続けているか
・変化:どんな場面で役に立っているか

この型で作った例文が次のようなイメージです。

「説明力を高める自己啓発として、毎日一つニュースを要約して三行にまとめる練習を続けています。通学時間の10分を使い、要点・理由・結論の順にまとめるルールで行ってきました。その結果、ゼミの発表でも時間内に結論から話せるようになり、先生からも『話が分かりやすくなった』と評価をいただきました」

「ストレスとの付き合い方を整える自己啓発として、毎晩3分の振り返りノートをつけています。一日の中で良かったことを三つ書き出し、明日の一歩を一行で決めています。続けるうちに、忙しい時期でも感情に流されにくくなり、アルバイト先でも冷静に対応できると言われるようになりました」

実際に私のクライアントも、面接で自己啓発の話を長くし過ぎて結論が遅れ、要点が伝わりにくい時期がありました。

そこで目的・行動・変化を30秒で言える形に削り、最後に一つだけ数字を入れてもらうようにしました。

すると、質問が具体化して面接官との会話が進む変化が出ました。

ただし暗記の言い回しに寄せ過ぎると、機械的に聞こえるというデメリットもあります。

ですので、数字は固定しても言い方は自然に話すようにするのがコツです。

面接では細かい数字まで言えなくても構いません。

自分で決めたルールと続けて得た変化を入れておくと、自己啓発が気分転換の行動ではなく習慣化していることを示せます。

目標管理シート・人事評価に書ける自己啓発の例文

社会人の場合、目標管理シートや人事評価の自己啓発・能力開発の欄に何を書けば良いか迷うことも多いものです。

この欄では特に業務との関連と、評価しやすい指標を一緒に書くと読み手も理解しやすいです。

例えば、次のような例文が考えられます。

「新規顧客開拓の提案力を高める自己啓発として、週に一度商談録音を振り返る時間を設けています。録音を聞きながら、質問の回数と要約のタイミングをチェックし、改善点をメモしています。四半期での目標は質問回数の平均を現在の1.5回から2.5回へ増やし、成約率を3%向上させることです」

「経理業務の正確性と効率を高める自己啓発として、簿記2級レベルの問題集を週3回解き、分からない点は先輩に確認する習慣を続けています。月末処理のミス件数を現状の月3件から1件以下に減らすことを目標とし、処理時間の短縮も合わせて記録しています」

仕事向けの題材を増やしたい場合は、自己啓発の例を見て業務に近いテーマへ置き換えると安全です。

・業務のどの部分を良くしたいのか
・そのためにどんな自己啓発をしているのか
・何を指標として追うのか

どちらもこの3点がセットで評価者側から見ても結果を追いやすく、頑張りも評価に反映されやすくなります。

仕事・就活で避けたい自己啓発のNG例文

自己啓発の例文で失敗しやすいパターンも、あらかじめ知っておくと安心です。

よくあるNG例は次のようなものです。

「自己啓発セミナーに参加して価値観が変わりました」
「自己啓発本を100冊読んで、自分を高めています」
「引き寄せの法則を学び、毎日成功をイメージしています」

これらは、一見すると前向きな印象があります。

ですがビジネスや就活の場面では、具体的に何を変えたのか、仕事にどう活かしているのかが伝わりません。

これでは、場合によっては怪しさや依存的な雰囲気を与えてしまうことがあります。

言葉の印象が気になるときは、自己啓発の言い換えを使って文脈に合わせると誤解されにくくなります。

また高額セミナーや閉鎖的なコミュニティへの過度な依存を連想されるリスクもゼロではありません。

こうした事態を避けるべきポイントは次の三つです。

・測れない:いい感じになった、価値観が変わった、だけで終わっている
・結びつかない:仕事や学業のどこに活きているのかが書かれていない
・依存している:特定の団体や人物を絶対視するニュアンスになっている

同じ内容でも、次のように書き換えるだけで印象は大きく変わります。

NG「自己啓発セミナーで人生が変わりました」
OK「プレゼン講座を受講してから、会議で必ず結論から話す自己啓発を続けています。その結果、議論が整理されやすくなったと言われることが増えました」

NG「自己啓発本を100冊読みました」
OK「営業の自己啓発本から学んだ質問の型を、毎週の商談で一つずつ試しました。その結果、お客さまからの本音を引き出せる場面が増え、ヒアリングシートの質が上がったと感じています」

手段そのものではなく、自分で決めた小さな行動とそこから生まれた変化に言い換えるようにしましょう。

それが安全に伝わる自己啓発の例文のコツです。

自分に合った自己啓発の例文を作る3ステップ

ここまでいくつかの例文を紹介してきましたが、最終的には自分の経験に合わせてオリジナルの例文を作る必要があります。

そのときに便利なのが、次の三ステップです。

1 目的を書く
2 行動を書く
3 結果・変化を書く

まず目的は、何を良くしたかったのかを一言で書きます。

「説明力を高めるために」
「ストレスに強くなるために」
「データ分析力を身につけるために」

次に行動では、どんな自己啓発をどれくらい続けたかを数字と一緒に書きます。

「毎日10分、ニュース記事を要約して三行にまとめています」
「週3回、オンライン講座で統計の基礎を学び、社内データで確認問題を作っています」
「平日の終業後15分を振り返りノートの時間にあて、良かった点を三つ書く習慣を続けています」

最後に結果・変化ではどんな場面で役に立ったか、どの数字がどう変わったかを書きます。

「会議で要点だけを整理して話せるようになり、議事録の修正も減りました」
「社内の企画会議で、数値根拠を示して提案できるようになり、採用される案が増えました」
「忙しい時期でも感情的にならず、落ち着いて対応できると言われることが増えました」

この三つをつなげると、次のような自己啓発の例文が完成します。

「説明力を高めるために、毎日10分ニュース記事を要約して三行にまとめる自己啓発を続けています。その結果、会議で要点だけを整理して話せるようになり、議事録の修正も減りました」

どの場面で使うにしても、この「目的→行動→変化」の流れを守りましょう。

そうすれば誇張せず・怪しさもなく・相手にとって分かりやすい自己啓発の例文になります。

編集後記

自己啓発の例文を書こうとすると「大したことをしていない」「怪しい感じになってしまった」と手が止まりますよね。

ですが、仕事や学業の現場で本当に役に立つのは、華やかな肩書きよりも小さな工夫を地道に続けている人です。

もし今は特別な資格や大きな成果がなくても、今日から一つだけ自分主導で続けている工夫を言葉にしてみてください。

毎朝5分だけその日の優先順位を書く、会議の後に必ず三行で振り返るといった習慣でも十分です。

その一行をベースに少しずつ肉付けしていけば、数ヶ月後には胸を張って語れる自己啓発の例文に育っていきます。

まとめ
  • 自己啓発の例文は目的・行動・変化の三点セットで書く
  • 自己啓発の例文は履歴書・自己PR・評価シートで形を少し変えて使い回す
  • 自己啓発の例文づくりは測れない表現や依存的な書き方を避けよう